共形場理論

一般次元の共形場理論

時空の次元を𝑑とする.また時間をWick回転してEuclid計量 𝑔 𝜇,𝜈 = 𝛿 𝜇,𝜈 を考えるが,Minkwski計量に対しても同様.

線素は 𝑑𝑠 2 = 𝑔 𝜇,𝜈 (𝑥) 𝑑 𝑥𝜇 𝑑 𝑥𝜈

共形変換と共形代数

共形変換

座標変換 𝑥 𝑥 を与える.

計量テンソル 𝑔 𝜇,𝜈 (𝑥) 𝑔 𝜇,𝜈 (𝑥) 𝑔 𝜇,𝜈 ( 𝑥 ) = 𝛬 (𝑥) 𝑔 𝜇,𝜈 (𝑥) という形で表せるとき,この座標変換を共形変換(conformal transformation)と呼ぶ.

共形変換全体はLieモノイド(?)をなす.これに伴うLie代数を共形代数(conformal algebra)と呼ぶ.

大域的共形変換

  • 可逆な共形変換大域的共形変換(global conformal transformation)またはMöbius変換(Möbius transformation)と呼ぶ.
  • 大域的共形変換全体はLie群をなす.これを共形変換群(conformal transformation group)と呼ぶ.
  • これに伴うLie代数を大域的共形代数(global conformal algebra)と呼ぶ.

無限小変換 𝑥 𝑥 + 𝜖 (𝑥) は,計量テンソルを 𝑔 𝜇,𝜈 𝑔 𝜇,𝜈 ( 𝜇 𝜀𝜈 𝜈 𝜀𝜇 ) と変換する.これが共形変換である条件は, 𝜇 𝜖𝜈 + 𝜈 𝜖𝜇 = ( 𝛬 (𝑥) 1 ) 𝛿 𝜇,𝜈 添字𝜇を上げて跡をとると, 𝛬 (𝑥) 1 = 2𝑑 𝜀 よって,𝜀が満たすべき条件式は

共形Killing方程式

無限小変換 𝑥 𝑥 + 𝜖 (𝑥) 共形変換である条件は, 𝜇 𝜖𝜈 + 𝜈 𝜖𝜇 2 = 𝛿 𝜇,𝜈 𝑑 𝜀

𝑑=1のとき,ただの恒等式.特に任意の𝜀に対し 𝛬 = 2 0 𝜀0 + 1 が存在する.

1次元の共形変換

𝑑=1次元の任意の座標変換は共形変換

𝑑=2の場合,この共形Killing方程式を頑張って解くことになるが,これについては次章で詳しく見る.

𝑑3の場合,もう少し式変形をすることで楽に解くことのだが,とりあえず結果を確認する.

(共形変換に関する)Liouvilleの定理

𝑑3次元ユークリッド時空の共形変換全体は𝑆𝑂(1,𝑑+1).特に任意の共形変換大域的

共形変換の分解

𝑑2次元の共形変換

  • 並進
  • 回転
  • スケール変換
  • 特殊共形変換または反転

の合成で書ける.

𝑑3次元の共形代数

𝑑3次元ユークリッド時空の共形代数(同じことだが大域的共形代数)は𝔰𝔬(1,𝑑+1)

基底は以下のように取る: 𝐽 𝑎,𝑏 = 𝐽 𝑏,𝑎 ( 𝑎 , 𝑏 { 0 , , 𝑑+1 } ) [ 𝐽 𝑎,𝑏 , 𝐽 𝑐,𝑑 ] = 𝜂 𝑎,𝑐 𝐽 𝑏,𝑑 + 𝜂 𝑎,𝑑 𝐽 𝑏,𝑐 + 𝜂 𝑏,𝑐 𝐽 𝑎,𝑑 𝜂 𝑏,𝑑 𝐽 𝑎,𝑐

証明

共形変換の条件式(最初のもの)に 𝜌 を作用させ,𝜈𝜌を入れ替えたものを足し,𝜇𝜌を入れ替えたものを引くと 2 𝜌 𝜈 𝜀𝜇 = ( 𝛿 𝜇,𝜈 𝜌 + 𝛿 𝜇,𝜌 𝜈 𝛿 𝜌,𝜈 𝜇 ) 𝛬 添字𝜌を上げて𝜌,𝜈を縮約すると, 2 2 𝜀𝜇 = ( 2𝑑 ) 𝜇 𝛬 𝜇𝜈を入れ替えたものの平均を取ると, 2 ( 𝜇 𝜀𝜈 + 𝜈 𝜀𝜇 ) = 𝛿 𝜇,𝜈 2 𝛬 = ( 2𝑑 ) 𝜇 𝜈 𝛬 添字𝜇を上げて縮約し,整理すると, ( 𝑑1 ) 2 𝛬 = 0 𝑑0,1なので, 𝜇 𝜈 𝛬 = 𝜇 𝜈 𝜀 = 0 よって, 𝜖𝜇 (𝑥) = 𝑎𝜇 + 𝑏 𝜇,𝜈 𝑥𝜈 + 𝑐 𝜇,𝜈,𝜌 𝑥𝜈 𝑥𝜌 ( 𝑎𝜇 , 𝑏 𝜇,𝜈 , 𝑐 𝜇,𝜈,𝜌 = 𝑐 𝜇,𝜌,𝜈 ) と書ける.これを共形Killing方程式に代入すると, 𝑏 𝜇,𝜈 + 𝑏 𝜈,𝜇 + ( 𝑐 𝜇,𝜈,𝜌 + 𝑐 𝜇,𝜌,𝜈 + 𝑐 𝜈,𝜇,𝜌 + 𝑐 𝜈,𝜌,𝜇 ) 𝑥𝜌 2 = 𝛿 𝜇,𝜈 𝑑 ( 𝑏𝜆𝜆 + ( 𝑐 𝜆 𝜆 𝜌 + 𝑐 𝜆 𝜌 𝜆 ) 𝑥𝜌 ) よって定数部分は 𝑏 𝜇,𝜈 = 𝛼 𝛿 𝜇,𝜈 + 𝑅 𝜇,𝜈 ( 𝛼 , 𝑅 𝜇,𝜈 = 𝑅 𝜈,𝜇 ) と書ける.線型部分は,𝜈𝜌を入れ替えたものを足し,𝜇𝜌を入れ替えたものを引くと 𝑐 𝜇,𝜈,𝜌 = 𝛿 𝜇,𝜈 𝑐𝜌 + 𝛿 𝜇,𝜌 𝑐𝜈 𝛿 𝜈,𝜌 𝑐𝜇 ( 𝑐𝜇 ) と書ける.まとめると, 𝜖𝜇 (𝑥) = 𝑎𝜇 + 𝛼 𝑥𝜇 + 𝑅 𝜇,𝜈 𝑥𝜈 + 2 ( 𝑐𝑥 ) 𝑥𝜇 𝑐𝜇 𝑥2 ( 𝑎𝜇 , 𝛼 , 𝑅 𝜇,𝜈 = 𝑅 𝜈,𝜇 , 𝑐𝜇 ) 以上が𝑑3での共形変換となる必要十分条件.また,十分性は一般の𝑑で成り立つので,任意の次元でこの形は共形変換となる.特に𝑑=2については次章で確認する.

各係数は,並進,スケール変換,回転,特殊共形変換の無限小演算子に対応している.これらを有限の座標変換に直すとそれぞれ, 𝑥 𝜇 = 𝑥 𝜇 + 𝑎 𝜇 𝑥 𝜇 = 𝛼 𝑥 𝜇 𝑥 𝜇 = 𝑀𝜈𝜇 𝑥 𝜈 𝑥 𝜇 = 𝑥𝜇 𝑐𝜇 |𝑥| 2 1 2 𝑐𝑥 + |𝑐| 2 |𝑥| 2 特殊共形変換は反転 𝑥𝜇 𝑥𝜇 |𝑥| 2 と並進の合成で書ける: 𝑥 𝜇 | 𝑥 | 2 = 𝑥 𝜇 |𝑥| 2 𝑐𝜇

証明は次章になるが,𝑆𝑂(1,𝑑+1)𝑑=2においても大域的共形変換群全体となる.ゆえに以降の節では,共形変換ではなく,あえて大域的共形変換と呼び,𝑑2で成り立つ話にしている.

大域的共形代数の𝑑次元単純表現と準プライマリ場

大域的共形代数の基底を,スケール変換・並進・特殊共形変換・回転に対応するように書き換える: 𝐽 0 , 𝑑+1 𝐷 𝐽 𝑑+1 , 𝑖 + 𝐽 0,𝑖 𝑃𝑖 𝐽 𝑑+1 , 𝑖 𝐽 0,𝑖 𝐾𝑖 𝐽 𝑖,𝑗 𝐿 𝑖,𝑗 これらの交換関係は [ 𝐷 , 𝑃𝑖 ] = 𝑃𝑖 [ 𝐷 , 𝐾𝑖 ] = 𝐾𝑖 [ 𝐷 , 𝐿 𝑖,𝑗 ] = [ 𝑃𝑖 , 𝑃𝑗 ] = [ 𝐾𝑖 , 𝐾𝑗 ] = 0 [ 𝐾𝑖 , 𝑃𝑗 ] = 2 ( 𝛿 𝑖,𝑗 𝐷 𝐿 𝑖,𝑗 ) [ 𝑃𝑖 , 𝐿 𝑘,𝑙 ] = 𝛿 𝑖,𝑙 𝑃𝑘 𝛿 𝑖,𝑘 𝑃𝑙 [ 𝐾𝑖 , 𝐿 𝑘,𝑙 ] = 𝛿 𝑖,𝑙 𝐾𝑘 𝛿 𝑖,𝑘 𝐾𝑙 [ 𝐿 𝑖,𝑗 , 𝐿 𝑘,𝑙 ] = 𝛿 𝑖,𝑙 𝐿 𝑗,𝑘 𝛿 𝑖,𝑘 𝐿 𝑗,𝑙 + 𝛿 𝑗,𝑘 𝐿 𝑖,𝑙 𝛿 𝑗,𝑙 𝐿 𝑖,𝑘 (下2,3行目が±逆じゃないと答えが合わないが,𝑃と𝐾の定義が±逆では?)となる.よって極大トーラスとして span { 𝐷 , 𝐿 𝑖,𝑗 } を取れる.ただし, 𝐿 𝑖,𝑗 の部分は 𝔰𝔬 (𝑑) の極大トーラスになるように取る.このウェイト加群を考えよう.

共形ウェイト

𝒪が,原点への 𝐷 , 𝐿 𝜇,𝜈 の作用に関するウェイトが ( 𝛥 , 𝑆 𝜇,𝜈 ) と書ける,つまり 𝐷 𝒪 (0) = 𝛥 𝒪 (0) , 𝐿 𝜇,𝜈 𝒪 (0) = 𝑆 𝜇,𝜈 𝒪 (0) を満たすとき,𝒪共形ウェイト(conformal weight) ( 𝛥 , 𝑆 𝜇,𝜈 ) の場と呼ぶ.特に,

  • 𝛥スケーリング次元(scaling dimension)または共形次元(conformal dimension)と呼ぶ.
  • 𝑆𝜇,𝜈共形スピン(conformal spin)と呼ぶ.

𝐷 𝑃𝜇 , 𝐾𝜇 の交換関係に注目すると, 𝑃𝜇 𝐷のウェイトを1増やし, 𝐾𝜇 𝐷のウェイトを1減らす.

この定理より,以下のようなウェイト加群を考えられる:

準プライマリ場

共形ウェイト ( 𝛥 , 𝑆 𝜇,𝜈 ) の場𝒪について,𝛥1を正とする最高ウェイトとなる,つまり, 𝐷 𝒪 (0) = 𝛥 𝒪 (0) , 𝐿 𝜇,𝜈 𝒪 (0) = 𝑆 𝜇,𝜈 𝒪 (0) , 𝐾𝜇 𝒪 (0) = 0 を満たすとき,𝒪準プライマリ場(quasi-primary field)と呼ぶ.

ディセンダント場

共形ウェイト ( 𝛥 , 𝑆 𝜇,𝜈 ) 準プライマリ場𝒪に対し,以下で定義される場をディセンダント場(descendant field)と呼ぶ: ( ( 𝑖=1 𝑛 𝑃𝑖 ) 𝒪 ) (𝑥)

準プライマリ場𝒪及び,𝒪の全てのディセンダント場の集まりを共形族(conformal family)と呼び,[𝒪]と表す.

一般の座標は原点からの並進で得られる: 𝒪 (𝑥) = 𝑒 𝑥𝑃 ( 𝒪 (0) ) ゆえに,一般の準プライマリ場への作用がこれによって決まってしまう.具体的に確認しよう. Adexp = expad より Ad ( 𝑒 𝑥𝑃 ) (𝐷) = 𝐷 + 𝑥𝑃 Ad ( 𝑒 𝑥𝑃 ) ( 𝐾𝑖 ) = 𝐾𝑖 + 2 𝑥𝑖 𝐷 2 𝑗=1 𝑑 𝑥𝑗 𝐿 𝑖,𝑗 + 2 𝑥𝑖 𝑥𝑃 𝑥2 𝑃𝑖 Ad ( 𝑒 𝑥𝑃 ) ( 𝐿 𝑖,𝑗 ) = 𝐿 𝑖,𝑗 𝑥𝑖 𝑃𝑗 + 𝑥𝑗 𝑃𝑖 となる. 𝑃𝑖 = 𝑖 となるから,一般の作用は以下で与えられる:

準プライマリ場への共形代数の作用

準プライマリ場への大域的共形代数の作用は以下: 𝐷 = 𝑥 + 𝛥 𝑃𝑖 = 𝑖 𝐾𝑖 = 2 𝑥𝑖 𝛥 + 2 𝑗=1 𝑑 𝑥𝑗 𝑆 𝑖,𝑗 + 2 𝑖 𝑥𝑖 𝑥 |𝑥| 2 𝑖 𝐿 𝑖,𝑗 = 𝑆 𝑖,𝑗 𝑥𝑖 𝑗 + 𝑥𝑗 𝑖

準プライマリ場のスケール変換

スケーリング次元𝛥準プライマリ場𝒪を与える.

スケール変換 𝑥 𝜆𝑥 に対し,𝒪 𝒪 ( 𝑥 ) 𝒪 ( 𝜆𝑥 ) = 𝜆 𝛥 𝒪 ( 𝑥 ) と変換する.

𝑆 𝜇,𝜈 = 0 でないときの一般の変換則は,ちょっと難しいっぽい?

共形Casimir演算子

共形Casimir演算子

大域的共形代数のCasimir演算子 𝐿2 12 𝐽𝐽 = 12 𝑀𝑀 + 𝐷2 + 12 ( 𝑃𝐾 + 𝐾𝑃 ) 共形Casimir演算子(conformal Casimir element)と呼ぶ.

準プライマリ場に作用させると 𝐿2 𝒪 (0) = ( 12 𝑆𝑆 𝛥 ( 𝛥𝑑 ) ) 𝒪 (0)

相関函数

共形対称性により,場の相関函数が共形ウェイトを用いて非常に簡単な形で書ける.

大域的共形対称性における2点函数

を与えると,以下が成り立つ: 𝒪1 ( 𝑥1 ) 𝒪2 ( 𝑥2 ) 𝛿 𝛥1 , 𝛥2 | 𝑥1 𝑥2 | 2 𝛥1

大域的共形対称性における3点函数

  • 大域的共形対称性を持つ作用
  • スケーリング次元がそれぞれ 𝛥1 , 𝛥2 , 𝛥3 の場 𝒪1 , 𝒪2 , 𝒪3

を与えると,以下が成り立つ: 𝒪1 ( 𝑥1 ) 𝒪2 ( 𝑥2 ) 𝒪2 ( 𝑥2 ) 1 | 𝑥1 𝑥2 | 𝛥1 + 𝛥2 𝛥3 | 𝑥2 𝑥3 | 𝛥2 + 𝛥3 𝛥1 | 𝑥3 𝑥1 | 𝛥3 + 𝛥1 𝛥2

エネルギー・運動量テンソル

Noether荷の線型結合もNoether荷となる.並進対称性に伴うNoether荷,エネルギー・運動量テンソルが共形変換による対称性でより性質のよいものに出来得る.結論から言うと,以下:

エネルギー・運動量テンソル

  • 共形ウェイト ( 𝛥 , 𝑆 𝜇,𝜈 ) の場𝜙
  • ラグランジアン ( 𝜙 (𝑥) , 𝜇 (𝑥) )
  • 作用 𝑆 [𝜙] = 𝑑𝑑 𝑥 ( 𝜙 (𝑥) , 𝜇 (𝑥) )

を与える.

𝑇 𝜇,𝜈 = 𝑇0 𝜇,𝜈 + 𝑇B 𝜇,𝜈 + 𝑇v 𝜇,𝜈 エネルギー・運動量テンソル(energy-momentum tensor)と呼ぶ.ただし, 𝑇0 𝜇 𝜈 ( 𝜇 𝜙 ) 𝜈 𝜙 𝛿 𝜇 𝜈 𝑇B 𝜇,𝜈 𝑇v 𝜇,𝜈

エネルギー・運動量テンソルの計量表示

𝑇 𝜇,𝜈 2𝑔 𝛿𝑆 𝛿 𝑔 𝜇,𝜈 エネルギー・運動量テンソル(energy-momentum tensor)と呼ぶ.

共形不変な作用のNeother流

各対称性に伴うNeother流は,エネルギー・運動量テンソル(並進対称性に伴うNeother流)を用いて以下のように書ける:

  • 回転: 𝐽 𝜌,𝜇,𝜈 = 𝑥𝜈 𝑇 𝜌,𝜇 𝑥𝜇 𝑇 𝜌,𝜈
  • スケール変換: 𝐽𝜇 = 𝑥𝜈 𝑇𝜈𝜇
  • 特殊共形変換: 𝐽𝜇𝜈 = 2 𝑥𝜈 𝑥𝜌 𝑇 𝜇,𝜌 𝑥2 𝑇𝜈𝜇

相関函数

準プライマリ場の相関函数は,かなり形が制限されるというお話.

Ward・高橋恒等式

大域的共形Ward・高橋恒等式

大域的共形変換に対するWard・高橋恒等式は,以下のようにまとめられる:

  • 並進: 𝜇 𝑇𝜇𝜈 (𝑥) 𝒪1 𝒪𝑁 = 𝑛=1 𝑁 𝛿 ( 𝑥 𝑥𝑛 ) 𝒪1 𝜈 𝒪𝑛 𝒪𝑁
  • 回転: 𝜌 ( 𝑥𝜈 𝑇 𝜌,𝜇 𝑥𝜇 𝑇 𝜌,𝜈 ) 𝒪1 𝒪𝑁 = 𝑛=1 𝑁 𝛿 ( 𝑥 𝑥𝑛 ) 𝒪1 ( 𝑥𝜈 𝜇 𝑥𝜇 𝜈 + 𝑆 𝜇,𝜈 ) 𝒪𝑛 𝒪𝑁 ( 𝑇 𝜈,𝜇 𝑇 𝜇,𝜈 ) 𝒪1 𝒪𝑁 = 𝑛=1 𝑁 𝛿 ( 𝑥 𝑥𝑛 ) 𝒪1 𝑆 𝜇,𝜈 𝒪𝑛 𝒪𝑁
  • スケール変換: 𝜇 ( 𝑥𝜈 𝑇 𝜇,𝜈 (𝑥) ) 𝒪1 𝒪𝑁 = 𝑛=1 𝑁 𝛿 ( 𝑥 𝑥𝑛 ) 𝒪1 ( 𝑥 + 𝛥𝜈 ) 𝒪𝑁 𝑇 𝜇,𝜇 (𝑥) 𝒪1 𝒪𝑁 = 𝑛=1 𝑁 𝛥𝑛 𝛿 ( 𝑥 𝑥𝑛 ) 𝒪1 𝒪𝑁

動径量子化・シリンダー時空

動径量子化

動径量子化

𝑑次元時空𝑑に原点を定め,座標を原点からの距離𝑟と向き𝒏で表す.

𝑟を固定し,角度方向に依存する場 𝜑 (𝒏) 𝜙 ( 𝑟,𝒏 ) を考え,考える全ての場をそれぞれにHilbert空間の基底 |𝜑 に対応付ける.時間発展演算子を以下で定義する: 𝜑f | 𝑈 ( 𝒓f , 𝒓i ) | 𝜑i 𝜙 ( 𝒓i ) = 𝜑i 𝜙 ( 𝒓f ) = 𝜑f 𝒟𝜙 𝑒 𝑆 [𝜙]

以上で定める演算子形式を動径量子化(radial quantization)と呼ぶ.

シリンダー時空

シリンダー時空

𝑑次元多様体 Π 𝑆 𝑑1 シリンダー時空(space-time cylinder,)と呼ぶ.

動径量子化による座標 ( 𝑟,𝒏 ) 𝜏 log𝑟 と変換すると, ( 𝜏,𝒏 ) シリンダー時空上の座標となる.この変換で線素は 𝑑𝑠 𝑑 2 = 𝑑𝑟 2 + 𝑟2 𝑑𝑠 𝑆 𝑑1 2 = 𝑒 2𝜏 ( 𝑑𝜏 2 + 𝑑𝑠 𝑆 𝑑1 2 ) = 𝑒 2𝜏 𝑑𝑠 Π 𝑆 𝑑1 2 となるので,これは共形変換となっている.

2次元の共形場理論

この章では,主に𝑑=2を考える.

共形変換と共形代数

無限小共形変換 𝑥 𝑥 + 𝜀 (𝑥) に関する共形Killing方程式のうち,独立なものは 0 𝜖0 = 1 𝜖1 0 𝜖1 = 1 𝜖0 となり,これはCauchy-Riemann方程式に他ならない.そこで時空を複素平面に変換する:

2次元時空の複素化

時空の点 ( 𝑥0 , 𝑥1 ) を複素化したものを以下のように定義する: 𝑧 𝑥0 + 𝑖 𝑥1 𝑥1 = 12 ( 𝑧 + 𝑧 ) 𝑧 𝑥0 𝑖 𝑥1 𝑥1 = 1 2𝑖 ( 𝑧 𝑧 )

2次元時空の演算子の複素化

2次元時空の複素化に伴い,各種演算子は以下のように変換する:

  • 微分: = 𝑧 12 ( 0 𝑖 1 ) 0 = + = 𝑧 12 ( 0 + 𝑖 1 ) 1 = 𝑖 ( )
  • 無限小変換: 𝜀 = 𝜀𝑧 𝜀1 + 𝑖 𝜀2 , 𝜀 = 𝜀 𝑧 𝜀1 𝑖 𝜀2
  • 共形Killing方程式 𝜀 = 𝜀 = 0
  • 計量テンソル: 𝑔 𝜇,𝜈 = 12 𝜎𝑥 , 𝑔 𝜇,𝜈 = 2 𝜎𝑥
  • 完全反対称テンソル 𝜀 𝜇,𝜈 = 𝑖 𝜎𝑦 𝜀 𝜇,𝜈 = 12 𝜎𝑦 , 𝜀 𝜇,𝜈 = 2 𝜎𝑦

𝜎𝑥 ( 0 1 1 0 ) はPauli行列.添字𝜇,𝜈𝑧,𝑧を取る.)

複素化した共形Killing方程式より,𝜀は正則,𝜀は反正則.そこでそれぞれをLaurent展開する: 𝜀 ( 𝑧 ) = 𝑛 𝜀𝑛 𝑧 𝑛+1 , 𝜀 ( 𝑧 ) = 𝑛 𝜀 𝑛 𝑧 𝑛+1 この微小変換の生成子は 𝑙𝑛 = 𝑧 𝑛+1 𝑧 , 𝑙 𝑛 = 𝑧 𝑛+1 𝑧 となる.交換関係は [ 𝑙𝑛 , 𝑙𝑚 ] = ( 𝑛𝑚 ) 𝑙 𝑛+𝑚 [ 𝑙 𝑛 , 𝑙 𝑚 ] = ( 𝑛𝑚 ) 𝑙 𝑛+𝑚 [ 𝑙𝑛 , 𝑙 𝑚 ] = 0

2次元の共形代数の構造

2次元の共形代数は2つのWitt代数 { 𝑙𝑛 } , { 𝑙 𝑛 } の直和

大域的共形変換・代数

一般の2次元の共形変換(の正則部分) 𝑧 𝑓 (𝑧) 𝑑3の場合と異なり,一般には(Riemann球面上)大域的ではない.

Riemann球面上の有理型函数は有理函数.ただし零点が複数個あると,逆函数に無限遠点が複数現れてしまう.また2次以上の零点は,逆函数が分岐線を持ってしまう.逆函数で零点と特異点が移りあうことに注意すると,大域的共形変換 𝑓 (𝑧) = 𝑎𝑥 + 𝑏 𝑐𝑥 + 𝑑 ( 𝑎,𝑏,𝑐,𝑑 , 𝑎𝑑 𝑏𝑐 0 ) の形のみ.特に

  • 𝑎=𝑑=0 , 𝑐=0 に対応する無限小変換は 𝑙 1 = で並進を表す.
  • 𝑏=𝑐=0 , 𝑑=1𝑎 に対応する無限小変換は 𝑙0 で,特に 𝑖 ( 𝑙0 + 𝑙 0 ) = 𝑖 ( 𝑧 + 𝑧 ) はスケール変換, 𝑙0 𝑙 0 = 𝑖 ( 𝑧 𝑧 ) は回転に対応する.
  • 𝑎=𝑑=1 , 𝑏=0 に対応する無限小変換は 𝑙1 = 𝑧2 で特殊共形変換に対応する.

つまり(,一応𝑑3次元の結果と合わせると),

𝑑2次元の大域的共形変換・代数

  • 𝑑2次元の大域的共形変換群 𝑆𝑂 ( 1 , 𝑑+1 )
  • 𝑑2次元の大域的共形代数 𝔰𝔬 ( 1 , 𝑑+1 )
  • 特に𝑑=2について, 𝔰𝔬 ( 1,3 ) = span { 𝑙 1 , 𝑙 1 , 𝑙0 , 𝑙 0 , 𝑙1 , 𝑙 1 }

共形代数の2次元単純表現とプライマリ場

𝑑3次元と同様に,2次元の共形代数の単純表現を考える.

2次元の共形代数の極大トーラスとして span { 𝑙0 , 𝑙 0 } を取れる.このウェイト加群を考えよう.

共形ウェイト

𝒪が,原点への 𝑙0 , 𝑙 0 の作用に関するウェイトが ( , ) となる,つまり, 𝑙0 𝒪 (0) = 𝒪 (0) , 𝑙 0 𝒪 (0) = 𝒪 (0) を満たすとき,𝒪共形ウェイト(conformal weight) ( , ) の場と呼ぶ.特に,

交換関係 [ 𝑙𝑛 , 𝑙0 ] = 𝑛 𝑙𝑛 , [ 𝑙 𝑛 , 𝑙 0 ] = 𝑛 𝑙 𝑛 の交換関係に注目すると, 𝑙𝑛 , 𝑙 𝑛 はそれぞれ 𝑙0 , 𝑙 0 のウェイト𝑛変化させる.ゆえに,準プライマリ場のように以下のようなウェイト加群を考えられる:

プライマリ場

共形ウェイト ( , ) の場𝒪について,これが最高ウェイトとなる,つまり, 𝑛 , 𝑙𝑛 𝒪 (0) = 𝑙 𝑛 𝒪 (0) = 0 を満たすとき,𝒪プライマリ場(primary field)と呼ぶ.

プライマリ場のスケール変換

共形ウェイト(,)プライマリ場𝒪を与える.

変換 𝑧𝑤 , 𝑧 𝑤 に対し,𝒪 𝒪 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝒪 ( 𝑤 , 𝑤 ) = ( 𝑑𝑤 𝑑𝑧 ) ( 𝑑 𝑤 𝑑 𝑧 ) 𝒪 ( 𝑧 , 𝑧 )

動径量子化・シリンダー時空

複素座標の動径量子化

モード展開

モード展開

共形ウェイト ( , ) の場 𝜙 ( 𝑧 , 𝑧 ) に対し,(複素)モード展開(mode expansion)を以下で与える: 𝜙 ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝑛 , 𝑛 𝑧 𝑛 𝑧 𝑛 𝜙 𝑛 , 𝑛 𝜙 𝑛 , 𝑛 = 1 2 𝜋 𝑖 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 1 2 𝜋 𝑖 𝑑 𝑧 𝑧 𝑛 + 1 𝜙 ( 𝑧 , 𝑧 )

そのHelmite共役については,以下で与える: 𝜙 ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝑛 , 𝑛 𝑧 𝑛 𝑧 𝑛 𝜙 𝑛 , 𝑛 𝜙 𝑛 , 𝑛 = 𝜙 𝑛 , 𝑛

準プライマリ場の真空への作用

を与えると,動径量子化において,以下を満たす:

  • 𝑧 , 𝑧 0 でwell-definedになるため,以下を満たす: ( 𝑛 > , 𝑛 ) ( 𝑛 , 𝑛 > ) , 𝜙 𝑛 , 𝑛 |0 = 0
  • 𝑧 , 𝑧 でwell-definedになるため,以下を満たす: ( 𝑛 < , 𝑛 ) ( 𝑛 , 𝑛 < ) , 0| 𝜙 𝑛 , 𝑛 = 0

カイラルモード展開

カイラルモード展開
  • 共形ウェイト ( ,0 ) の場 𝜙 (𝑧) に対し,(複素)正則モード展開(holomorphic mode expansion)を以下で与える: 𝜙 (𝑧) = 𝑛 𝑧 𝑛 𝜙𝑛 𝜙𝑛 = 1 2𝜋𝑖 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 𝜙 (𝑧)
  • 共形ウェイト ( 0 , ) の場 𝜙 ( 𝑧 ) に対し,反正則モード展開(antiholomorphic mode expansion)を,以下で与える: 𝜙 ( 𝑧 ) = 𝑛 𝑧 𝑛 𝜙 𝑛 𝜙 𝑛 = 1 2 𝜋 𝑖 𝑑𝑧 𝑧 𝑛 + 1 𝜙 (𝑧)

演算子積展開

正則な場 𝑎 (𝑧) , 𝑏 (𝑧) を与える.演算子積展開における極の項は積分 𝑤 𝑑𝑧 𝑎 (𝑧) 𝑏 (𝑤) で与えられる.積分範囲は𝑤を含む微小な(反時計回りの)閉曲線.Cauchyの積分定理より, 𝑤 𝑑𝑧 𝑎 (𝑧) 𝑏 (𝑤) = |𝑧| = |𝑤| + 𝜀 𝑑𝑧 𝑎 (𝑧) 𝑏 (𝑤) |𝑧| = |𝑤| 𝜀 𝑑𝑧 𝑏 (𝑤) 𝑎 (𝑧) = [ 𝐴 , 𝑏 ( 𝑤 ) ] 𝐴 𝑑𝑧 𝑎 (𝑧) となる.𝐴と同様に, 𝐵 𝑑𝑧 𝑏 (𝑧) と定義すると [ 𝐴,𝐵 ] = 0 𝑑𝑤 𝑤 𝑑𝑧 𝑎 (𝑧) 𝑏 (𝑤) となる.

エネルギー・運動量テンソル

大域的共形Ward・高橋恒等式

大域的共形Ward・高橋恒等式を複素表示で明示的に表すと以下のようになる: 2 𝜋 𝑧 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 + 2 𝜋 𝑧 𝑇 𝑧,𝑧 𝑋 = 𝑗=1 𝑛 ( 𝑧 1 𝑧 𝑧𝑗 ) 𝑧𝑗 𝑋 2 𝜋 𝑧 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 + 2 𝜋 𝑧 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 = 𝑗=1 𝑛 ( 𝑧 1 𝑧 𝑧 𝑗 ) 𝑧 𝑗 𝑋 2 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 2 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 = 𝑗=1 𝑛 𝛿 ( 𝑧 𝑧𝑗 , 𝑧 𝑧 𝑗 ) 𝑠𝑗 𝑋 2 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 + 2 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 = 𝑗=1 𝑛 𝛿 ( 𝑧 𝑧𝑗 , 𝑧 𝑧 𝑗 ) 𝛥𝑗 𝑋 下の2式の平均,差の半分を取ったものはそれぞれ 2 𝜋 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 = 𝑗=1 𝑛 ( 𝑧 1 𝑧 𝑧𝑗 ) 𝑗 𝑋 2 𝜋 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 = 𝑗=1 𝑛 ( 𝑧 1 𝑧 𝑧 𝑗 ) 𝑗 𝑋 となる. 𝑇 𝑧 , 𝑧 , 𝑇 𝑧 , 𝑧 を消去すると, 𝑧 ( 2 𝜋 𝑇 𝑧,𝑧 𝑋 𝑗=1 𝑛 ( 1 𝑧 𝑧𝑗 𝑧𝑗 𝑋 + 𝑗 ( 𝑧 𝑧𝑗 ) 2 𝑋 ) ) = 0 𝑧 ( 2 𝜋 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 𝑗=1 𝑛 ( 1 𝑧 𝑧 𝑗 𝑧 𝑗 𝑋 + 𝑗 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 𝑋 ) ) = 0 となる.つまり大域的共形対称性の帰結として,以下が成り立つ:

エネルギー・運動量テンソルのカイラル分解

エネルギー・運動量テンソル 𝑇 𝜇,𝜈 に対し, 𝑇 2 𝜋 𝑇 𝑧,𝑧 , 𝑇 2 𝜋 𝑇 𝑧 , 𝑧 をそれぞれエネルギー・運動量テンソルの正則部分(holomorphic part)反正則部分(antiholomorphic part)と呼ぶ.

大域的共形Ward・高橋恒等式の複素表示

エネルギー・運動量テンソル 𝑇 𝜇,𝜈 とそのカイラル分解 𝑇 , 𝑇 に対し,以下が成り立つ: 𝑧 ( 𝑇 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝑋 𝑗=1 𝑛 ( 1 𝑧 𝑧𝑗 𝑧𝑗 𝑋 + 𝑗 ( 𝑧 𝑧𝑗 ) 2 𝑋 ) ) = 0 𝑧 ( 𝑇 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝑋 𝑗=1 𝑛 ( 1 𝑧 𝑧 𝑗 𝑧 𝑗 𝑋 + 𝑗 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 𝑋 ) ) = 0 2 𝜋 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 + 𝑗=1 𝑛 ( 𝑧 1 𝑧 𝑧𝑗 ) 𝑗 𝑋 = 0 2 𝜋 𝑇 𝑧 , 𝑧 𝑋 + 𝑗=1 𝑛 ( 𝑧 1 𝑧 𝑧 𝑗 ) 𝑗 𝑋 = 0

共形Ward・高橋恒等式

共形Ward・高橋恒等式

を与え, 𝑋 𝑖=1 𝑛 𝒪𝑖 ( 𝑧𝑖 , 𝑧 𝑖 ) とすると,以下の共形Ward・高橋恒等式(conformal Ward-Takahashi identity)が成り立つ: 𝛿 𝜀 , 𝜀 𝑋 = 1 2 𝜋 𝑖 𝑀 𝑑𝑧 𝜀 ( 𝑧 ) 𝑇 ( 𝑧 ) 𝑋 + 1 2 𝜋 𝑖 𝑀 𝑑 𝑧 𝜀 ( 𝑧 ) 𝑇 ( 𝑧 ) 𝑋 ただし, 𝛿 𝜀 , 𝜀 は無限小変換に伴う場の変化をとる演算子: 𝛿 𝜀 , 𝜀 𝑋 = 𝒪1 𝒪𝑛 𝒪1 𝒪𝑛

モード展開とVirasoro代数

大域的共形Ward・高橋恒等式の複素表示より,エネルギー・運動量テンソルと,共形ウェイト ( , ) プライマリ場 𝜙 との演算子積展開は, 𝑇 (𝑧) 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) ( 𝑧𝑤 ) 2 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) + 1 𝑧𝑤 𝑤 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) 𝑇 ( 𝑧 ) 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 2 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) + 1 𝑧 𝑤 𝑤 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) となる.エネルギー・運動量テンソル共形ウェイト ( , ) = ( 2,0 ) となる(あとで書く).エネルギー・運動量テンソルの演算子積展開は 𝑇 (𝑧) 𝑇 (𝑤) 𝑛=3 𝐴𝑛 (𝑤) ( 𝑧𝑤 ) 𝑛 + 2 𝑇 (𝑤) ( 𝑧𝑤 ) 2 + 𝑇 (𝑤) 𝑧𝑤 の形になる. 𝐴𝑛共形ウェイト ( , ) = ( 4𝑛 , 0 ) なので,ユニタリティバウンドより 𝑛4 のみが許される.さらに,𝑇のBose統計性より 𝑛 は偶数となる.つまり, 𝐴4 のみが許される.Schwinger函数より(あとで書く)c-数となる.よって,

エネルギー・運動量テンソルのカイラル分解の演算子積展開

エネルギー・運動量テンソルの正則部分 𝑇 および反正則部分 𝑇 に対し,それぞれの演算子積展開は以下: 𝑇 (𝑧) 𝑇 (𝑤) 𝑐2 ( 𝑧𝑤 ) 4 + 2 𝑇 (𝑤) ( 𝑧𝑤 ) 2 + 𝑇 (𝑤) 𝑧𝑤 𝑇 ( 𝑧 ) 𝑇 ( 𝑤 ) 𝑐2 ( 𝑧 𝑤 ) 4 + 2 𝑇 ( 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 2 + 𝑇 ( 𝑤 ) 𝑧 𝑤 ただし,𝑐はc-数.

無限小共形変換の変化分 𝜀 (𝑧) に対し, 𝑄𝜀 1 2 𝜋 𝑖 𝑑𝑧 𝜀 (𝑧) 𝑇 (𝑧) を定義すると,共形Ward・高橋恒等式の積分系 𝛿𝜀 𝒪 (𝑤) = [ 𝑄𝜀 , 𝒪 (𝑤) ] を満たす.つまり,共形変換𝜀の生成子,共形荷となっている.

ここで,エネルギー・運動量テンソルを正則モード展開する: 𝑇 (𝑧) = 𝑛 𝑧 𝑛2 𝐿𝑛 𝐿𝑛 = 1 2 𝜋 𝑖 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 𝑇 (𝑧) 𝜀のモード展開は, 𝜀 (𝑧) = 𝑛 𝜀𝑛 𝑧 𝑛+1 と与えられていたから,共形荷の定義に代入すると 𝑄𝜀 = 𝑛 𝜀𝑛 𝐿𝑛 となる.エネルギー・運動量テンソルのモードの間の交換関係は [ 𝐿𝑛 , 𝐿𝑚 ] = 1 ( 2 𝜋 𝑖 ) 2 0 𝑑𝑤 𝑤 𝑚+2 𝑤 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 𝑇 (𝑧) 𝑇 (𝑤) = 1 ( 2 𝜋 𝑖 ) 2 0 𝑑𝑤 𝑤 𝑚+2 𝑤 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 ( 𝑐2 ( 𝑧𝑤 ) 4 + 2 𝑇 (𝑤) ( 𝑧𝑤 ) 2 + 𝑇 (𝑤) 𝑧𝑤 ) = 1 2 𝜋 𝑖 0 𝑑𝑤 𝑤 𝑚+2 ( 112 𝑐 ( 𝑛+1 ) 𝑛 ( 𝑛1 ) 𝑤 𝑛2 + 2 ( 𝑛+1 ) 𝑤𝑛 𝑇 (𝑤) + 𝑤 𝑛+1 𝑇 (𝑤) ) = 112 𝑐 𝑛 ( 𝑛2 1 ) 𝛿 𝑛+𝑚 , 0 + 2 ( 𝑛+1 ) 𝐿 𝑚+𝑛 1 2 𝜋 𝑖 0 𝑑𝑤 𝑤 𝑚+2 ( 𝑛+𝑚+2 ) 𝑤 𝑛+1 𝑇 (𝑤) = 112 𝑐 𝑛 ( 𝑛2 1 ) 𝛿 𝑛+𝑚 , 0 + ( 𝑛𝑚 ) 𝐿 𝑚+𝑛 反正則部分も全く同様なので,以上の結果をまとめると以下:

2次元のエネルギー・運動量テンソルのモード展開

エネルギー・運動量テンソルの正則・反正則モード展開 { 𝐿𝑛 , 𝐿 𝑛 } に中心荷𝑐を加えたものが生成するLie代数は,2つのVirasoro代数 𝔙𝔦𝔯 , 𝔙𝔦𝔯 を直和し,中心荷を同一視したもの ( 𝔙𝔦𝔯 𝔙𝔦𝔯 ) ( 𝑐 𝑐̅ ) に等しい.つまり,その交換関係は [ 𝐿𝑛 , 𝐿𝑚 ] = ( 𝑛𝑚 ) 𝐿 𝑚+𝑛 + 112 𝑛 ( 𝑛2 1 ) 𝛿 𝑛+𝑚 , 0 𝑐 [ 𝐿 𝑛 , 𝐿 𝑚 ] = ( 𝑛𝑚 ) 𝐿 𝑚+𝑛 + 112 𝑛 ( 𝑛2 1 ) 𝛿 𝑛+𝑚 , 0 𝑐 [ 𝐿𝑛 , 𝐿 𝑚 ] = [ 𝐿𝑛 , 𝑐 ] = [ 𝐿 𝑛 , 𝑐 ] = 0

Virasoro代数の三角分解

Virasoro代数は以下の三角分解を持つ. 𝔙𝔦𝔯 = 𝔙𝔦𝔯 + 𝔙𝔦𝔯 0 𝔙𝔦𝔯 𝔙𝔦𝔯 ± ± 𝑛 > 0 𝐿 𝑛 𝔙𝔦𝔯 0 𝐿 𝑛 𝑐

Hilbert空間

エネルギー・運動量テンソルの共形ウェイト(2,2)なので,Riemann球面上で定義されるには, 𝑛 > 2 , 𝐿𝑛 |0 = 𝐿 𝑛 |0 = 0 𝑛 <2 , 0| 𝐿𝑛 = 0| 𝐿 𝑛 = 0 を満たす.

プライマリ状態

共形ウェイト ( , ) プライマリ場 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) に対し,以下で定義される状態をプライマリ状態(primary state)と呼ぶ: | , 𝜙 ( 0 , 0 ) |0

共形ウェイト ( , ) プライマリ場 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) とエネルギー・運動量テンソルのモードの交換関係は [ 𝐿𝑛 , 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) ] = 1 2 𝜋 𝑖 𝑤 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 𝑇 (𝑧) 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) = 1 2 𝜋 𝑖 𝑤 𝑑𝑧 𝑧 𝑛+1 ( ( 𝑧𝑤 ) 2 + 𝑧𝑤 ) 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) = ( ( 𝑛+1 ) 𝑤𝑛 + 𝑤 𝑛+1 ) 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) [ 𝐿 𝑛 , 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) ] = ( ( 𝑛+1 ) 𝑤 𝑛 + 𝑤 𝑛+1 ) 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) となるから,プライマリ状態に対し, 𝐿0 | , = | , , 𝐿 0 | , = | , 𝐿 | , = 𝐿 | , = 0 となる.また,共形ウェイト ( ,0 ) の場 𝒪 (𝑧) に対し, [ 𝐿𝑛 , 𝒪𝑚 ] = ( 𝑛 ( 1 ) 𝑚 ) 𝒪 𝑛+𝑚 より, [ 𝐿0 , 𝒪𝑚 ] = 𝑚 𝒪𝑚 なので, 𝒪 𝑛 , 𝑛 は共形ウェイトを ( 𝑛 , 𝑛 ) 増やす.特に 𝐿 𝑛 | , , 𝐿 𝑛 | , はそれぞれ共形ウェイト ( +𝑛 , ) , ( , + 𝑛 ) の状態である.ゆえに,(零でなければ)元の状態と異なる.

ディセンダント場・共形族

共形ウェイト ( , ) プライマリ場 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) に対し,以下で定義される場をディセンダント場(descendant filed)と呼ぶ.: 𝜙 ( 𝑘1 , , 𝑘𝑛 ) ( 𝑤 , 𝑤 ) ( ( 𝑖=1 𝑛 𝐿 𝑘𝑖 ) 𝜙 ) ( 𝑤 , 𝑤 ) = 1 2𝜋𝑖 𝑤 𝑑𝑧 1 ( 𝑧𝑤 ) 𝑛1 𝑇 (𝑧) 𝜙 (𝑤) ( 𝑛 , 𝑘𝑖 )

プライマリ場𝜙及び,𝜙の全てのディセンダント場の集まりを共形族(conformal family)と呼び,[𝜙]と表す.

ディセンダント状態

共形ウェイト ( , ) プライマリ場 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) ディセンダント場 𝜙 ( 𝑘1 , 𝑘𝑛 ) ( 𝑤 , 𝑤 ) に対し,以下で定義される場をディセンダント状態(descendant state)と呼ぶ.: 𝜙 ( 𝑘1 , 𝑘𝑛 ) ( 0,0 ) |0 = 𝑖=1 𝑛 𝐿 𝑘𝑖 | ,

レベル

共形ウェイト ( , ) プライマリ場 𝜙 ( 𝑤 , 𝑤 ) ディセンダント場 𝜙 ( 𝑘1 , 𝑘𝑛 ) ( 𝑤 , 𝑤 ) に対し,整数組 𝑁 𝑗 = 1 𝑝 𝑘 𝑗 , 𝑁 𝑗 = 1 𝑝̅ 𝑘 𝑗 レベル(level)と呼ぶ.

プライマリ場𝜙があれば,Hilbert空間には𝜙プライマリ状態及び(非零な)𝜙ディセンダント状態が全て含まれる.

プライマリ場は最高ウェイト加群.その中で最も自由なVerma加群を考える.

指標公式
Verma加群の指標

Hilbert空間が1つのプライマリ状態とそのディセンダント状態のみからなるとする.

そのレベル ( 𝑁 , 𝑁 ) のディセンダント状態の張る部分Hilbert空間の次元は 𝑝 (𝑁) 𝑝 ( 𝑁 ) .ただし, 𝑝 (𝑁) レベル ( 𝑁,0 ) ディセンダント状態の張る部分Hilbert空間の次元で, 1 𝑛 = 1 ( 1 𝑞 𝑛 ) = 𝑁 = 0 𝑝 ( 𝑁 ) 𝑞 𝑁 を満たす.

ディセンダント場の例
低レベルのディセンダント場

𝒪 ( 0 ) ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝒪 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝒪 ( 1 ) ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝑧 𝒪 ( 𝑧 , 𝑧 )

これは,エネルギー・運動量テンソル中心荷𝑐0に対し,プライマリ場とならないことに対応している(らしい).

演算子積展開

共形場理論では共形族が,演算子積展開の完全系をなす(らしい).よって,2つのプライマリ場の演算子積展開は 𝒪 1 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝒪 2 ( 0 , 0 ) = 𝑝 { 𝑘 , 𝑘 } 𝐶 1 , 2 𝑝 , { 𝑘 , 𝑘 } 𝑧 𝑝 1 2 + 𝑁 𝑧 𝑝 1 2 + 𝑁 𝒪 𝑝 { 𝑘 , 𝑘 } ( 0 , 0 ) { 𝑘 , 𝑘 } ( 𝑘 1 , , 𝑘 𝑛 ; 𝑘 1 , , 𝑘 𝑚 ) となる.右辺の座標 ( 𝑧 , 𝑧 ) 依存性は,左辺とスケール変換で同じ変換性を持つように定めた.ここで,???より 𝐶 1 , 2 𝑝 , { 𝑘 , 𝑘 } = 𝐶 1 , 2 𝑝 𝛽 1 , 2 𝑝 , { 𝑘 } 𝛽 1 , 2 𝑝 , { 𝑘 } のように書き換えられるだろう.ただし, 𝒪 𝑝 ( 0 ; 0 ) 𝒪 𝑝 かつ 𝛽 1 , 2 𝑝 , { 0 } = 𝛽 1 , 2 𝑝 , { 0 } = 1 としておく.

まず, 𝐶 1 , 2 𝑝 を考える.(必要であれば)場の再定義により,同じ共形ウェイトを持つ独立な場が互いに直交するようにする: 𝒪 𝛼 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝒪 𝛼 ( 𝑤 , 𝑤 ) = 𝛿 𝛼 , 𝛽 ( 𝑧 𝑤 ) 2 𝛼 ( 𝑧 𝑤 ) 2 𝛼 この基底の下で,3点函数 3 , 3 | 𝒪 1 ( 𝑧 , 𝑧 ) | 2 , 2 = lim 𝑧 3 , 𝑧 3 𝑧 3 2 3 𝑧 3 2 3 𝒪 3 ( 𝑧 3 , 𝑧 3 ) 𝒪 1 ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝒪 2 ( 0 , 0 ) を2つの方法で計算する.一つは(3.37)を使う方法で,もう一つは先ほどと同様に2点函数に帰着する方法.すると, 𝐶 3 , 1 , 2 = 𝐶 1 , 2 𝑝 𝛿 3 , 𝑝 となる.

次に, 𝛽 1 , 2 𝑝 , { 𝑘 } を考える.式(4.70)を真空に作用させると 𝒪 1 ( 𝑧 , 𝑧 ) | 2 , 2 = 𝑝 𝐶 1 , 2 𝑝 𝑧 𝑝 1 2 𝑧 𝑝 1 2 𝑁 , 𝑁 = 0 𝑧 𝑁 𝑧 𝑁 | 𝑁 , 𝑝 | 𝑁 , 𝑝

以下書きかけ

相関函数

プライマリ場の相関函数は,かなり形が制限されるというお話.

ディセンダント場の相関函数

まず,ディセンダント場の定義より, 𝒪 ( 𝑘 ) ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) = 1 2 𝜋 𝑖 𝑤 d 𝑧 ( 𝑧 𝑤 ) 𝑘 + 1 𝑇 ( 𝑧 ) 𝒪 ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) となる.ここで.の添字の𝑤𝑤を囲む微小経路を表す.積分路を変更しつつ,𝑇(𝑧) 𝒪 𝑗 ( 𝑧 𝑗 ) の演算子積展開を用いると, 𝒪 ( 𝑘 ) ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) = 𝑗 = 1 𝑛 1 2 𝜋 𝑖 𝑧 𝑗 d 𝑧 ( 𝑧 𝑤 ) 𝑘 + 1 [ 𝑗 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 + 1 𝑧 𝑧 𝑗 𝑧 𝑗 ] 𝒪 ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) = 𝑗 = 1 𝑛 [ ( 𝑘 1 ) 𝑗 ( 𝑧 𝑗 𝑤 ) 𝑘 1 ( 𝑧 𝑗 𝑤 ) 𝑘 1 𝑧 𝑗 ] 𝒪 ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) となる.ここで 𝑘 𝑗 = 1 𝑛 [ ( 𝑘 1 ) 𝑗 ( 𝑧 𝑗 𝑤 ) 𝑘 1 ( 𝑧 𝑗 𝑤 ) 𝑘 1 𝑧 𝑗 ] という演算子を定義することで, 𝒪 ( 𝑘 ) ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) = 𝑘 𝒪 ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) と書ける.より一般に. 𝒪 ( 𝑘 1 , , 𝑘 𝑚 ) ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) = 𝑘 𝑚 𝑘 1 𝒪 ( 𝑤 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 )

ミニマル模型

ほとんど全ての最高ウェイトに対して,Verma加群単純となるが,特殊な最高ウェイトと中心荷の組に対しては,可約となる.

BPZ方程式

特異場𝜒0とする条件が導く,相関函数の恒等式 𝜒 ( 𝑧 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 n ) = 0 BPZ方程式(Belavin-Polyakov-Zamolodchikov equation)と呼ぶ.

BPZ方程式

レベル2の特異場に対するBPZ方程式は [ 𝑗 = 1 𝑛 𝑗 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 + 𝑗 = 1 𝑛 1 𝑧 𝑧 𝑗 𝑧 𝑗 3 2 ( 2 + 1 ) 2 𝑧 2 ] 𝒪 ( 𝑧 ) 𝒪 1 ( 𝑧 1 ) 𝒪 𝑛 ( 𝑧 n ) = 0

縮退表現と特異ベクトル

ユニタリ性とKac行列

フュージョン則

ここからは全てのプライマリ場とその共形族を合わせた理論全体を考える.

理論に含まれる二つの場の演算子積によって生成される場もまた理論に含まれている必要がある.よって,演算子積展開を調べよう.

ここで,理論に少なくとも一つKac行列式が0となるプライマリ場が含まれるとする.このとき,プライマリ場を含む相関函数がBPZ方程式により制限を受ける.これを利用して演算子積展開を調べよう.

共形ウェイト 𝑟 , 𝑠 をもつプライマリ場を 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) と表す.また, 𝑟 , 𝑠 𝛼±を使った表式のように, ( 𝛼 ) 0 + 1 4 𝛼 2 と定義し,共形ウェイト ( 𝛼 ) をもつプライマリ場を 𝒪 ( 𝛼 ) と書く.

フュージョン則

2つのプライマリ場 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) , 𝒪 ( 𝛼 ) 演算子積展開は, 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) × 𝒪 ( 𝛼 ) 𝑛 2 𝑟 1 𝑟 1 𝑚 2 𝑠 1 𝑠 1 [ 𝒪 ( 𝛼 + 𝑛 𝛼 + + 𝑚 𝛼 ) ] を満たす.これをフュージョン則と呼ぶ.

プライマリ場 𝒪 𝑗 , 𝒪 𝑘 との三点函数の正則部分 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) ( 𝑧 ) 𝒪 𝑗 ( 𝑧 𝑗 ) 𝒪 𝑘 ( 𝑧 𝑘 ) = 𝐶 ( 𝑟 , 𝑠 , 𝑗 , 𝑘 ) ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 𝑟 , 𝑠 + 𝑗 𝑘 ( 𝑧 𝑗 𝑧 𝑘 ) 𝑗 + 𝑘 𝑟 , 𝑠 ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) 𝑟 , 𝑠 + 𝑘 𝑗 を調べる.ここで, 𝐶 ( 𝑟 , 𝑠 , 𝑗 , 𝑘 ) BPZ方程式を満たす. 𝒪 ( 1 , 1 ) は恒等場𝟙であったから,次に簡単な ( 𝑟 , 𝑠 ) = ( 2 , 1 ) , ( 1 , 2 ) を考えると,これはレベル2の特異場に対するBPZ方程式を満たす.よって, 0 = ( 2 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 𝑗 + ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑗 𝑘 ) ) 3 ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑗 𝑘 ) ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑗 𝑘 + 1 ) 2 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 𝑗 + 𝑘 𝑟 , 𝑠 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) ( 𝑧 𝑗 𝑧 𝑘 ) + ( 𝑗 𝑘 ) 3 ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑗 𝑘 ) ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑘 𝑗 ) ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) ) 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) ( 𝑧 ) 𝒪 𝑗 ( 𝑧 𝑗 ) 𝒪 𝑘 ( 𝑧 𝑘 ) = ( 𝑟 , 𝑠 2 + ( 2 𝑗 + 2 𝑘 1 ) 𝑟 , 𝑠 3 ( 𝑗 𝑘 ) 2 + 𝑗 + 𝑘 2 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 1 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 + 1 ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) 2 ) 𝑗 + 𝑘 𝑟 , 𝑠 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) 3 ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑗 𝑘 ) ( 𝑟 , 𝑠 + 𝑘 𝑗 ) ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) ) 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) ( 𝑧 ) 𝒪 𝑗 ( 𝑧 𝑗 ) 𝒪 𝑘 ( 𝑧 𝑘 ) = 𝑟 , 𝑠 2 + ( 2 𝑗 + 2 𝑘 1 ) 𝑟 , 𝑠 3 ( 𝑗 𝑘 ) 2 + 𝑗 + 𝑘 2 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 1 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 + 1 ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) 2 2 ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) ) 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) ( 𝑧 ) 𝒪 𝑗 ( 𝑧 𝑗 ) 𝒪 𝑘 ( 𝑧 𝑘 ) = 𝑟 , 𝑠 2 + ( 2 𝑗 + 2 𝑘 1 ) 𝑟 , 𝑠 3 ( 𝑗 𝑘 ) 2 + 𝑗 + 𝑘 2 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ( 𝑧 𝑧 𝑗 ) 2 ( 𝑧 𝑧 𝑘 ) 2 ( 𝑧 𝑗 𝑧 𝑘 ) 2 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) ( 𝑧 ) 𝒪 𝑗 ( 𝑧 𝑗 ) 𝒪 𝑘 ( 𝑧 𝑘 ) となる. 𝑘 について解くと, 𝑘 = 1 6 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 6 𝑗 + 1 ± 24 ( 2 𝑟 , 𝑠 + 1 ) 𝑗 + ( 1 4 𝑟 , 𝑠 ) 2 ) となる.共形ウェイトを 𝑗 = ( 𝛼 𝑗 ) と書き換えることで, 𝛼 𝑘 = 𝛼 𝑗 ± 𝛼 ± と表せる.ただし 𝛼 + ( 𝑟 , 𝑠 ) = ( 2 , 1 ) から, 𝛼 ( 𝑟 , 𝑠 ) = ( 1 , 2 ) から導かれる.

よって, 𝒪 ( 2 , 1 ) , 𝒪 ( 1 , 2 ) 𝒪 ( 𝛼 ) の演算子積展開は 𝒪 ( 2 , 1 ) × 𝒪 ( 𝛼 ) [ 𝒪 ( 𝛼 𝛼 + ) ] + [ 𝒪 ( 𝛼 + 𝛼 + ) ] 𝒪 ( 1 , 2 ) × 𝒪 ( 𝛼 ) [ 𝒪 ( 𝛼 𝛼 ) ] + [ 𝒪 ( 𝛼 + 𝛼 ) ] を満たす必要がある.特に, 𝒪 ( 𝛼 ) = 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) のとき, 𝒪 ( 2 , 1 ) × 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) [ 𝒪 ( 𝑟 1 , 𝑠 ) ] + [ 𝒪 ( 𝑟 + 1 , 𝑠 ) ] 𝒪 ( 1 , 2 ) × 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) [ 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 1 ) ] + [ 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 + 1 ) ] となる.また, 𝒪 ( 2 , 1 ) × 𝒪 ( 1 , 2 ) = [ 𝒪 ( 0 , 2 ) ] + [ 𝒪 ( 2 , 2 ) ] 𝒪 ( 1 , 2 ) × 𝒪 ( 2 , 1 ) = [ 𝒪 ( 2 , 0 ) ] + [ 𝒪 ( 2 , 2 ) ] であるが,この二つの演算子積展開は等しいはずなので, 𝒪 ( 2 , 1 ) × 𝒪 ( 1 , 2 ) [ 𝒪 ( 2 , 2 ) ] となる.これを一般化すると,

可約な場のフュージョン則

𝒪 ( 𝑟 1 , 𝑠 1 ) × 𝒪 ( 𝑟 2 , 𝑠 2 ) 𝑛 ( 2 1 + | 𝑟 1 𝑟 2 | ) 𝑟 1 + 𝑟 2 1 𝑚 ( 2 1 + | 𝑠 1 𝑠 2 | ) 𝑠 1 + 𝑠 2 1 [ 𝒪 ( 𝛼 + 𝑛 𝛼 + + 𝑚 𝛼 ) ]

ミニマル模型

縮退表現の共形族は,フュージョン則で閉じることがわかった.次に,縮退表現の共形族のみを含む理論として,ユニタリになる条件を調べる.このとき,理論に含まれるプライマリ場 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) 全てについて,共形ウェイトが 𝑟 , 𝑠 0 を満たす必要がある.𝑐>1でだめなことはすでに見たので,以下,0<𝑐1とする.このとき 𝛼 ± は実数なので,𝑐=1のときは, 0 = 0 なので, 𝑟 , 𝑠 は非負.一方0<𝑐<1のとき, 0 < 0 なので, | 𝛼 + + 𝛼 | の最小値次第で符号が変わる.これを調べよう.

ここで, tan 𝜃 𝛼 𝛼 + = 25 𝑐 1 𝑐 25 𝑐 + 1 𝑐 を定義する.0<𝑐<1のとき,23<tan𝜃<1である.tan𝜃が無理数のとき, | 𝑟 𝛼 + + 𝑠 𝛼 | はいくらでも小さい値をとれるから,負の 𝑟 , 𝑠 が現れてしまう.

一方tan𝜃が有理数のとき,互いに素な整数𝑝>𝑞を用いて, 𝛼 𝛼 + = 𝑞 𝑝 と表せる.特に, 𝛼 + 𝛼 = 1 より, 𝛼 + = ± 𝑝 𝑞 , 𝛼 = 𝑞 𝑝 と表せるから, 𝑐 = 1 6 ( 𝑝 𝑞 ) 2 𝑝 𝑞 𝑟 , 𝑠 = ( 𝑝 𝑟 𝑞 𝑠 ) 2 ( 𝑝 𝑞 ) 2 4 𝑝 𝑞 となる.このとき異なる共形ウェイト𝑟,𝑠に非自明な関係式が成り立つ. 1 𝑟 < 𝑞 , 1 𝑠 < 𝑝 に対してそれを表したのが次の図.

𝑟,𝑠の関係式 0 𝑠 𝑝𝑠 𝑝 𝑝+𝑠 2𝑝𝑠 2𝑝 𝑟 𝑞𝑟 𝑞 𝑞+𝑟 2𝑞𝑟 2𝑞

これらの点の関係を見ていこう.よって, 𝑟 , 𝑠 = 𝑟 + 𝑞 , 𝑠 + 𝑝 = 𝑞 𝑟 , 𝑝 𝑠 を満たす.これらにより,図の4つの塗りつぶされた丸に関してウェイトが等しいことがわかる.

また, 𝑟 , 𝑠 + 𝑟 𝑠 = 𝑞 + 𝑟 , 𝑝 𝑠 = 𝑞 𝑟 , 𝑝 + 𝑠 𝑟 , 𝑠 + ( 𝑞 𝑟 ) ( 𝑝 𝑠 ) = 𝑟 , 2 𝑝 𝑠 = 2 𝑞 𝑟 , 𝑠 を満たす.つまり,ウェイト 𝑟 , 𝑠 をもつVerma加群が,レベル𝑟𝑠 ( 𝑞 𝑟 ) ( 𝑝 𝑠 ) の特異ベクトルを含む.別の言い方をすれば,図の穴あきの4点を最高ウェイトとするVerma加群を部分加群にもつ.一つ目の式からは丸,二つ目の式は四角に対応する.

フュージョン代数やら,Chebyshev多項式やらを使うと, 𝒪 ( 𝑟 1 , 𝑠 1 ) × 𝒪 ( 𝑟 2 , 𝑠 2 ) 𝑛 ( 2 1 + | 𝑟 1 𝑟 2 | ) 𝑛 max 𝑚 ( 2 1 + | 𝑠 1 𝑠 2 | ) 𝑚 max [ 𝒪 ( 𝛼 + 𝑛 𝛼 + + 𝑚 max ) ] が示せる.ただし, 𝑛 max = min ( 𝑟 1 + 𝑟 2 1 , 2 𝑞 1 𝑟 1 𝑟 2 ) 𝑚 max = min ( 𝑠 1 + 𝑠 2 1 , 2 𝑝 1 𝑠 1 𝑠 2 )

よって,理論に含まれる場が, 1 𝑟 < 𝑞 , 1 𝑠 < 𝑝 に対する共形族 [ 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) ] と,これらのフュージョン則で与えられる場合を考える.さらに 𝑟 , 𝑠 = 𝑞 𝑟 , 𝑝 𝑠 より, 𝒪 ( 𝑟 , 𝑠 ) = 𝒪 ( 𝑞 𝑟 , 𝑝 𝑠 ) とできる.このような 1 2 ( 𝑝 1 ) ( 𝑞 1 ) 個のプライマリ場からなる理論をミニマル模型(minimal model)と呼ぶ. 𝑟 = 𝑞 , 1 𝑠 < 𝑝 はなぜだめなのかは気にしない.

さてミニマル模型のうちユニタリになるもの,つまりウェイトが負になるかどうかを考えよう.互助法により, 𝑝 𝑟 𝑞 𝑠 = 1 となる𝑟,𝑠 1 𝑟 < 𝑞 , 1 𝑠 < 𝑝 に存在する.よって, 𝑝 𝑞 + 1 のとき, 𝑟 , 𝑠 が負になる𝑟,𝑠が存在する.逆に, 𝑝 = 𝑞 + 1 のとき, 𝑟 , 𝑠 は常に非負となる.ここで23<𝑞𝑝<1であったから,次が成り立つ.

ユニタリミニマル模型

𝑚 3 , 𝑟 𝑚 1 , 𝑠 𝑚 に対し,中心荷と共形ウェイトが 𝑐 = 1 6 𝑚 ( 𝑚 + 1 ) 𝑟 , 𝑠 = ( ( 𝑚 + 1 ) 𝑟 𝑚 𝑠 ) 2 1 4 𝑚 ( 𝑚 + 1 ) のプライマリ場の共形族のみからなる理論をユニタリミニマル模型(unitary minimal model)と呼ぶ.

Ising模型

具体例として,最も簡単な𝑚=3のときを考えよう.

Ising模型のKac表 0 1 2 3 1 2 3 4 𝑟 𝑠 𝟙 𝟙 𝜀 𝜀 𝜎 𝜎

共形ウェイトは 1 , 1 = 2 , 3 = 0 2 , 1 = 1 , 3 = 1 2 1 , 2 = 2 , 2 = 1 16 で,3つのプライマリ場はよく 𝟙 𝒪 ( 1 , 1 ) = 𝒪 ( 2 , 3 ) 𝜀 𝒪 ( 2 , 1 ) = 𝒪 ( 1 , 3 ) 𝜎 𝒪 ( 1 , 2 ) = 𝒪 ( 2 , 2 ) と書かれる.(非自明な)フュージョン則 𝜀 × 𝜀 = [ 𝟙 ] 𝜀 × 𝜎 = [ 𝜎 ] 𝜎 × 𝜎 = [ 𝟙 ] + [ 𝜀 ]

超共形場理論への拡張

W代数の表現

参考文献として𝒲-symmetry in Conformal Field TheoryConformal quantum field theory models in two dimensions having 3 symmetryThe Models of Two-Dimensional Conformal Quantum Field Theory with 𝑛-SymmetryIntroduction to W-algebrasなどがあるが,conventionが多様なので注意して読むこと.

𝑁 2 とする.エネルギー運動量テンソルに,スピン𝑠のカレント(つまり,共形ウェイト ( 𝑠 , 0 ) のプライマリ場) 𝑊 ( 𝑠 ) を各 𝑠 = 3 , , 𝑁 に対して1個ずつ加えた理論を考えていく.ただし,𝑁=2は元の理論.これに付随する(頂点)代数のことを(Virasoroの次のアルファベットより) 𝑊 𝑁 代数(または 𝑊 ( 𝔰𝔲 ( 𝑁 ) ) 代数)と呼ぶ.

最も簡単なのは既に見たVirasoro代数なので,次に簡単な 𝑊 3 代数を見よう.生成子𝑇 𝑊 𝑊 ( 3 ) の演算子積展開は 𝑇 ( 𝑧 ) 𝑇 ( 𝑤 ) 𝑐 2 ( 𝑧 𝑤 ) 4 + 2 𝑇 ( 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 2 + 𝑇 ( 𝑤 ) 𝑧 𝑤 𝑇 ( 𝑧 ) 𝑊 ( 𝑤 ) 3 𝑊 ( 𝑤 ) 𝑧 𝑤 + 𝑊 ( 𝑤 ) 𝑧 𝑤 𝑊 ( 𝑧 ) 𝑊 ( 𝑤 ) 𝑐 3 ( 𝑧 𝑤 ) 6 + 2 𝑇 ( 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 4 + 𝑇 ( 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 3 + 1 ( 𝑧 𝑤 ) 2 ( 32 22 + 5 𝑐 𝛬 ( 𝑤 ) + 3 10 2 𝑇 ( 𝑤 ) ) + 1 𝑧 𝑤 ( 16 22 + 5 𝑐 𝛬 ( 𝑤 ) + 1 15 3 𝑇 ( 𝑤 ) ) となる.ただし𝛬 𝛬 ( 𝑇 𝑇 ) 3 10 2 𝑇 である.最初の2行は既にやった……で,最後の式は3つのカレントの積が演算子積展開の形によらないという条件から決定される(らしい).

今まで同様モード展開 𝑇 ( 𝑧 ) = 𝑛 = 𝐿 𝑛 𝑧 𝑛 + 2 𝑊 ( 𝑧 ) = 𝑛 = 𝑊 𝑛 𝑧 𝑛 + 3 を考えると,交換関係は 𝛬 𝑛 𝑝 2 𝐿 𝑝 𝐿 𝑛 𝑝 + 𝑝 > 2 𝐿 𝑛 𝑝 𝐿 𝑝 3 10 ( 𝑛 + 3 ) ( 𝑛 + 2 ) 𝐿 𝑛 なる演算子を用いて [ 𝐿 𝑚 , 𝐿 𝑛 ] = ( 𝑚 𝑛 ) 𝐿 𝑚 + 𝑛 + 𝑐 12 𝑚 ( 𝑚 2 1 ) 𝛿 𝑚 + 𝑛 , 0 [ 𝐿 𝑚 , 𝑊 𝑛 ] = ( 2 𝑚 𝑛 ) 𝑊 𝑚 + 𝑛 [ 𝑊 𝑚 , 𝑊 𝑛 ] = ( 𝑚 𝑛 ) ( 1 15 ( 𝑚 + 𝑛 + 3 ) ( 𝑚 + 𝑛 + 2 ) 1 6 ( 𝑚 + 2 ) ( 𝑛 + 2 ) ) 𝐿 𝑚 + 𝑛 + 16 22 + 5 𝑐 ( 𝑚 𝑛 ) 𝛬 𝑚 + 𝑛 + 𝑐 360 𝑚 ( 𝑚 2 1 ) ( 𝑚 2 4 ) 𝛿 𝑚 + 𝑛 , 0 となる.右辺が 𝐿 𝑛 , 𝑊 𝑛 の線型結合で閉じていないので,これらを生成子とするLie代数にはなっていない.しかし 𝛬 𝑛 を加えると,さらに別の生成子が必要になるかもしれないので,加えずに頂点代数と見るのが基本となる.

一般の𝑁について 𝑊 𝑁 代数の交換関係を閉じた形で書く方法は知られていない.しかし,表現論はある程度発展しており,既約最高ウェイト加群の指標などがわかっているらしい.以下では自由場表示による方法を見ていく.ちなみに,ユニタリなミニマル模型が構成できる中心荷 𝑐 = ( 𝑁 1 ) ( 1 𝑁 ( 𝑁 + 1 ) 𝑚 ( 𝑚 + 1 ) ) ( 𝑚 + 𝑁 ) となる,当然𝑁=2はVirasoro代数のそれ.

線型ディラトン模型

自由場表示やCoulombガス表示と呼ばれる理論,線型膨子模型(linear dilaton model)を見ていく.

線型ディラトン模型の作用は,自由ボゾン場の作用を 𝑆 = 1 8 𝜋 𝑑 2 𝑥 𝑔 ( 𝜇 𝜙 𝜇 𝜙 + 𝑖 𝑄 𝜙 ) と変形することで得られる.ただし,はスカラー曲率.また,𝑄または𝑄2等を背景荷(background charge)と呼ぶ.エネルギー運動量テンソルは 𝑇 = 1 2 : 𝜑 𝜑 : + 𝑄 2 𝑖 2 𝜑 となる.自由ボゾン場の理論に𝜑の線型項が加わっている.これは中心荷 𝑐 = 1 3 𝑄 2 の演算子積展開を満たす,つまり 𝑇 ( 𝑧 ) 𝑇 ( 𝑤 ) 1 3 𝑄 2 2 1 ( 𝑧 𝑤 ) 4 + 2 𝑇 ( 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 2 + 𝑇 ( 𝑤 ) 𝑧 𝑤 中心荷を逆に𝑄について解くと 𝑄 = 2 2 𝛼 0 , 2 𝛼 0 𝛼 + + 𝛼 となる.𝛼±は……で定義したもの.

頂点演算子は,スカラー倍だけ変えて, 𝒱𝛼 (𝑧) : exp ( 2 𝑖 𝛼 𝜑 ) ( 𝑧 ) : と定義する.演算子積展開は自由ボゾン場のものを参考に 2 𝜑 ( 𝑧 ) 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) 2 𝛼 𝑖 ( 𝑧 𝑤 ) 2 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) 𝑇 ( 𝑧 ) 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) ( 𝛼 2 2 𝛼 0 𝛼 ) 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) ( 𝑧 𝑤 ) 2 + 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) 𝑧 𝑤 となるから,頂点演算子 𝒱𝛼 の共形ウェイトは ( 𝛼 ) = 𝛼 2 2 𝛼 0 𝛼 となる.

頂点演算子 𝒱 𝛼 の相関函数を計算する.反正則部分を無視すると,経路積分による定義から 𝒱 𝛼 1 ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) = 1 𝑍 [ 𝑑 𝜑 ] 𝒱 𝛼 1 ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) exp ( 𝑆 [ 𝜑 ] ) となる.ここで, 2 に無限遠点 𝑥 を加えて一点コンパクト化したRiemann球面( 𝑆 2 )上を考える.ところで半径𝑅の球のスカラー曲率は 2 𝑅 2 なので,Gauss-Bonnetの定理より, 𝑆 2 𝑑 2 𝑥 𝑔 = 8 𝜋 だが, 2 の部分は平坦にしておきたい.よって,スカラー曲率は = 8 𝜋 𝛿 ( 𝑥 𝑥 ) とする.すると, exp ( 𝑆 [ 𝜑 ] ) = exp ( 1 8 𝜋 𝑑 2 𝑥 𝑔 𝜇 𝜙 𝜇 𝜙 2 2 𝛼 0 𝑖 𝜑 ( 𝑥 ) ) = exp ( 1 8 𝜋 𝑑 2 𝑥 𝑔 𝜇 𝜙 𝜇 𝜙 ) 𝒱 2 𝛼 0 ( 𝑥 ) となる.つまり,線型ディラトン模型は,自由ボゾン場に無限遠点に 𝒱 2 𝛼 0 を挿入したものに等しい.無限遠点以外でスカラー曲率の効果はないため,相関函数は自由ボゾン場と同様に 𝒱 𝛼 1 ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) = 𝑗 < 𝑙 𝑛 ( 𝑧 𝑗 𝑧 𝑙 ) 2 𝛼 𝑗 𝛼 𝑙 となるが,荷の保存則は変更を受ける: 𝛼 1 + + 𝛼 𝑛 = 2 𝛼 0

Virasoro代数の自由場表示

線型ディラトン模型の頂点演算子の共形ウェイトの表式より, ( 𝛼 ) = ( 2 𝛼 0 𝛼 ) を満たすから, 𝒱 𝛼 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 がVirasoro代数の下で同一視されるべきである.

これらの2点函数は荷の保存則を満たし, 𝒱 𝛼 ( 𝑧 ) 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 ( 𝑤 ) = 1 ( 𝑧 𝑤 ) ( 𝛼 ) と計算される.しかし 𝒱 𝛼 ( 𝑧 ) 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) 𝛼 𝛼 0 において荷の保存則を満たさないように見える.

これを解決するため,遮蔽荷(screening chrage) 𝑆 ± 𝑑 𝑧 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 ) を導入する. 𝒱 𝛼 ± 遮蔽演算子(screening operator)とも呼ばれ,その共形次元は ( 𝛼 ± ) = 1 となる.遮蔽荷はVirasoro生成子と交換する: [ 𝐿 𝑛 , 𝑆 ± ] = 𝑑 𝑧 ( ( 𝑛 + 1 ) 𝑧 𝑛 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 ) + 𝑧 𝑛 + 1 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 ) ) = 𝑑 𝑧 ( 𝑧 𝑛 + 1 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 ) ) = 0

遮蔽荷を挿入した相関函数 𝒱 𝛼 ( 𝑧 ) 𝒱 𝛼 ( 𝑤 ) 𝑆 + 𝑟 𝑆 𝑠 に対する荷の保存則より, 𝛼 = 𝛼 𝑟 , 𝑠 ( 1 𝑟 ) 𝛼 + 2 + ( 1 𝑠 ) 𝛼 2 となる.特に頂点演算子 𝒱 𝑟 , 𝑠 𝒱 𝛼 𝑟 , 𝑠 の共形ウェイトは 𝑟 , 𝑠 1 4 ( 𝑟 𝛼 + + 𝑠 𝛼 ) 2 𝛼 0 2 となり,これは教科書(5.38)と等しい.一般の相関函数は 𝒱 𝛼 1 ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 𝑛 ( 𝑧 𝑛 ) 𝑆 + 𝑚 𝑆 𝑛 と定義する.ただし, 𝑚 , 𝑛 𝛼 1 + + 𝛼 𝑛 + 𝑚 𝛼 + + 𝑛 𝛼 = 2 𝛼 0 を満たす整数.

この共形ウェイトに対し,特異場を持つ条件を確認しよう.具体的には 𝜒 𝛼 , 𝑠 ± 𝑑 𝑧 1 𝑑 𝑧 𝑠 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 𝑠 ) 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± ( 0 ) 𝑠 )である.まず,被積分函数の演算子積展開 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 𝑠 ) 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± ( 0 ) = 𝑗 > 𝑙 𝑠 ( 𝑧 𝑗 𝑧 𝑙 ) 2 𝛼 ± 2 𝑗 = 1 𝑠 𝑧 𝑗 2 𝛼 ± ( 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± ) : 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 1 ) 𝒱 𝛼 ± ( 𝑧 𝑠 ) 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± ( 0 ) : の正規順序の中身は 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 の共形族で展開できる.次に,遮蔽演算子はVirasoro生成子と可換で, 𝒱 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± はプライマリ場だから, 𝜒 𝛼 , 𝑠 ± もプライマリ場,つまり特異場となる.

ただし,積分がwell-definedかつ非自明な値をとる必要がある.例えば変数変換 𝑧 𝑗 𝑧 1 𝑧 𝑗 ( 𝑗 = 2 , , 𝑠 ) したときに, 𝑧 1 積分がwell-definedである条件は 2 𝛼 ± 2 𝑠 ( 𝑠 1 ) 2 + 2 𝛼 ± ( 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± ) 𝑠 = 𝑅 𝑠 𝑅 )となる.一般には, 𝑅 = 𝑟 𝑠 ( 𝑟 ) であればいいらしい.代入して 2 𝛼 ± 𝑠 で割ると 𝛼 ± 𝑠 1 2 + ( 2 𝛼 0 𝛼 𝑠 𝛼 ± ) = 𝛼 𝑟 + 1 2 となり,もう少し整理すると 𝛼 = 𝛼 𝑟 , 𝑠 が導かれる.

同様に,三点函数を考えることでフュージョン則が導かれ, 𝛼 𝛼 + となるときミニマル模型が構成される.

W代数の自由場表示

Virasoro代数の自由場表示を 𝑊 𝑛 代数に拡張しよう. ( 𝑁 1 ) 個の自由ボゾン場 𝜑 𝑗 ( 𝑗 𝑁 1 ) 𝜑 𝑗 ( 𝑧 ) 𝜑 𝑙 ( 𝑤 ) = 𝛿 𝑗 , 𝑙 log ( 𝑧 𝑤 ) を満たすものを用意する.エネルギー運動量テンソルのように,スピン𝑠のカレントは 𝑊 ( 𝑠 ) span { : 𝑠 1 𝜑 𝑗 1 𝑠 𝑝 𝜑 𝑗 𝑝 : | 𝑗 = 1 𝑝 𝑠 𝑗 = 𝑠 } と線型結合で書ける.ただし, 𝑗 𝑘 の入れ替えに関して対称.

ここで,微分演算子 𝑅 𝑁 ( 𝑧 ) : 𝜇 = 1 𝑁 ( + ( 2 𝛼 0 𝑖 ) 1 𝜇 𝜑 ( 𝑧 ) ) : を定義する.ただし積は右結合で, 𝜇 ( 𝜇 1 , , 𝜇 𝑁 1 ) は, 𝜇 = 1 𝑁 𝜇 = 0 𝜇 𝜈 = 𝛿 𝜇 , 𝜈 1 𝑁 を満たす(本当はもう少し条件がつく).この演算子を 𝑅 𝑁 ( 𝑧 ) = 𝑘 = 0 𝑁 ( 2 𝛼 0 𝑖 ) 𝑘 𝑢 𝑘 ( 𝑧 ) 𝑁 𝑘 に関して展開する.これを量子ミウラ変換(quantum Miura trasformation)と呼ぶ.

いくつか具体的に 𝑢 𝑘 を見ていこう.まず, 𝑢 0 = 1 𝑢 1 = 𝜇 = 1 𝑁 𝜇 𝜑 = 0 次に, 𝑢 2 = 1 𝜈 < 𝜇 𝑁 : 𝜇 𝜑 𝜈 𝜑 : + 2 𝛼 0 𝑖 𝜇 = 1 𝑁 ( 𝑁 𝜇 ) 𝜇 2 𝜑 = 1 2 𝜈 𝜇 : 𝜇 𝜑 𝜈 𝜑 : 2 𝛼 0 𝑖 𝜇 = 1 𝑁 𝜇 𝜇 2 𝜑 = 1 2 𝜇 = 1 𝑁 : ( 𝜇 𝜑 ) 2 : + 2 𝛼 0 𝑖 𝜌 2 𝜑 = 1 2 : 𝜑 𝜑 : + 2 𝛼 0 𝑖 𝜌 2 𝜑 となる.ただし, 𝜌 = 𝜇 = 1 𝑁 ( 𝑁 𝜇 ) 𝜇 = 𝜇 = 1 𝑁 𝜇 𝜇 は基本ウェイトの和. 𝑢 2 エネルギー・運動量テンソルの演算子積展開を満たすため, 𝑢 2 = 𝑊 ( 2 ) 𝑇 とできる. 𝜌 2 = 𝑁 ( 𝑁 2 1 ) 12 より,中心荷 𝑐 = ( 𝑁 1 ) 48 𝛼 0 2 𝜌 2 = ( 𝑁 1 ) ( 1 4 𝑁 ( 𝑁 + 1 ) 𝛼 0 2 ) = ( 𝑁 1 ) ( 1 𝑁 ( 𝑁 + 1 ) 6 ( 1 𝑐 ) ) = ( 𝑁 1 ) ( 𝑁 + 3 ) 𝑁 2 + 2 𝑁 + 3 となる.

エネルギー・運動量テンソルとの演算子積展開を具体的に計算すると, 𝑢 𝑘 は準プライマリ場であるとわかる. 𝑢 𝑘 𝑢 𝑙 の演算子積展開は, 𝑢 𝑚 の高々二次で書けることが知られており,その結合定数も予想されている.一方これをプライマリ場にするような線型結合,つまり 𝑊 ( 𝑠 ) の具体形はわかっていない.これは,上述のスピン𝑠のカレント 𝑊 ( 𝑠 ) どうしの演算子積展開が知られていないことに関連する.

とはいえ,具体的な𝑠に対するカレントを計算するのは可能である.例えば 𝑢 3 = 𝑁 𝜇 > 𝜈 > 𝜎 1 𝜇 𝜑 𝜈 𝜑 𝜎 𝜑 + 2 𝛼 0 𝑖 𝑁 𝜇 > 𝜈 1 ( ( 𝑁 1 𝜈 ) 𝜇 𝜑 𝜈 2 𝜑 + ( 𝑁 𝜇 ) 𝜇 2 𝜑 𝜈 𝜑 ) + ( 2 𝛼 0 𝑖 ) 2 𝜇 = 1 𝑁 ( 𝑁 𝜇 ) ( 𝑁 𝜇 1 ) 2 𝜇 3 𝜑 で,これはプライマリ場にするには, 𝑢 2 との線型結合を取ればよい: 𝑊 ( 3 ) = 𝑢 3 𝑁 2 2 ( 2 𝛼 0 𝑖 ) 𝑢 2

𝑐=12共形場理論

NSフェルミオンとRフェルミオン.頑張れ未来の私.

自由フェルミオン

自由フェルミオン場

自由フェルミオン場(free Fermion field) 𝜓 ( 𝑥,𝑡 ) とは,以下の作用に対する理論のこと: 1 4𝜋 𝑑𝑥 2 𝜓 𝛾0 ( 𝛾 ) 𝜓 = 1 2𝜋 𝑑𝑥 2 ( 𝜓 𝜓 + 𝜓 𝜓 )

自由フェルミオン場についてFourier変換する: 𝜓 (𝑥) = 1 𝐿 𝑛 𝑏𝑛 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝐿 モード𝑏𝑛は反交換関係 { 𝑏𝑛 , 𝑏𝑚 } = 𝛿 𝑛+𝑚 , 0 を満たす.𝑛が取り得る値は境界条件による.

シリンダー時空

NSフェルミオン・Rフェルミオン

𝐿>0のシリンダー上で定義された( 𝑥 ( 𝐿 ) 自由フェルミオン場𝜓を考える.境界条件として

  • 𝜓 ( 𝑥+𝐿 ) = 𝜓 (𝑥) を課したとき,Neveu-Schwarz (NS) フェルミオンと呼び,モードは半整数をとる( 𝑛 12 ).
  • 𝜓 ( 𝑥+𝐿 ) = 𝜓 (𝑥) を課したとき,Ramond (R) フェルミオンと呼び,モードは整数( 𝑛 )をとる.

𝑧 𝑒 2 𝜋 𝑤𝐿 により平面に写し,動径量子化を考える.𝜓共形ウェイト=12なので, 𝜓 (𝑤) ( 𝑑𝑧 𝑑𝑤 ) 12 𝜓 (𝑧) = 2𝜋𝑧 𝐿 𝜓 (𝑧) ゆえにモード展開は 𝜓 (𝑥) = 𝑛 𝑏𝑛 𝑧 𝑛 12

Coulombガス描像

背景電荷を持つ自由ボゾン場

  • 計量 𝑔
  • スカラー曲率 𝑅
  • 背景電荷(background charge)と呼ばれるc-数 𝑄

を与える.

背景電荷をもつ自由ボゾン場とは, 𝜑 ( 𝑥,𝑡 ) とは,以下の作用に対する理論のこと: 𝑆 = 12 ( 𝐿 ) 𝑑2 𝑥 𝑔 ( 𝜇 𝜑 𝜇 𝜑 + 2𝑄𝜙𝑅 )

背景電荷を持つ自由ボゾン場のエネルギー・運動量テンソル

  • 計量 𝑔
  • スカラー曲率 𝑅
  • 背景電荷 𝑄

を与えると,背景電荷をもつ自由ボゾン場 𝜑 に対し,以下を満たす:

𝑐=1共形場理論

自由ボゾン

自由ボゾン場

𝐿>0のシリンダー上で定義された( 𝑥 ( 𝐿 ) に対する)自由ボゾン場(free Bozon field) 𝜑 ( 𝑥,𝑡 ) とは,以下のラグランジアンに対する理論のこと: 12 ( 𝐿 ) 𝑑𝑥 ( ( 𝑡 𝜑 ) 2 ( 𝑥 𝜑 ) 2 )

自由ボゾン場のラグランジアンは,並進 𝜑 𝜑+const. の下で不変なので,𝑅0に対し,𝜑の値域を(𝑅)に制限したものを考え得る.

  • 𝑅=0,つまり上に値をとるボゾン場非コンパクト(non-compact)
  • 𝑅>0に対するボゾン場コンパクト(compact)

と呼ぶ.

自由ボゾン場のラグランジアンは並進に加え,反転 𝜑 𝜑 の下でも不変だから,以下のような境界条件を考えられる.

自由ボゾン場の境界条件

𝑁とする.

自由ボゾン場の境界条件として以下のものを考え得る: 𝜑 ( 𝑥+𝐿 , 𝑡 ) = { 𝜑 ( 𝑥 , 𝑡 ) + 𝑁𝑅 𝜑 ( 𝑥 , 𝑡 )

特に後者の境界条件をもつ自由ボゾン場ねじれた(?)(twisted)と呼ぶ.

正準量子化

自由ボゾン場を座標についてFourier変換する: 𝜑 ( 𝑥,𝑡 ) = 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝐿 𝜑𝑛 (𝑡) 𝜑𝑛 (𝑡) = 1𝐿 / ( 𝐿 ) 𝑑𝑥 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝐿 𝜑 ( 𝑥,𝑡 ) ただし, 𝜈b = 0 , 12 twistedかそうでないかを表す定数.自由ボゾン場のラグランジアンもFourier変換する: 𝐿2 𝑛 𝜈b ( 𝜑 𝑛 𝜑 𝑛 ( 2 𝜋 𝑛 𝐿 ) 2 𝜑𝑛 𝜑 𝑛 ) 𝜑𝑛の共役運動量は 𝜋𝑛 𝐿 𝜑 𝑛 となるので,正準交換関係 2 𝜋 𝑖 [ 𝜋𝑛 , 𝜑𝑚 ] = 𝛿 𝑛,𝑚 をもって正準量子化する.このときハミルトニアンは 𝐻 = 1 2𝐿 𝑛 𝜈b ( 𝜋𝑛 𝜋 𝑛 + 𝜋2 𝑛2 𝜑𝑛 𝜑 𝑛 ) + const. の形になる(正準量子化に伴う定数の不定性は後で解消する).ハミルトニアンのHermite性より 𝜑𝑛 = 𝜑 𝑛 , 𝜋𝑛 = 𝜋 𝑛 が言える.

ここで,twistedでない場合について,自由ボゾン場の境界条件を表す定数𝑁を演算子と見て,それと正準共役な量𝜃を導入する: 2 𝜋 𝑖 [ 𝑁,𝜃 ] = 1 ハミルトニアンの形を見ると,調和振動子の生成消滅演算子で書けそうだが,ハミルトニアンに寄与しないゼロモード𝜑0が存在することで定義に発散が現れてしまう.そこで以下のモード展開を採用する: 𝑎𝑛 𝜋 𝑛 𝑖 𝜋 𝑛 𝜑𝑛 + ( 𝑁𝑅 2 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝜃𝑅 ) 𝛿 𝑛,0 , 𝑎 𝑛 𝜋𝑛 𝑖 𝜋 𝑛 𝜑 𝑛 ( 𝑁𝑅 2 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝜃𝑅 ) 𝛿 𝑛,0 𝜇 𝜑0 2 + 𝜃𝑅 , 𝜇 𝜑0 2 𝜃𝑅 (これ𝜇要らなくない?)これらの交換関係は以下:

自由ボゾン場のモード

自由ボゾン場のモードは以下: { 𝑎𝑛 , 𝑎 𝑛 } 𝑛 { 𝜇 , 𝜇 } 𝜈b = 0 { 𝑎𝑛 , 𝑎 𝑛 } 𝑛 12 𝜈b = 12 これらは以下を満たす: [ 𝑎𝑛 , 𝑎𝑚 ] = [ 𝑎 𝑛 , 𝑎 𝑚 ] = 𝑛 𝛿 𝑛+𝑚 2 𝜋 𝑖 [ 𝑎0 , 𝜇 ] = 2 𝜋 𝑖 [ 𝑎 0 , 𝜇 ] = 1

このときハミルトニアンは 𝐻 = 1 2𝐿 ( 𝑛 𝜈b ( 𝑎 𝑛 𝑎𝑛 + 𝑎 𝑛 𝑎 𝑛 ) 𝑁2 𝑅2 2 𝛿 𝜈b , 0 ) となる.特に, [ 𝐻 , 𝑎 𝑛 ] = 𝑛𝐿 𝑎 𝑛 , [ 𝐻 , 𝑎 𝑛 ] = 𝑛𝐿 𝑎 𝑛 つまり,𝑎𝑛,𝑎𝑛(𝑛0)はエネルギーの昇降演算子.

自由ボゾン場𝑛0のFourierモードは 𝜑𝑛 = 1 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑎𝑛 𝑎 𝑛 ) と書けるから,境界条件に注意すると 𝜑 ( 𝑥 , 𝑡=0 ) = ( 𝜑0 + 𝑁 𝑅 𝑥 𝐿 ) 𝛿 𝜈b , 0 𝜈b { 0 } 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑎𝑛 𝑎 𝑛 ) = 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑎𝑛 𝑎 𝑛 ) となる.最後の等号は 𝑒 𝑎𝑥 ( 𝑏 + 𝑐 𝑥 ) 𝑥 = 𝑏𝑥 + 𝑎 + 𝑐 + 𝒪 ( 𝑥 ) より,𝑛に関する主値を用いた略記.Heisenberg描像における各モードの時間発展は 𝜑0 ( 𝑡 ) = 𝜑0 ( 0 ) + 2 𝐿 𝜋0 𝑡 , 𝑎𝑛 ( 𝑡 ) = 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑡𝐿 𝑎𝑛 ( 0 ) , 𝑎 𝑛 ( 𝑡 ) = 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑡𝐿 𝑎 𝑛 ( 0 ) となるから,

自由ボゾン場のモード展開

自由ボゾン場は,全モードを用いて,以下のように表される: 𝜑 ( 𝑥,𝑡 ) = 𝑛 𝜈b 1 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝑡 𝐿 𝑎𝑛 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥+𝑡 𝐿 𝑎 𝑛 ) ただし, 𝜈b = 0 に対するゼロモード部分は 𝜑0 ( 𝑥𝑡 𝐿 𝑎0 𝑥+𝑡 𝐿 𝑎 0 ) = 𝜑0 + 𝑁 𝑅 𝑥𝐿 + 2𝐿 𝜋0 𝑡

時間をWick回転して虚時間にし(𝜏𝑖𝑡),シリンダー時空から平面に共形変換する: 𝑧 𝑒 2 𝜋 𝜏 𝑖𝑥 𝐿 , 𝑧 = 𝑒 2 𝜋 𝜏 + 𝑖𝑥 𝐿 すると,自由ボゾン場のモード展開 𝜑 ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝑛 𝜈b 1 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑎𝑛 𝑧 𝑛 + 𝑎 𝑛 𝑧 𝑛 ) と書き直される.ただし, 𝑧 𝑛 𝑛 | 𝑛=0 = ln 𝑧 , 𝑧 𝑛 𝑛 | 𝑛=0 = ln 𝑧 なので, 𝜈b = 0 におけるゼロモード部分は 𝜑0 + 𝑎0 ln𝑧 + 𝑎 0 ln 𝑧 2 𝜋 𝑖 = 𝜑0 + 1 2 𝜋 𝑖 ( 𝜋0 ln ( 𝑧 𝑧 ) + 𝑁𝑅 2 ln 𝑧 𝑧 ) となる.

明らかに正則・反正則(右向き・左向き)の分解が生じている.分解における定数の任意性はあるが,適当に𝜑0を半分ずつに分配しておく:

自由ボゾン場のカイラル分解

自由ボゾン場𝜑は以下のようにカイラリティで分解できる: 𝜑 ( 𝑥,𝑡 ) = 𝜙 ( 𝑥𝑡 ) + 𝜙 ( 𝑥+𝑡 ) 𝜙 ( 𝑥𝑡 ) 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥𝑡 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑎𝑛 𝜙 ( 𝑥+𝑡 ) 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥+𝑡 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑎 𝑛 𝜑 ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝜙 (𝑧) + 𝜙 ( 𝑧 ) 𝜙 (𝑧) 𝑛 𝜈b 𝑧 𝑛 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑎𝑛 𝜙 ( 𝑧 ) 𝜙 (𝑧)

カイラル部分の境界条件は 𝜙 ( 𝑥+𝐿𝑡 ) = 𝜙 ( 𝑥𝑡 ) + 𝑁𝑅 2 , 𝜙 ( 𝑥+𝐿+𝑡 ) = 𝜙 ( 𝑥+𝑡 ) + 𝑁𝑅 2 となる.𝑁が整数でいいの?

正則微分 2 𝜋 𝑖 𝜑 2 𝜋 𝑖 𝜑 (𝑧) = 𝑛 𝜈b 𝑎𝑛 𝑧 𝑛 1

2 𝜋 𝑖 [ 𝜙 (𝑥) , 𝜙 ( 𝑥 ) ] = 𝑛 , 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛𝑥 + 𝑛 𝑥 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑛 [ 𝑎𝑛 , 𝑎 𝑛 ] = 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥 𝑥 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 = 12 𝑛 𝜈b sgn ( 𝑥 𝑥 𝑛𝐿 ) = 12 sgn ( 𝑥 𝑥 𝜈b 𝐿 )

最後に正規順序を明示的に表示するために,自由ボゾン場の三角分解的な何かを定義しておく: 𝜑 ( 𝑧 , 𝑧 ) = 𝜑 (+) ( 𝑧 , 𝑧 ) + 𝜑 (0) ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝛿 𝜈b , 0 + 𝜑 () ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝜑 ( + ) ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝑛 𝜈b 1 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑧 𝑛 𝑎𝑛 + 𝑧 𝑛 𝑎 𝑛 ) 𝜑 (0) ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝜑0 + 1 2 𝜋 𝑖 ( 𝜋0 ln ( 𝑧 𝑧 ) + 𝑁𝑅 2 ln 𝑧 𝑧 ) 𝜑 ( ) ( 𝑧 , 𝑧 ) 𝑛 𝜈b 1 2 𝜋 𝑖 𝑛 ( 𝑧𝑛 𝑎 𝑛 + 𝑧 𝑛 𝑎 𝑛 ) カイラル分解についても同様: 𝜙 (𝑧) = 𝜙 (+) (𝑧) + 𝜙 (0) (𝑧) 𝛿 𝜈b , 0 + 𝜙 () (𝑧) 𝜙 (+) (𝑧) 𝑛 𝜈b 𝑧 𝑛 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑎𝑛 𝜙 (0) (𝑧) 𝜇 + 𝑎0 2 𝜋 𝑖 ln𝑧 𝜙 () (𝑧) 𝑛 𝜈b 𝑧𝑛 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑎 𝑛

メモ: 2 𝜋 𝑖 [ 𝜙 (𝑥) , 𝜙 ( 𝑥 ) ] = 𝑛 , 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛𝑥 + 𝑛 𝑥 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑛 [ 𝑎𝑛 , 𝑎 𝑛 ] = 𝑛 𝜈b 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥 𝑥 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑛 = 12 𝑛 𝜈b sgn ( 𝑥 𝑥 𝑛𝐿 ) = 12 sgn ( 𝑥 𝑥 𝜈b 𝐿 ) 2 𝜋 𝑖 [ 𝜙 (+) (𝑧) , 𝜙 () (𝑤) ] = 𝑛 , 𝑛 𝑧 𝑛 𝑤 𝑛 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑛 [ 𝑎𝑛 , 𝑎 𝑛 ] = 𝑛 , 𝑛 𝑧 𝑛 𝑤𝑛 2𝜋𝑖𝑛 = 1 2𝜋𝑖 ln ( 1 𝑤𝑧 ) 2 𝜋 𝑖 [ 𝜙 (0) (𝑧) , 𝜙 (0) (𝑤) ] = ln𝑧 ln𝑤 2 𝜋 𝑖 [ 𝜙 (+) (𝑧) , 𝜙 () (𝑤) ] = 1 2𝜋𝑖 𝑛 , 𝑛 𝑧 𝑛1 𝑤 𝑛 1 [ 𝑎𝑛 , 𝑎 𝑛 ] = 1 2𝜋𝑖 𝑛 , 𝑛 𝑛 𝑧 𝑛1 𝑤 𝑛1 = 1 2𝜋𝑖𝑧𝑤 𝑤𝑧 ( 1 𝑤𝑧 ) 2 = 1 2𝜋𝑖 1 ( 𝑧𝑤 ) 2

𝜙 (𝑧) 𝜙 (𝑤) = 𝜙 (+) (𝑧) 𝜙 () (𝑤) = 1 ( 2𝜋 ) 2 ln ( 1 𝑤𝑧 )

頂点演算子

𝜑のスケーリング次元が0なため,スケールを気にせずに無限種類の𝜑に関する局所的な場を構成できる:

頂点演算子

自由ボゾン場𝜑を与える.

𝛼に対し,以下で定義する演算子を,𝑈(1)𝛼頂点演算子(vertex operator)と呼ぶ: 𝒱𝛼 ( 𝑧 , 𝑧 ) : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝛼 𝜑 ( 𝑧 , 𝑧 ) : ただし,正規順序積は以下で定義される:

𝜙 頂点演算子 𝑉𝛼 の演算子積展開は 𝜙 (𝑧) 𝑉𝛼 (𝑤) = 𝑛=0 ( 2𝜋𝑖𝛼 ) 𝑛 𝑛! 𝜙 (𝑧) : 𝜙 (𝑤) 𝑛 : = 1 𝑧𝑤 𝑛=1 ( 2𝜋𝑖𝛼 ) 𝑛 ( 𝑛1 ) ! 𝜙 (𝑧) : 𝜙 (𝑤) 𝑛1 : = 𝑖 𝛼 𝑉𝛼 (𝑤) 𝑧𝑤

頂点演算子共形ウェイト (𝛼) = (𝛼) = 𝛼2 2

ボゾン化・フェルミオン化

独立な2つの自由フェルミオン場中心荷 𝑐 = 12 + 12 = 1 であり,自由ボゾン場のそれに等しい.ゆえに2つの理論が行き来でき,その操作をボゾン化・フェルミオン化と呼ぶ.具体的には, 𝜓 (𝑧) = 1 𝐿 : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 (𝑧) : となる.ただし,それぞれの境界条件もうまく対応させる必要があるが,例えばNSフェルミオンは周期的境界条件のボゾン場,Rフェルミオンはtwistedボゾン場に対応する.

朝永・Luttinger模型

シリンダー時空のNSフェルミオンのボゾン化の例として,朝永・Luttinger模型を見る.

𝑑=2次元の自由フェルミオンのハミルトニアンは,Fermi面付近で 𝐻 𝐾 2 2 𝑚 𝑑 𝑥 𝜓 ( 𝑥 ) 𝑑 2 𝑑 𝑥 2 𝜓 ( 𝑥 ) = 2 2 𝑚 𝑘 𝑘 2 𝑎 𝑘 𝑎 𝑘 𝑣 F ( 𝑘 > 𝑘 F 𝑘 𝑎 𝑘 + 𝑘 F 𝑎 𝑘 + 𝑘 F 𝑘 < 𝑘 F 𝑘 𝑎 𝑘 𝑘 F 𝑎 𝑘 𝑘 F ) + 1 2 𝑚 𝑣 F 2 𝑘 𝑎 𝑘 𝑎 𝑘 𝑣 F 𝑘 ( 𝑘 𝑎 𝑘 , + 𝑎 𝑘 , + 𝑘 𝑎 𝑘 , 𝑎 𝑘 , ) + 1 2 𝑚 𝑣 F 2 𝑘 𝑎 𝑘 𝑎 𝑘 = 𝑣 F 𝑑 𝑥 ( 𝜓 + ( 𝑥 ) ( 𝑖 𝑑 𝑑 𝑥 ) 𝜓 + ( 𝑥 ) + 𝜓 ( 𝑥 ) ( 𝑖 𝑑 𝑑 𝑥 ) 𝜓 ( 𝑥 ) ) + 1 2 𝑚 𝑣 F 2 𝑘 𝑎 𝑘 𝑎 𝑘 と近似できる.

1次元𝑈(1)ボゾン化
1次元𝑈(1)ボゾン化

1次元𝑈(1)ボゾン化(bosonization)とは,シリンダー時空のNSフェルミオン場2つを合成した理論のボゾン化のこと.ただし,

  • 各カイラリティ±と,Fermi面のずれ 𝛿 b,± に対し,波数𝑘は離散的で非有界: 𝑘 = 1𝐿 ( 𝑛𝑘 12 + 𝛿 b,± ) , 𝑛𝑘 (ただし,𝐿とすれば連続的な波数を扱える.)
  • 波数𝑘,カイラリティ𝜆=±の生成・消滅演算子の交換関係は反交換: { 𝑎 𝑘 , 𝜆 , 𝑎 𝑘 , 𝜆 } = 𝛿 𝑘 , 𝑘 𝛿 𝜆 , 𝜆
  • Fock空間の真空 | 0 0 は以下で定義される: 𝑎 𝑘,± |0 0 0 ( 𝑘>0 ) 𝑎 𝑘,± |0 0 0 ( 𝑘0 )

真空状態は粒子が全くない状態ではなく,𝑘0に粒子が詰まった「Diracの海」状態になっている.正規順序積は真空との差をとるので : : 0 | | 0 0 0

また,𝑘は励起の向きを正としている: 𝑘 𝑘 ± ( 𝑘 𝑘F ) つまり,正準交換関係が 2 𝜋 𝑖 [ 𝑘,𝑥 ] = ±1 となっている.

フェルミオン場と生成消滅演算子

まずは自由フェルミオン場と(ほとんど)変わらない部分を復習しておく.位置𝑥におけるフェルミオン場は 𝜓± ( 𝑥 ) 1 𝐿 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝑘 𝑥 𝑎 𝑘,± 𝑎 𝑘,± = 1 𝐿 𝐿 2 𝐿 2 𝑑 𝑥 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑘 𝑥 𝜓 ± ( 𝑥 ) 境界条件は, 𝜓± ( 𝑥 + 𝐿 2 ) = 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝛿 b,± 𝜓± ( 𝑥 𝐿2 ) となる.Poisson和公式より 𝑛 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑦 = 𝑛 𝛿 ( 𝑦 𝑛 ) となるから,フェルミオン場の反交換関係は { 𝜓± (𝑥) , 𝜓± ( 𝑥 ) } = 1𝐿 𝑛 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝑥 𝑥 𝐿 ( 𝑛 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) = 1𝐿 𝑛 𝛿 ( 𝑥 𝑥 𝐿 𝑛 ) 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑥 𝑥 𝐿 ( 1 2 𝛿 b,𝜆 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑛 𝛿 ( 𝑥 𝑥 𝑛 𝐿 ) ( 1 ) 𝑛 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝛿 b,𝜆 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝛿 ( 𝑥 𝑥 ) ( | 𝑥 𝑥 | < 𝐿 ) { 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) , 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) } = { 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) , 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) } = 0

密度演算子・粒子数演算子

各カイラリティ±に対する密度演算子と粒子数演算子のFourier変換は 𝜌± (𝑥) : 𝜓± (𝑥) 𝜓± (𝑥) : = 1 𝐿 𝑞 1 𝐿 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝑁 𝑞,± 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) : 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 : となる.ところで 0 | 𝜓 𝜆 ( 𝑥 + 𝑎 ) 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) | 0 0 0 = 1 𝐿 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) 𝑞 1 𝐿 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 ( 𝑞 𝑥 ( 𝑘 𝑞 ) 𝑎 ) 0 | 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 | 0 0 0 = 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑎 𝐿 ( 1 2 𝛿 b , 𝜆 ) 𝐿 𝑛 0 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑎 𝐿 = 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑎 𝐿 ( 1 2 𝛿 b , 𝜆 ) 𝐿 1 1 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑎 𝐿 ( sgn 𝜆 ) 𝐿 2 𝜋 𝑖 𝑎 ( 𝑎 0 ) を満たすから,𝑎に関する主値によっても定義できる: 𝜌 𝜆 ( 𝑥 ) = lim 𝑎 0 𝜓 𝜆 ( 𝑥 + 𝑎 ) 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) lim 𝑎 + 0 𝜓 𝜆 ( 𝑥 + 𝑎 ) 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) + 𝜓 𝜆 ( 𝑥 𝑎 ) 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) 2 これらの交換関係は [ 𝑁 𝑞 , 𝜆 , 𝑁 𝑞 , 𝜆 ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) ( 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 + 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) 0 | 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 + 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 | 0 0 0 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝛿 𝑞 , 𝑞 ( 𝑛 𝑘 = 𝐿 𝑞 1 𝑛 𝑘 = 0 1 ) = 𝐿 𝑞 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝛿 𝑞 , 𝑞 [ 𝜌 𝜆 ( 𝑥 ) , 𝜌 𝜆 ( 𝑥 ) ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 1 𝐿 𝑞 1 𝐿 𝑞 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 ( 𝑥 𝑥 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 sgn 𝜆 2 𝜋 𝑖 𝑛 𝑥 𝛿 ( 𝑥 𝑥 𝑛 𝐿 ) であり, 𝐿 𝑞 であったから, { 𝑁 𝑞 , 𝜆 } に零モード 𝑁 0 , 𝜆 と正準共役な演算子を加えれば,これはボゾン場のモード展開の交換関係に等しい.その演算子を定義する準備として,ボゾン化の完全性を見る.

ボゾン化の完全性

𝑁 𝜆 𝑁 0 , 𝜆 とすると, { 𝑁 𝜆 } は互いに可換なので,Fock空間は𝑁の整ウェイトで対角化できる: = 𝑁 ( 𝛬 ) 𝑁

ここで,波数 𝑘 1 𝐿 𝑁 𝜆 の粒子が全て存在し,波数 𝑘 > 1 𝐿 𝑁 𝜆 の状態が埋まっていない状態を定義する: | 𝑁 0 𝜆 = 1 𝛬 𝐴 𝜆 , 𝑁 | 0 0 ( 𝐴 𝜆 , 𝑁 { 𝑎 𝑁 𝜆 , 𝜆 𝑎 1 , 𝜆 ( 𝑁 𝜆 > 0 ) 1 ( 𝑁 𝜆 = 0 ) 𝑎 𝑁 𝜆 + 1 , 𝜆 𝑎 0 , 𝜆 ( 𝑁 𝜆 < 0 ) ) 実はこれは, 𝑁 に対するボゾン的真空になっている:

ボゾン化の完全性

部分Hilbert空間 は, | 𝑁 0 を真空とし, 1 𝑞𝐿 𝑁 𝑞 , 𝜆 , 1 𝑞𝐿 𝑁 𝑞 , 𝜆 を生成消滅演算子とするFock空間を B,𝑁 とすると, 𝑁 = B,𝑁 , = 𝑁 ( 𝛬 ) B,𝑁

証明

の分配関数は,自由フェルミオン場だから: 𝑍 Tr 𝑞 𝐿0 1 24 𝑞 124 𝑛=1 ( 1 + 𝑞 𝑛 12 ) 2 一方, B,𝑁 の分配函数は,自由ボゾン場だから: 𝑍B Tr 𝑞 𝐿0 1 24 ( 1 𝜂 ( 𝜏 ) 𝑁 𝑞 12 𝑁2 ) 𝛬 Jacobiのtriple product identity 𝑁 𝑞 12 𝑁2 𝑡𝑁 = 𝑛=1 ( 1 𝑞𝑛 ) ( 1 + 𝑞 𝑛 12 𝑡 ) ( 1 + 𝑞 𝑛 12 𝑡 1 ) より𝑍=𝑍B.つまり, = 𝑁 ( 𝛬 ) B,𝑁 となる.

定義より明らかに 𝑁 B,𝑁 だから,の直和分解を比較すると 𝑁 = B,𝑁

位相演算子

Diracの海状態を仮定したことにより,粒子数差演算子𝑁と共役な位相演算子𝜃が定義できる.まず粒子数の真空を位相固有状態の真空へと変換する: | 𝜃 0 𝑁 𝛬 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑁 𝜃 | 𝑁 0 ボゾン化の完全性より,以下により全Hilbert空間上の作用が定まる: 𝜃 𝜆 ( ) 𝛬 𝑑 𝜃 𝜃 𝜆 | 𝜃 0 𝜃 | 0 𝑞 1 𝐿 { 0 } , [ 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝜃 𝜆 ] = 0 実際これは 2 𝜋 𝑖 [ 𝑁 𝜆 , 𝜃 𝜆 ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 を満たす.また, 𝑒 ± 2 𝜋 𝑖 𝜃 𝜆 | 𝑁 0 = ( ) 𝛬 𝑑 𝜃 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( 𝑁 𝜃 ± 𝜃 𝜆 ) | 𝜃 0 = | 𝑁 ± 𝑒 𝜆 0

Klein因子

最後にKlein因子と呼ばれるユニタリ演算子を定義する(合ってるかは自信無し): 𝐹 𝜆 lim 𝑘 ( 𝑘 = 𝑘 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 = lim 𝑘 𝑎 𝑘 ( 𝑘 = 𝑘 1 𝐿 ( 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) ユニタリ性は 𝐹 𝜆 𝐹 𝜆 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 lim 𝑘 , 𝑙 ( 𝑘 = 𝑘 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑙 , 𝜆 ( T 𝑙 = 𝑙 + 1 𝐿 ( 𝑎 𝑙 , 𝜆 + 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 lim 𝑘 , 𝑙 { 𝑎 𝑙 , 𝜆 ( T 𝑙 = 𝑙 + 1 𝐿 𝑘 1 𝐿 ( 𝑎 𝑙 , 𝜆 + 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 ) 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑘 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( T 𝑙 = 𝑘 + 1 𝐿 ( 𝑎 𝑙 , 𝜆 + 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 ) ( 𝑘 > 𝑙 ) ( 𝑘 = 𝑘 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 T 𝑙 = 𝑘 + 1 𝐿 ( 𝑎 𝑙 , 𝜆 + 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑙 ) ( 𝑘 = 𝑙 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 𝑎 𝑙 , 𝜆 ( T 𝑙 = 𝑙 + 1 𝐿 ( 𝑎 𝑙 , 𝜆 + 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑘 + 1 𝐿 𝑙 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑘 < 𝑙 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 lim 𝑘 ( 𝑘 = 𝑘 + 2 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 T 𝑙 = 𝑘 + 2 𝐿 ( 𝑎 𝑙 , 𝜆 + 𝑎 𝑙 1 𝐿 , 𝜆 ) 𝑎 𝑙 , 𝜆 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 lim 𝑘 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 などと確認できる.他に(多分)以下を満たす: { 𝐹 𝜆 , 𝐹 𝜆 } = 2 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝐹 𝜆 2 , { 𝐹 𝜆 , 𝐹 𝜆 } = 2 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝐹 𝜆 2 , { 𝐹 𝜆 , 𝐹 𝜆 } = 2 𝛿 𝜆 , 𝜆 [ 𝐽 ± 𝑞 , 𝜆 , 𝐹 𝜆 ] = [ 𝐽 ± 𝑞 , 𝜆 , 𝐹 𝜆 ] = 0 ( 𝑙 1 𝐿 ) [ 𝑁 𝜆 , 𝐹 𝜆 ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝐹 𝜆 , [ 𝑁 𝜆 , 𝐹 𝜆 ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝐹 𝜆 特に 𝑁 の真空 | 𝑁 0 どうしを写り合う: 𝐹 𝜆 | 𝑁 0 = 𝑎 1 𝐿 ( 𝑁 𝜆 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) , 𝜆 | 𝑁 0 = 𝜂 𝜆 | 𝑁 𝑒 𝜆 0 𝐹 𝜆 | 𝑁 0 = 𝑎 1 𝐿 ( 𝑁 𝜆 + 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) , 𝜆 | 𝑁 0 = 𝜂 𝜆 | 𝑁 + 𝑒 𝜆 0 𝜂 𝜆 ( 1 ) 𝜆 = 𝜆 + 1 𝛬 𝑁 𝜆 計算の詳細: 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝐹 𝜆 = { ( 𝑘 = 𝑘 + 2 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑘 𝑞 + 1 𝐿 𝑘 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑘 = 𝑘 𝑞 1 𝐿 ( 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑞 > 0 ) ( 𝑘 = 𝑘 𝑞 + 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑘 + 2 𝐿 𝑘 𝑞 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 𝑘 = 𝑘 ( 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑞 < 0 ) 𝐹 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 = { ( 𝑘 = 𝑘 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑘 𝑞 𝑘 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 1 𝐿 , 𝜆 𝑘 = 𝑘 𝑞 2 𝐿 ( 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑞 > 0 ) ( 𝑘 = 𝑘 𝑞 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 ( 𝑘 = 𝑘 𝑘 𝑞 1 𝐿 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑎 𝑘 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 ) ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 1 𝐿 , 𝜆 𝑘 = 𝑘 2 𝐿 ( 𝑎 𝑘 + 1 𝐿 , 𝜆 + 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) 𝑎 𝑘 , 𝜆 ( 𝑞 < 0 )

位相演算子とは,以下の関係を持つ: 𝐹 𝜆 = 𝜂 𝜆 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜃 𝜆 ここで, 𝜂 𝜆 はKlein因子の反交換関係を満たすために必要な項であり,ボゾン化にも現れる.

ボゾン化

ボゾン場は以下のように定義される: 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) 𝑞 1 𝐿 ( { 0 } ) 1 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝐿 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝑁 𝑞 , 𝜆 + ( sgn 𝜆 ) 𝑥 𝐿 𝑁 𝜆 𝜃 𝜆 = 𝑞 1 𝐿 1 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝐿 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝜃 𝜆 2行目は,主値により lim 𝑎 0 𝑒 𝑘 𝑎 𝑎 = lim 𝑎 0 sinh ( 𝑘 𝑎 ) 𝑎 = 𝑘 となることを用いた略記.位相演算子𝜃𝜆を値に持つので,このボゾン場はでコンパクト化されたボゾン.境界条件は 𝜑 𝜆 ( 𝑥 + 𝐿 ) = 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) + ( sgn 𝜆 ) 𝑁 𝜆 また, 𝜌 𝜆 ( 𝑥 ) = 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) を満たす.ボゾン場の三角分解もどきは自由ボゾン場と同様 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) 𝜑 𝜆 ( + ) ( 𝑥 ) + 𝜑 𝜆 ( 0 ) ( 𝑥 ) + 𝜑 𝜆 ( ) ( 𝑥 ) 𝜑 𝜆 ( + ) ( 𝑥 ) 𝑞 1 𝐿 1 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝐿 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝜑 𝜆 ( 0 ) ( 𝑥 ) ( sgn 𝜆 ) 𝑥 𝐿 𝑁 𝜆 𝜃 𝜆 𝜑 𝜆 ( ) ( 𝑥 ) 𝑞 1 𝐿 1 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝐿 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝑁 𝑞 , 𝜆 となる.各ボゾン場に対し,収束因子𝑎>0を明記する場合がある: 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ; 𝑎 ) 𝜑 𝜆 ( + ) ( 𝑥 + ( sgn𝜆 ) 𝑖 𝑎 ) + 𝜑 𝜆 ( 0 ) ( 𝑥 ) + 𝜑 𝜆 ( ) ( 𝑥 ( sgn𝜆 ) 𝑖 𝑎 ) 交換関係は, 2𝜋𝑖 [ 𝜑 𝜆 (+) (𝑥) , 𝜑 𝜆 () ( 𝑥 ) ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑞 1𝐿 1 2𝜋𝑖𝑞𝐿 𝑒 ( sgn𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 ( 𝑥 𝑥 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 2𝜋𝑖 log ( 1 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( sgn𝜆 ) ( 𝑥 𝑥 ) + 𝑖 0 𝐿 ) 2𝜋𝑖 [ 𝜑 𝜆 (0) (𝑥) , 𝜑 𝜆 (0) ( 𝑥 ) ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 ( sgn𝜆 ) 𝑥 𝑥 𝐿 2𝜋𝑖 [ 𝜑𝜆 (𝑥) , 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑞 1𝐿 1 2𝜋𝑖𝑞𝐿 𝑒 ( sgn𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 ( 𝑥 𝑥 ) = 12 𝛿 𝜆 , 𝜆 ( sgn𝜆 ) 𝑛 sgn ( 𝑥 𝑥 𝑛 𝐿 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 ( sgn𝜆 ) ( floor + ceil ) ( 𝑥 𝑥 𝐿 ) 2 2 𝜋 𝑖 [ 𝜑𝜆 (𝑥) , 𝜌 𝜆 (𝑥) ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑛 𝛿 ( 𝑥 𝑥 𝑛 𝐿 ) となる(最後は sgn = 2 𝛿 を用いた).

フェルミオン化

今度は逆にボゾン場を,フェルミオン場を用いて表す方法を考える.まず𝑞0 に対し, [ 𝑁 𝑞 , 𝜆 , 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) ] = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑘 , 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑘 𝑥 ( 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 𝑞 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 ) = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 ( 𝑘 𝑞 ) 𝑥 𝑎 𝑘 , 𝜆 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) より, 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) の昇降演算子であり,𝑞>0に対し 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) | 𝑁 0 = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) | 𝑁 0 を満たす.ゆえに, 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) | 𝑁 0 𝑁 𝑒 𝜆 における固有値 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 の(ボゾン的)コヒーレント状態. 𝑁 𝑒 𝜆 のボゾン的真空は | 𝑁 1 0 = 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜃 𝜆 | 𝑁 0 だから,コヒーレント状態の一般論(いつか書く)より 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) | 𝑁 0 = 𝑓 𝜆 ( 𝑥 ) 𝑒 𝑞 1 𝐿 1 | 𝑞 𝐿 | 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜃 𝜆 | 𝑁 0 = 𝑓 𝜆 ( 𝑥 ) 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( ) ( 𝑥 ) 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜃 𝜆 | 𝑁 0 と書ける.両辺に 𝑁 | 0 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜃 𝜆 𝜂 𝜆 を作用させると, 1 𝐿 𝜂 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑥 𝐿 ( 𝑁 𝜆 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) = 𝑓 𝜆 ( 𝑥 ) より, 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) | 𝑁 0 = 𝜂 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝑥 𝐿 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( ) ( 𝑥 ) 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 0 ) ( 𝑥 ) 𝐿 | 𝑁 0 もう少し頑張ると, 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) = 𝜂 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝑥 𝐿 : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) : 𝐿 = 𝜂 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝑥 𝐿 lim 𝑎 + 0 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ; 𝑎 ) 2𝜋𝑎 となる.ボゾン場以外の項のうち,

  • 𝜂𝜆は異種のフェルミオン場を交換ではなく反交換にするため必要.
  • 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝑥 𝐿 は境界条件の補正項.

いずれもボゾン場の定義に含めることが可能なのだが,

  • 前者を含めると異種のボゾン場が交換しなくなる.
  • 後者を含めると境界条件がコンパクト化ボゾンのものではなくなってしまう

ので,分けるのが普通.

𝜑 ( ± ) = 𝜑 ( ) に注意すると, 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) = 𝜂 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝑥 𝐿 : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) : 𝐿 = 𝜂 𝜆 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝑥 𝐿 lim 𝑎 + 0 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ; 𝑎 ) 2𝜋𝑎

フェルミオン場の関係式の再現

境界条件は : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 + 𝐿 ) : = : 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) + ( sgn 𝜆 ) 𝑁 𝜆 ) : = 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( sgn 𝜆 ) 𝜋 𝑖 [ 𝜃 𝜆 , 𝑁 𝜆 ] : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) : : 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑁 𝜆 : = : 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) : に注意すると, 𝜓 𝜆 ( 𝑥 + 𝐿 2 ) = 𝑒 ( sgn 𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝛿 b , 𝜆 𝜓 𝜆 ( 𝑥 𝐿 2 ) を正しく反映する.

同様にフェルミオン場の反交換関係は, { 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) , 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) } = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝐿 ( 𝑒 ( sgn𝜆 ) 𝜋 𝑖 𝑥 𝑥 𝐿 1 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( sgn 𝜆 ) ( 𝑥 𝑥 ) + 𝑖 0 𝐿 + 𝑒 ( sgn𝜆 ) 𝜋 𝑖 𝑥 𝑥 𝐿 1 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( sgn 𝜆 ) ( 𝑥 𝑥 ) + 𝑖 0 𝐿 ) : 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( 𝜑𝜆 ( 𝑥 ) 𝜑𝜆 ( 𝑥 ) ) : = 𝑖 𝛿 𝜆 , 𝜆 2𝐿 ( 1 sin ( 𝜋 ( sgn 𝜆 ) ( 𝑥 𝑥 ) + 𝑖 0 𝐿 ) + 1 sin ( 𝜋 ( sgn 𝜆 ) ( 𝑥 𝑥 ) + 𝑖 0 𝐿 ) ) : 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( 𝜑𝜆 ( 𝑥 ) 𝜑𝜆 ( 𝑥 ) ) : = 𝛿 𝜆 , 𝜆 𝛿 ( 𝑥 𝑥 ) と確認できる.

自由朝永・Luttinger液体

自由朝永・Luttinger液体のハミルトニアンはフェルミオン的な表示,ボゾン的な表示で以下のように表せる: 𝐻 0 𝜆 = 1 𝛬 𝐻 0 , 𝜆 𝐻 0 , 𝜆 𝑣 F , 𝜆 𝑘 1 𝐿 ( 1 2 + 𝛿 b , 𝜆 ) 𝑘 : 𝑎 𝑘 , 𝜆 𝑎 𝑘 , 𝜆 : = ( sgn 𝜆 ) 𝑣 F , 𝜆 2 𝜋 𝑖 ( 𝐿 ) 𝑑 𝑥 : 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) 𝑑 𝑑 𝑥 𝜓 𝜆 ( 𝑥 ) : = 𝑣 F , 𝜆 𝐿 ( 1 2 𝑞 1 𝐿 : 𝑁 𝑞 , 𝜆 𝑁 𝑞 , 𝜆 : + 𝑁 𝜆 𝛿 b , 𝜆 ) = 𝑣 F , 𝜆 ( 1 2 ( 𝐿 ) 𝑑 𝑥 : 𝜌 𝜆 ( 𝑥 ) 2 : + 𝑁 𝜆 𝐿 𝛿 b , 𝜆 ) = 𝑣 F , 𝜆 ( 1 2 ( 𝐿 ) 𝑑 𝑥 : ( 𝜑 𝜆 ( 𝑥 ) ) 2 : + 𝑁 𝜆 𝐿 𝛿 b , 𝜆 ) ボゾン的表示については,𝑁の基底状態のエネルギーが 𝑁 | 𝐻 0 , 𝜆 | 𝑁 0 0 = 𝑣 F , 𝜆 𝐿 ( 𝑁 𝜆 2 2 + 𝑁 𝜆 𝛿 b , 𝜆 ) となることと, [ 𝐻 0,𝜆 , 𝑁 𝑞 , 𝜆 ] = 𝑞 𝑁 𝑞,𝜆 𝛿 𝜆 , 𝜆 からわかる.

時間発展

[ 𝐻 0 , 𝑁 𝑞 , 𝜆 ] = 𝑣 F,𝜆 𝑞 𝑁 𝑞,𝜆 [ 𝐻 0 , 𝜃 𝜆 ] = 𝑣 F,𝜆 2 𝜋 𝑖 𝐿 ( 𝑁 𝜆 + 𝛿 b,𝜆 ) より, 𝑁 𝑞,𝜆 ( 𝑡 ) = 𝑒 ( sgn𝜆 ) 2 𝜋 𝑖 𝑣 F,𝜆 𝑞 𝑡 𝑁 𝑞,𝜆 𝜃 ( 𝑡 ) = ( sgn𝜆 ) 𝑣 F,𝜆 𝑡 𝐿 ( 𝑁 𝜆 + 𝛿 b,𝜆 ) + 𝜃 なので, 𝜓 ( 𝑥 , 𝑡 ) = 𝜓 ( 𝑥 𝑣 F,𝜆 𝑡 ) , 𝜑 ( 𝑥 , 𝑡 ) = 𝜑 ( 𝑥 𝑣 F,𝜆 𝑡 ) が確認できる.

二次の相互作用

カイラルなボゾン場を𝛬種用意し,二次の相互作用を考える: 𝐻int 2 𝜆 , 𝜆 𝛬 / ( 𝐿 ) 𝑑𝑥 𝑑 𝑥 : 𝜌𝜆 ( 𝑥 ) 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) 𝜌 𝜆 ( 𝑥 ) : = 2𝐿 𝜆 , 𝜆 𝛬 𝑞 1𝐿 : 𝑁 ( sgn𝜆 ) 𝑞 , 𝜆 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 𝑁 ( sgn 𝜆 ) 𝑞 , 𝜆 : 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) = 1𝐿 𝑞 1𝐿 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑞 ( 𝑥 𝑥 ) 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 Hermite性より, 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) = 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 = 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 を満たし,正規順序の部分より 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) = 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) = 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( | 𝑥 𝑥 | ) 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 = 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 = 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 の場合のみを考えれば良い.自由朝永・Luttinger液体のハミルトニアンとの和は 𝐻0 𝐻0 + 𝐻int = 12 𝜆 , 𝜆 𝛬 𝑞 1𝐿 : 𝑁 ( sgn𝜆 ) 𝑞 , 𝜆 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 𝑁 ( sgn 𝜆 ) 𝑞 , 𝜆 : 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 𝐿 ( 𝑣 F,𝜆 𝛿 𝜆 , 𝜆 + 𝑔2 𝑞 𝜆 , 𝜆 )

対角化

ボゾン場のモードを 𝑁 𝑞,𝜁 𝜆𝛬 𝑆𝑞 𝜁 𝜆 𝑁 𝑞,𝜆 , 𝜃𝜁 𝜆𝛬 𝑆0 𝜁 𝜆 𝜃𝜆 のように線型変換し, 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 を対角化する: 𝜆𝛬 𝑆 ( sgn𝜆 ) 𝑞 𝜆 𝜁 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 𝑆 ( sgn 𝜆 ) 𝑞 𝜆 𝜁 = 𝐿 𝑣 𝑞,𝜁 𝛿 𝜁 , 𝜁 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 = 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 = 𝑉 𝑞 𝜆 , 𝜆 より, 𝑆 ( sgn 𝜆 ) 𝑞 𝜁 𝜆 = 𝑆 ( sgn 𝜆 ) 𝑞 𝜁 𝜆 , 𝑣 𝑞,𝜁 = 𝑣 𝑞 , 𝜁 ボゾン場も変換する: 𝜑𝜆 ( 𝑥 ) = 𝜁=1 𝛬 𝜑 𝜆,𝜁 ( 𝑥 ) 𝜑 𝜆,𝜁 ( 𝑥 ) 𝑞 1𝐿 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝐿 𝑆𝑞 𝜆 𝜁 𝑁 𝑞,𝜁 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝑥 2 𝜋 𝑖 𝑞 𝐿 𝑆0T 𝜆 𝜁 𝜃𝜁 交換関係は となるから, と分解できる.同様に と分解できる,ハミルトニアンは となる.

波数依存がない場合

𝑔 2,𝑞 𝜆 , 𝜆 = 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 波数依存しないとき, 𝑆𝑞 𝜁 𝜆 = 𝑆𝜁𝜆 , 𝑣 𝑞,𝜁 = 𝑣𝜁 となり, 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 ( 𝑥 𝑥 ) = 𝑔 2 𝜆 , 𝜆 𝛿 ( 𝑥 𝑥 ) というデルタ型の相互作用になる.このとき, 𝜑𝜆 (𝑥) = 𝜁=1 𝛬 𝑆T 𝜆 𝜁 𝜑𝜁 (𝑥) となる.この時間発展は 𝜑𝜆 ( 𝑥,𝑡 ) = 𝜁=1 𝛬 𝑆T 𝜆 𝜁 𝜑𝜁 ( 𝑥 𝑣𝜁 𝑡 )

Heisenberg模型とsine-Gordon模型

ボゾン化法を格子模型に応用する.

Heisenberg模型とJordan-Wigner変換
Heisenberg模型

各サイト𝑖,𝑗の最近接組 𝑖,𝑗 が定義された格子に対し,以下のハミルトニアンを持つ模型をHeisenberg模型(Heisenberg模型)と呼ぶ: 𝐻 𝑖,𝑗 ( 12 𝐽 ( 𝑆𝑖+ 𝑆𝑗 + 𝑆𝑖 𝑆𝑗+ ) + 𝐽𝑧 𝑆𝑖𝑧 𝑆𝑗𝑧 )

  • 𝐽𝑧=𝐽のとき,等方的()と呼ぶ.
  • 𝐽𝑧𝐽のとき,異方的()と呼ぶ.
Jordan-Wigner変換

𝔰𝔲 (2) の2次元単純表現 { 𝑆𝑖+ , 𝑆𝑖𝑧 , 𝑆𝑖 } 𝑖に関する直和を与える.

𝑛𝑖 12 ( 𝑆𝑖𝑧 + 𝟙𝑖 ) = ( 1 0 0 0 ) に対し, 𝑆𝑖+ ( 1 ) 𝑙=1 𝑖1 𝑛𝑙 𝑎𝑖 𝑆𝑖 𝑎𝑖 ( 1 ) 𝑙=1 𝑖1 𝑛𝑙 なる変換 { 𝑆𝑖+ , 𝑆𝑖𝑧 , 𝑆𝑖 , 𝟙𝑖 } { 𝑎𝑖 , 𝑎𝑖 , 𝑛𝑖 = 𝑎𝑖 𝑎𝑖 , 𝟙𝑖 } Jordan-Wigner変換(Jordan-Wigner transformation)と呼び,フェルミオンの反交換関係 { 𝑎𝑖 , 𝑎𝑗 } = 𝛿 𝑖,𝑗 を満たす.

( 1 ) 𝑛𝑙 Klein因子と全く同じ形をしている.ハミルトニアンの相互作用項は 𝑆𝑗+ 𝑆 𝑖+1 = 𝑎𝑖 𝑎 𝑖+1 ( 1 ) 𝑛𝑖 = 𝑎𝑖 𝑎 𝑖+1 となるから,Heisenberg模型のハミルトニアンは 𝐻 = 𝑖,𝑗 ( 12 𝐽 ( 𝑎𝑖 𝑎𝑗 + 𝑎𝑖 𝑎𝑗 ) + 𝐽𝑧 ( 2 𝑛𝑖 1 ) ( 2 𝑛𝑗 1 ) ) = 8 𝐽𝑧 ( 𝑁 𝐿4 ) + 𝐽 𝑖,𝑗 𝑎𝑖 𝑎𝑗 + 4 𝐽𝑧 𝑖,𝑗 𝑎𝑖 𝑎𝑖 𝑎𝑗 𝑎𝑗 となる.Heisenberg模型のXY成分がホッピング項に,Z成分が相互作用項にWigner-Jordan変換された.

これは,格子状のボゾン化的なものになっている.

ボゾン化とsine-Gordon模型

Heisenberg模型を外部磁場が零の場合で考える.この時スピンとスピンがちょうど同じ数存在するhalf-filling状態となる.格子定数を𝑎に対し,Fermi波数は 𝑝F = 1 2𝑎 となる.この付近でスペクトルを線型近似する.また連続極限𝑎0を考える.この極限でFermi演算子を 𝑎𝑖 𝛼 ( 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑝F 𝑥 𝜓+ (𝑥) + 𝑒 2 𝜋 𝑖 𝑝F 𝑥 𝜓 (𝑥) ) と置き換える.ただし 𝜓± (𝑥) は格子間隔に比べてゆっくりと変化する連続場.

まず,𝐽に比例する項は,自由ハミルトニアン 𝐻 = 𝑣 F 𝑑 𝑥 ( 𝜓 + ( 𝑥 ) ( 𝑖 𝑑 𝑑 𝑥 ) 𝜓 + ( 𝑥 ) + 𝜓 ( 𝑥 ) ( 𝑖 𝑑 𝑑 𝑥 ) 𝜓 ( 𝑥 ) ) = 𝑣F 2 𝑑𝑥 ( 𝑥 𝜑 ) 2 に帰着する.ただし 𝑣F 𝐽𝑎 である.

相互作用項は 𝑖 𝑎𝑖 𝑎𝑖 𝑎 𝑖+1 𝑎 𝑖+1 = = 4 𝐽𝑧 𝑎 𝑑𝑥 ( 𝐽+ 𝐽+ + 𝐽 𝐽 + 4 𝐽+ 𝐽 ( 𝜓+ 𝜓 ) 2 ( 𝜓 𝜓+ ) 2 ) となる.最初の三項はボゾン化で考えた相互作用項で 𝑔2 = 𝑔4 𝐽𝑧 𝑎 としたもの.後半2項は 𝜓± (𝑥) 𝜓 (𝑥) = 1 2 𝜋 𝑎 𝑒 2 𝜋 𝑖 ( 𝜑± 𝜑 ) より cos ( 4𝜋𝜑 ) に比例した相互作用(Klein因子は省略した).まとめると,Heisenberg模型のFermi面付近の有効ハミルトニアンは 𝐻 = 𝑑𝑥 となる.

ここまで,線型近似以外は使っていないが,相互作用 𝐽𝑧 の繰りこみが正しく取り入れられておらず, 𝐽𝑧 𝑎 の項が露わに残ってしまっている.

参考文献