Lie代数

嘘じゃないよ

定義

Lie代数と準同型

Lie代数

𝕂を与える.

𝕂上のLie代数(Lie algebra)とは,以下のデータからなる.

  • 𝕂-線型空間𝔤
  • Lie括弧(Lie bracket)(または括弧積)と呼ばれる 𝐴 上の 𝕂-双線型写像 [ , ] : 𝔤Π𝔤 𝔤

これらは以下を満たす:

  • Lie括弧は交代性を満たす.つまり, 𝑥𝔤 , [ 𝑥,𝑥 ] = 0
  • Lie括弧はJacobi恒等式を満たす.つまり, 𝑥,𝑦,𝑧 𝔤 , [ 𝑥 , [ 𝑦,𝑧 ] ] + [ 𝑦 , [ 𝑧,𝑥 ] ] + [ 𝑧 , [ 𝑥,𝑦 ] ] = 0

Lie括弧の反交換律

を与えると,以下を満たす. 𝑥,𝑦 𝔤 , [ 𝑥,𝑦 ] = [ 𝑦,𝑥 ]

証明

0 = [ 𝑥+𝑦 , 𝑥+𝑦 ] = [ 𝑥,𝑥 ] + [ 𝑥,𝑦 ] + [ 𝑦,𝑥 ] + [ 𝑦 , 𝑦 ] = [ 𝑥,𝑦 ] + [ 𝑦,𝑥 ]

準同型

を与える.

以下の条件を満たす𝕂-線型写像 𝑓 : 𝔤𝔥 (Lie代数)準同型(homomorphism)と呼ぶ. 𝑥,𝑦 𝔤 , 𝑓 ( [ 𝑥,𝑦 ] ) = [ 𝑓 (𝑥) , 𝑓 (𝑦) ]

証明

𝕂上のLie代数𝔤,𝔥同型 𝑓 : 𝔤𝔥 に対し,逆写像 𝑓 1 : 𝔥𝔤 は線型写像の逆写像なので線型写像であり, 𝑥,𝑦 𝔥 , 𝑓 1 ( [ 𝑥,𝑦 ] ) = 𝑓 1 ( [ 𝑓 𝑓 1 (𝑥) , 𝑓 𝑓 1 (𝑦) ] ) = 𝑓 1 𝑓 ( [ 𝑓 1 (𝑥) , 𝑓 1 (𝑦) ] ) = [ 𝑓 1 (𝑥) , 𝑓 1 (𝑦) ] を満たすので準同型 𝑓 1 : 𝔥𝔤 は全単射なので同型となる.

Lie代数の圏

とするLie代数の圏と呼び,𝐋𝐢𝐞𝐀𝐥𝐠𝕂 と表す.

Lie代数の圏は亜代数

Lie代数の圏𝕂-亜代数(𝕂-線型圏)をなす.

反対Lie代数

を与える.

  • 𝔤反対Lie括弧(opposite Lie bracket)とは,以下で定義されるLie括弧のこと: [ 𝑥,𝑦 ] op [ 𝑦,𝑥 ] = [ 𝑥,𝑦 ]
  • 𝔤反対Lie代数(opposite Lie algebra) 𝔤op とは,Lie代数 ( 𝔤 , [ , ] op ) のこと.

反変準同型・同型

を与える.

写像 𝑓 : 𝔤op 𝔥

  • 準同型となるとき,反変準同型反準同型(antihomomorphism)と呼ぶ.
  • 同型となるとき,反変同型反同型(antiisoomorphism)と呼ぶ.

包絡代数とPBW定理

交換子

を与える.

交換子(commutator)と呼ばれる𝐴上の二項演算 [ 𝑥 , 𝑦 ] 𝑥 𝑦 𝑦 𝑥 を定義すると,𝐴は交換子をLie括弧とするLie代数をなす.

このとき,結合代数準同型Lie代数準同型に写るから,結合代数の圏からLie代数の圏への函手をなす.

特にこの函手は左随伴を持つ.これにより任意のLie代数に対し,結合代数的な積を(同型を除いて)一意的に定めることができる:

包絡代数

  • 𝕂
  • 𝕂 上のLie代数 𝔤
  • 𝔤 上のテンソル代数 ( 𝑇 (𝔤) , 𝑖𝑇 )
  • { 𝑥𝑦 𝑦𝑥 [ 𝑥,𝑦 ] | 𝑥,𝑦 𝔤 } で生成される 𝑇 (𝔤) の両側イデアル 𝐽

を与える.

𝔤 上の(普遍)包絡代数((universal) enveloping algebra)とは,以下のデータの組のこと

  • 商結合代数 𝑈 (𝔤) 𝑇 (𝔤) 𝐽
  • 標準射影 𝑝 : 𝑇 (𝔤) 𝑈 (𝔤) に対して定まる線型写像 𝑖 𝑝 𝑖𝑇 : 𝔤 𝑈 (𝔤)
包絡代数の普遍性

を与えると,これらは以下を満たす:

  • 𝑈(𝔤)交換子Lie括弧とするLie代数とみなすと,𝑖Lie代数準同型 𝑥,𝑦 𝔤 , 𝑖 ( [ 𝑥 , 𝑦 ] ) = 𝑖 ( 𝑥 ) 𝑖 ( 𝑦 ) 𝑖 ( 𝑦 ) 𝑖 ( 𝑥 )
  • 包絡代数の普遍性 に対し,以下を満たす単位的代数準同型 𝑓 : 𝑈 (𝔤) 𝐴 が一意的に存在する: 𝑓 = 𝑓 𝑖 つまり,以下の図式を可換にする: 図式

証明

  • 𝑝 : 𝑇 (𝔤) 𝑈 (𝔤) を標準射影とすると, 𝑖 ( [ 𝑥,𝑦 ] ) = 𝑝 ( 𝑥𝑦 ) 𝑝 ( 𝑦𝑥 ) = 𝑝 (𝑥) 𝑝 (𝑦) 𝑝 (𝑦) 𝑝 (𝑥) = 𝑖 (𝑥) 𝑖 (𝑦) 𝑖 (𝑦) 𝑖 (𝑥)
  • テンソル代数の普遍性より,単位的代数準同型 𝑓 : 𝑇 (𝔤) 𝐴 が一意的に存在し, 𝑓 = 𝑓 𝑖T を満たす.さらに商結合代数の普遍性より, 𝑓 = 𝑓 𝑝 と分解できる. 図式

テンソル代数はフィルター付き代数なので,包絡代数もフィルター付き代数.よってこれらは自然に次数付き代数を誘導する.

Poincaré–Birkhoff–Witt (PBW) 定理

を与えると,以下は可換結合代数同型:

  • 𝑈 (𝔤) の誘導する次数付き代数 gr 𝑈 (𝔤)
  • 𝔤 上の対称代数 𝑆 (𝔤)

証明

PBW基底

を与えると,以下は 𝑈 (𝔤) の基底をなす: { 𝑥1 𝑥𝑛 | 𝑥1 𝑥𝑛 }

包絡代数は余可換三角Hopf代数

を与え,

  • 余双線型写像 𝛥 : 𝑈 (𝔤) 𝑈 (𝔤) 𝑈 (𝔤) 𝑥𝔤 に対し, 𝛥 (𝑥) 𝑥1 + 1𝑥 を単位的結合代数的に拡張したものとして定義したもの
  • 𝜀 0 𝑈 (𝔤) , 𝕂 : 𝑈 (𝔤) 𝕂 , 𝑥0
  • 𝑆 : 𝑈 (𝔤) 𝑈 (𝔤) 𝑥𝔤 に対し, 𝑆 (𝑥) 𝑥 反変単位的結合代数的に拡張したものとして定義したもの
  • 𝑅 11 𝑈 (𝔤) 𝑈 (𝔤)

と定義すると, ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 , 𝑆 , 𝑅 ) 余可換三角Hopf代数

証明

  • 𝛥,𝜀 単位的代数準同型になることは,定義より明らか.よって, ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 ) 双単位的双結合双代数
  • 余可換性は自明.
  • 𝑥𝔤 に対し, ( id𝑆 ) 𝛥 (𝑥) = 𝑥1 1𝑥 ( 𝑆id ) 𝛥 (𝑥) = 1𝑥 𝑥1 となるから, 𝑚 ( id𝑆 ) 𝛥 = 𝑚 ( 𝑆id ) 𝛥 = 0 𝑈 (𝔤) , 𝑈 (𝔤) = 𝜂𝜀 となる.つまり ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 ) Hopf代数
  • 𝑅 = 𝑅 1 単位的代数の単位元なので,余可換性 ( 𝛥 id𝐴 ) (𝑅) = ( id𝐴 𝛥 ) (𝑅) = 111 より, ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 , 𝑅 ) 三角Hopf代数

Lie代数の演算

直積Lie代数

  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数の集合 { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬

を与える.

  • { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 直積(direct poduct)とは,以下のデータのこと:
    • 線型空間の直積 𝜆𝛬 𝔤𝜆 に,Lie括弧を以下で定義することで得られるLie代数 [ ( 𝑥𝜆 ) 𝜆𝛬 , ( 𝑦𝜆 ) 𝜆𝛬 ] ( [ 𝑥𝜆 , 𝑦𝜆 ] ) 𝜆𝛬
    • Lie代数準同型 𝜋𝜆 : 𝜆 𝛬 𝔤 𝜆 𝔤𝜆 , ( 𝑥 𝜆 ) 𝜆 𝛬 𝑥𝜆
  • Lie代数 𝔥を始域とするLie代数準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔥 𝔤𝜆 } 直積(direct poduct)とは,Lie代数準同型 𝜆𝛬 𝑓𝜆 : 𝔥 𝜆𝛬 𝔤𝜆 , 𝑥 ( 𝑓𝜆 (𝑥) ) 𝜆𝛬 のこと.
直積の普遍性

を与えると,以下を満たすLie代数準同型 𝑓 : 𝔥 𝜆𝛬 𝔤𝜆 直積 𝜆𝛬 𝑓𝜆 に限られる: 𝜆𝛬 , 𝜋𝜆 𝑓 = 𝑓𝜆

直和Lie代数

  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数の集合 { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬

を与える.

  • { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 直和(direct sum)とは,以下のデータのこと:
    • 線型空間の直和 𝜆𝛬 𝔤𝜆 に,Lie括弧を以下で定義することで得られるLie代数 [ ( 𝑥𝜆 ) 𝜆𝛬 , ( 𝑦𝜆 ) 𝜆𝛬 ] ( [ 𝑥𝜆 , 𝑦𝜆 ] ) 𝜆𝛬
    • Lie代数準同型 𝜄𝜆 : 𝔤𝜆 𝜆𝛬 𝔤𝜆 , 𝑥 ( 𝑥 𝜆 { 𝑥 𝜆 = 𝜆 0 𝜆 𝜆 ) 𝜆 𝛬
  • Lie代数 𝔥を終域とするLie代数準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔤𝜆 𝔥 } 直和(direct sum)とは,Lie代数準同型 𝜆𝛬 𝑓𝜆 : 𝜆𝛬 𝔤𝜆 𝔥 , ( 𝑥𝜆 ) 𝜆𝛬 𝜆𝛬 𝑓𝜆 ( 𝑥𝜆 ) のこと.
直和の普遍性

を与えると,以下を満たすLie代数準同型 𝑓 : 𝜆𝛬 𝔤𝜆 𝔥 直和 𝜆𝛬 𝑓𝜆 に限られる: 𝜆𝛬 , 𝑓 𝜄𝜆 = 𝑓𝜆

線型空間の場合と同様,添字集合 𝛬 が有限なら,直積直和線型同型である:

双積Lie代数

  • 𝕂
  • 有限集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数の集合 { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬

を与える.

{ 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 双積(biproduct)とは,以下のデータのこと:

  • { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 直積Lie代数(同じことだが直和Lie代数 𝜆𝛬 𝔤𝜆
  • Lie代数準同型 𝜋𝜆 : 𝜆 𝛬 𝔤 𝜆 𝔤𝜆 , ( 𝑥 𝜆 ) 𝜆 𝛬 𝑥𝜆
  • Lie代数準同型 𝜄𝜆 : 𝔤𝜆 𝜆𝛬 𝔤𝜆 , 𝑥 ( 𝑥 𝜆 { 𝑥 𝜆 = 𝜆 0 𝜆 𝜆 ) 𝜆 𝛬

双積の基本性質
  • 𝕂
  • 有限集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数の集合 { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬
  • { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 双積 ( 𝜆𝛬 𝔤𝜆 , { 𝜋𝜆 } 𝜆𝛬 , { 𝜄𝜆 } 𝜆𝛬 )

を与えると,以下が成り立つ:

  • ( 𝜆𝛬 𝔤𝜆 , { 𝜋𝜆 } 𝜆𝛬 ) { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 直積
  • ( 𝜆𝛬 𝔤𝜆 , { 𝜄𝜆 } 𝜆𝛬 ) { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬 直和
  • 𝜆𝛬 , 𝜋𝜆 𝜄𝜆 = id 𝔤𝜆

等化子

  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数 𝔤 , 𝔤
  • 準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔤 𝔤 } 𝜆𝛬

を与える.

{ 𝑓𝜆 : 𝔤 𝔤 } 𝜆𝛬 等化子(equalizer)とは,以下のデータのこと:

等化子の基本性質
  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数 𝔤 , 𝔤
  • 準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔤 𝔤 } 𝜆𝛬

を与えると,等化子 ( eq ( { 𝑓𝜆 } 𝜆𝛬 ) , 𝑖 ) に対し,

等化子の普遍性
  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数 𝔤 , 𝔤
  • 準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔤 𝔤 } 𝜆𝛬
  • 等化子 ( eq ( { 𝑓𝜆 } 𝜆𝛬 ) , 𝑖 )

を与えると,

  • eq ( { 𝑓𝜆 } 𝜆𝛬 ) 部分Lie代数 𝔥
  • 準同型 𝑔 : 𝔥𝔤 で,以下を満たすもの: 𝜆 , 𝜆 𝛬 , 𝑓𝜆 𝑔 = 𝑓 𝜆 𝑔

に対し,以下を満たす Lie代数準同型 𝑓 : 𝔥 eq ( { 𝑓𝜆 } 𝜆𝛬 ) は,自然な包含写像 𝜄 : 𝔥 eq ( { 𝑓𝜆 } 𝜆𝛬 ) に限られる: 𝜄𝑓 = 𝑔

余等化子

  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数 𝔤 , 𝔤
  • 準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔤 𝔤 } 𝜆𝛬

を与える.

{ 𝑓𝜆 : 𝔤 𝔤 } 𝜆𝛬 余等化子(coequalizer)とは,以下のデータのこと:

余等化子の普遍性

引き戻し

  • 𝕂
  • 集合𝛬
  • 𝕂上のLie代数 𝔤Lie代数の集合 { 𝔤𝜆 } 𝜆𝛬
  • 準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝔤𝜆 𝔤 } 𝜆𝛬

を与える.

{ 𝑓𝜆 : 𝔤𝜆 𝔤 } 𝜆𝛬 引き戻し(pullback)とは,以下のデータのこと:

同型定理

零Lie代数

𝕂を与える.

零線型空間{0}は,Lie括弧として唯一 [ 0,0 ] = 0 を持ち得る.これを定義とするLie代数{0}自明なLie代数(trivial Lie algebra)零Lie代数(zero Lie algebra)と呼ぶ.

同型定理

Lie代数の圏部分対象,正規対象,商対象を確認し,同型定理を示す.

部分Lie代数

を与える.

部分集合𝔥𝔤で,𝔤と同じ演算に関してLie代数となるものを,𝔤部分Lie代数(Lie subalgebra)と呼ぶ.つまり以下を満たす: 𝔥+𝔥 , 𝕂𝔥 , [ 𝔥,𝔥 ] 𝔥

生成系

を与える.

  • 𝑋 を含む 𝔤部分Lie代数のなかで最小.これを𝑋で生成される部分Lie代数と呼ぶ.
  • 特に 𝔤 に一致するとき,𝑋𝔤生成系(generator)と呼ぶ.
イデアル

を与える.

𝔤イデアル(ideal)とは,部分集合𝔦𝔤であって,以下を満たすものを言う:

自明なイデアル

を与える.

  • {0} , 𝔤 𝔤 𝔤イデアルとなる.これらを𝔤自明なイデアル(trivial ideal)と呼ぶ.
  • それ以外を非自明(nontrivial)と呼ぶ.
正規閉包

を与える.

𝑋正規閉包(normal closure)とは,𝔤イデアル ncl(𝑋) であって,以下の同値な条件のいずれか(ゆえに全て)を満たすもののこと:

  • ncl(𝑋)𝑋 を含む最小のイデアル
  • ncl (𝑋) = span𝕂 {𝑋} 𝑛 ( ad𝔤 ) 𝑛 𝑋
正規化Lie代数

を与える.

𝑋で生成される部分Lie代数𝔥としたときの を𝑋正規化Lie代数(normalizer)と呼ぶ.

  • 𝑁𝔤 (𝑋) は,𝔥イデアルとなるようなもののうち,最大なもの.
  • 𝑁𝔤 (𝑋) = { 𝑥𝔤 | [ 𝑥,𝔥 ] 𝔥 }
商Lie代数

を与える.

𝔤𝔦 で割った商Lie代数(quotient Lie algebra)とは,商線型空間 𝔤𝔦に,以下でLie括弧を定義したLie代数のこと: 𝑥,𝑦 𝔤 , [ 𝑥+𝔦 , 𝑦+𝔦 ] [ 𝑥,𝑦 ] + 𝔦

同型定理

を与えると,以下が成り立つ.

  • に対し,
    • 𝑓の核 𝑓 1 ( 0 𝔥 ) 𝔤イデアル
    • 𝑓の像 𝑓 ( 𝔤 ) 𝔥部分Lie代数
    • 任意の𝔤イデアル𝔦に対し, 𝔦 ker 𝑓 を満たすとき,以下を満たす: ∃! 𝑓 : 𝔤 𝔦 𝔥 , 𝑓 𝑝 = 𝑓 つまり以下の図式を可換にする: 図式 特に,自然な同型 𝔤 ker𝑓 𝑓 ( 𝔤 ) が存在する.
  • 任意の𝔤イデアル 𝔦𝔧 に対し,
    • 𝔧𝔦𝔤𝔦イデアル
    • 自然な同型 ( 𝔤𝔦 ) ( 𝔧𝔦 ) 𝔤𝔧 が成り立つ
  • 任意の𝔤イデアル 𝔦,𝔧 に対し,
    • 𝔦+𝔧,𝔦𝔧𝔤イデアル
    • 自然な同型 ( 𝔦+𝔧 ) 𝔧 𝔦 ( 𝔦𝔧 ) が成り立つ

可換性

可換

を与える.

  • 𝑥,𝑦 𝔤 [ 𝑥,𝑦 ] = 0 を満たすとき,𝑥,𝑦は互いに可換(Abelian)と呼ぶ.
  • [ 𝔤,𝔤 ] = 0 を満たすとき,𝔤可換(Abelian)と呼ぶ.
自由可換Lie代数

𝕂を与える.

𝕂-線型空間𝑉上の可換Lie代数(commutative Lie algebra)とは,以下で定義されるLie代数のこと:

中心化代数・中心

を与える.

  • 𝑋中心化代数(centralizer)とは,以下の𝔤部分Lie代数のこと: 𝑍𝔤 (𝑋) { 𝑥𝔤 | [ 𝑥,𝑋 ] = {0} }
  • 𝔤中心(center)とは,以下の𝔤イデアルのこと: 𝑍 (𝔤) 𝑍 𝔤 ( 𝔤 ) = { 𝑧 𝔤 | [ 𝑧 , 𝔤 ] = { 0 } }
  • 𝔤無中心(centerless)であるとは,中心が零Lie代数であることを言う: 𝑍 (𝔤) = {0}
部分Lie代数,イデアルになることの証明
  • 𝔤部分線型空間となることは明らか. 𝑥,𝑦 𝑍𝔤 (𝑋) に対し,反交換律Jacobi恒等式より, [ [ 𝑥,𝑦 ] , 𝑋 ] [ 𝑥 , [ 𝑦,𝑋 ] ] + [ 𝑦 , [ 𝑋,𝑥 ] ] = 0 より,部分Lie代数となる.
  • [ 𝔤 , 𝑍 (𝔤) ] = 0 𝑍 (𝔤)
トーラス

を与える.

𝔤の有限次元(?)部分線型空間𝔥

  • 𝔤トーラス(torus)とは,部分Lie代数𝔥で,𝔥可換なもの,あるいは同じことだが自分自身を𝔥中心とする,つまり 𝑍𝔥 (𝔥) = 𝔥 を満たすものをと呼ぶ.
  • トーラスのうち極大,あるいは同じことだが𝔥中心化代数𝔥に一致するもの,つまり 𝑍𝔤 (𝔥) = 𝔥 を満たすものを極大トーラス(maximal torus)と呼ぶ.

単純性

単純Lie代数
  • Lie代数のうち,(自明なイデアルをちょうど2つ持つものを,単純(simple)と呼ぶ.
  • 単純Lie代数の直和で表されるLie代数を,半単純(semisimple)(歴史的には簡約Lie代数(reductive Lie algebra))と呼ぶ.
証明

無中心単純Lie代数のことを単に単純Lie代数と呼ぶことが多いのだが,Lie代数の圏の単純対象を指す用語としては現代的ではないので,ここでは無中心と明記することにする.

証明

Lie代数の拡大

Lie代数の拡大

𝕂を与える.

𝕂-Lie代数 𝔢𝕂-Lie代数 𝔤𝕂-Lie代数𝔥 による拡大(extension)であるとは,以下の短完全列を持つことを言う: 0 𝔥 𝑖 𝔢 𝑠 𝔤 0

短完全列の定義より 𝔤 𝔢 im𝑖 = 𝔢 ker𝑠

特別なLie代数の拡大

を与える.

  • 拡大自明(trivial)であるとは,𝔤イデアル 𝔦 が存在し,以下を満たすことを言う: 𝔢 = 𝔦 + ker𝑠
  • 拡大分裂(split)するとは,𝔤部分Lie代数 𝔦 が存在し,以下を満たすことを言う: 𝔢 = 𝔦 + ker𝑠
  • 拡大中心的(central)であるとは, ker𝑠𝔢中心 𝑍 (𝔢) に含まれることを言う: ker𝑠 𝑍 (𝔢)

普遍中心拡大

線型Lie代数

線型変換の集合 end(𝑉) は単位的結合代数だったから,交換子Lie括弧とするLie代数をなす:

一般線型Lie代数・線型Lie代数

を与える.

  • 𝑉上の一般線型代数(general linear algebra) 𝔤𝔩 (𝑉) とは, の組によるLie代数のこと.
  • 一般線型代数の部分Lie代数のことを線型Lie代数(linear Lie algebra)と呼ぶ.
  • 𝑛 0 に対し, 𝔤𝔩 ( 𝑛,𝕂 ) 𝔤𝔩 ( 𝕂𝑛 ) とも表す.
  • 以下を 𝔤𝔩 ( 𝑛,𝕂 ) 標準基底(standard basis)と呼ぶ: { 𝑒 𝑖,𝑗 ( 𝛿 𝑖,𝑎 𝛿 𝑗,𝑏 ) 𝑎,𝑏 𝑛 } 𝑖,𝑗 𝑛

特殊線型Lie代数

を与える.

  • 特殊線型Lie代数(special linear Lie algebra)とは,以下で定義される線型Lie代数のこと: 𝔰𝔩 (𝑉) { 𝑥 𝔤𝔩 (𝑉) | tr (𝑥) = 0 }
  • 𝑛 0 に対し, 𝔰𝔩 ( 𝑛,𝕂 ) 𝔰𝔩 ( 𝕂𝑛 ) とも表す.
  • 𝔤𝔩 ( 𝑛,𝕂 ) 標準基底 { 𝑒 𝑖,𝑗 } 𝑖,𝑗 𝑛 を用いて定義される以下の集合を 𝔰𝔩 ( 𝑛,𝕂 ) 標準基底(standard basis)と呼ぶ: { 𝑒 𝑖,𝑗 } 𝑖𝑗 𝑛 { 𝑒 𝑖,𝑖 𝑒 𝑖+1 , 𝑖+1 } 𝑖 𝑛1

Lie代数となることの証明

跡の線型性と巡回性より直ちに成り立つ.

特殊直交Lie代数

  • 𝕂
  • 有限次元𝕂-線型空間 𝑉
  • 行列 ( 1 𝟙𝑛 𝟙𝑛 ) または ( 𝟙𝑛 𝟙𝑛 ) で定まる非退化双線型形式 𝑓

を与える.

  • 特殊直交Lie代数(special linear Lie algebra)とは,以下で定義される線型Lie代数のこと: 𝔰𝔬 (𝑉) { 𝑥 𝔤𝔩 (𝑉) | 𝑣,𝑤 𝑉 , 𝑓 ( 𝑥 (𝑣) , 𝑤 ) = 𝑓 ( 𝑣 , 𝑥 (𝑤) ) }
  • 𝑛 0 に対し, 𝔰𝔬 ( 𝑛,𝕂 ) 𝔰𝔬 ( 𝕂𝑛 ) とも表す.

シンプレクティックLie代数

  • 𝕂
  • 有限次元𝕂-線型空間 𝑉
  • 行列 ( 𝟙𝑛 𝟙𝑛 ) で定まる非退化双線型形式 𝑓

を与える.

  • シンプレクティックLie代数(symplectic Lie algebra)とは,以下で定義される線型Lie代数のこと: 𝔰𝔭 (𝑉) { 𝑥 𝔤𝔩 (𝑉) | 𝑣,𝑤 𝑉 , 𝑓 ( 𝑥 (𝑣) , 𝑤 ) = 𝑓 ( 𝑣 , 𝑥 (𝑤) ) }
  • 𝑛 0 に対し, 𝔰𝔭 ( 𝑛,𝕂 ) 𝔰𝔭 ( 𝕂𝑛 ) とも表す.

自己準同型

自己準同型・同型

を与える.

  • 𝔤上の準同型のことを,自己準同型(endomorphism)と呼ぶ.自己準同型の集合をend𝔤と書く.
  • 𝔤上の同型のことを,自己同型(automorphism)と呼ぶ.自己同型の集合をaut𝔤と書く.
  • 𝔤上の反変準同型のことを,反変自己準同型(antiendomorphism)と呼ぶ.
  • 𝔤上の反変同型のことを,反変自己同型(antiautomorphism)と呼ぶ.

内部微分

を与える.

𝑥𝔤に対し, ad𝑥 [ 𝑥,- ] der𝔤 𝔤内部微分(inner derivation)と呼ぶ.

証明

可解・冪零

可解Lie代数

導来Lie代数

を与える.

  • 𝔤導来Lie代数(derived Lie algebra)とは,𝔤イデアル [ 𝔤,𝔤 ] のこと.
  • 𝐷 : ( 2𝔤 ) Π2 2𝔤 , ( 𝑋,𝑌 ) [ 𝑋,𝑌 ] とすると,𝔤導来列(derived series)とは,以下の導来Lie代数の列のこと: 𝔤 = 𝐷0 𝔤 𝐷1 𝔤 𝐷2 𝔤
導来Lie代数の基本性質

を与えると,𝔤導来Lie代数 [ 𝔤,𝔤 ] の商Lie代数 𝔤 [ 𝔤,𝔤 ] 可換

証明
  • まず,導来Lie代数イデアルとなることは, [ 𝔤 , [ 𝔤,𝔤 ] ] [ 𝔤,𝔤 ] より自明.
  • その商Lie代数は, [ 𝔤 + [ 𝔤,𝔤 ] , 𝔤 + [ 𝔤,𝔤 ] ] [ 𝔤,𝔤 ] より可換
可解
  • 𝕂
  • 𝕂上のLie代数𝔤
  • 𝐷 : ( 2𝔤 ) Π2 2𝔤 , ( 𝑋,𝑌 ) [ 𝑋,𝑌 ]

を与える.

𝔤可解(solvable)であるとは,導来列が有限で0になって止まること.つまり, 𝑛 0 , 𝐷𝑛 𝔤 = {0} を満たす.

可解性の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

証明

𝐷 : ( 2𝔤 ) Π2 2𝔤 , ( 𝑋,𝑌 ) [ 𝑋,𝑌 ] とする.

    • 𝔤部分Lie代数 𝔥 に対し, 𝐷𝑛 𝔥 𝐷𝑛 𝔤 となることから明らか.
    • 𝑓 ( 𝐷𝑛 𝔤 ) = [ 𝑓 ( 𝐷 𝑛1 𝔤 ) , 𝑓 ( 𝐷 𝑛1 𝔤 ) ] = 𝐷𝔥 ( 𝑓 ( 𝐷 𝑛1 𝔤 ) ) = 𝐷𝔥𝑛 ( 𝑓 (𝔤) ) より,𝔤冪零ならば, 𝑓 (𝔤) も冪零.
    • 商Lie代数への標準射影 𝔤 𝔤𝔦 は全射だから,𝔤冪零なら𝔤𝔦も冪零.
  • 𝔤𝔦可解なので, 𝑛 0 , 𝐷𝑛 𝔤 𝔦 となる.𝔦も可解だから, 𝑚 0 , 𝐷 𝑛+𝑚 𝔤 𝐷𝑚 𝔦 = {0} となり,𝔤も可解.

冪零Lie代数

冪零

を与える.

𝔤部分Lie代数 𝔥冪零(nilpotent)であるとは,イデアルの減少列 𝔥 = ( ad𝔥 ) 0 ( ad𝔥 ) 1 ( ad𝔥 ) 2 が有限で0になって止まることを言う.つまり,以下を満たす: 𝑛 0 , ( ad𝔥 ) 𝑛 = {0}

冪零性の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

証明
  • 定義より自明.
    • 𝔤部分Lie代数 𝔥 に対し, ( ad𝔥 ) 𝑛 𝔥 ( ad𝔤 ) 𝑛 𝔤 となることから明らか.
    • 𝑓 ( ( ad𝔤 ) 𝑛 𝔤 ) = [ 𝑓 (𝔤) , 𝑓 ( ( ad𝔤 ) 𝑛1 𝔤 ) ] = ad ( 𝑓 (𝔤) ) ( 𝑓 ( ( ad𝔤 ) 𝑛1 𝔤 ) ) = ( ad ( 𝑓 (𝔤) ) ) 𝑛 ( 𝑓 (𝔤) ) より,𝔤冪零ならば, 𝑓 (𝔤) も冪零.
    • 商Lie代数への標準射影 𝔤 𝔤𝔞 は全射だから,𝔤冪零なら𝔤𝔞も冪零.
  • 定義より自明.
    • 定義より自明.
    • 仮定より, 𝑛 0 , ( ad𝔤 ) 𝑛 𝔤 Z (𝔤) なので,中心の定義より ( ad𝔤 ) 𝑛+1 𝔤 = [ 𝔤 , ( ad𝔤 ) 𝑛 𝔤 ] [ 𝔤 , Z (𝔤) ] = {0} となるから冪零
    • 仮定より, 𝑛 , ( ad𝔤 ) 𝑛1 𝔤 {0} , ( ad𝔤 ) 𝑛 𝔤 = [ 𝔤 , ( ad𝔤 ) 𝑛1 𝔤 ] = {0} となるから, {0} ( ad𝔤 ) 𝑛1 𝑍 (𝔤)
証明

仮定より, 𝑛 0 , 𝑥𝑛 = 0 を満たす.ここで,𝑥による左移動 𝑥- end ( 𝔤𝔩 (𝑉) ) と右移動 -𝑥 end ( 𝔤𝔩 (𝑉) ) は,結合則より可換.よって, ( ad𝑥 ) 2𝑛 1 = ( ( 𝑥- ) ( -𝑥 ) ) 2𝑛 1 = 𝑘=0 2𝑛 1 ( 1 ) 𝑘 ( 2𝑛 1 𝑘 ) ( 𝑥- ) 𝑘 ( -𝑥 ) 2𝑛 𝑘 1 = 𝑘=0 2𝑛 1 ( 1 ) 𝑘 ( 2𝑛 1 𝑘 ) ( 𝑥𝑘 - ) ( - 𝑥 2𝑛 𝑘 1 ) = 𝑘=0 𝑛1 ( 1 ) 𝑘 ( 2𝑛 1 𝑘 ) ( 𝑥𝑘 - ) 0 + 𝑘=𝑛 2𝑛 1 ( 1 ) 𝑘 ( 2𝑛 1 𝑘 ) 0 ( - 𝑥 2𝑛 𝑘 1 ) = 0

自由・忘却随伴

自由Lie代数

𝕂を与える.

  • 𝕂-線型空間 𝑉 上の自由Lie代数(free Lie algebra)とは,以下のデータのこと:
    • 𝕂-線型空間𝑉 𝑛 𝑉 ⨿𝑛
    • を線型に拡張したもの.
  • 集合 𝑋 上の自由Lie代数(free Lie algebra)とは,𝑋 上の自由線型空間 𝕂𝑋 上の自由Lie代数のこと.
自由Lie代数の普遍性

を与えると,以下を満たす:

に対し,Lie代数準同型 𝑓 : 𝔙𝔤 が一意的に存在し,以下を満たす: 𝑓 𝑖 = 𝑓 つまり,以下の図式を可換にする: 図式

他にも𝕂-代数上の自由Lie代数など,様々あるが,流石に省略する.

基本関係式

を与える.

𝑋 を生成系とし,)𝐴基本関係式(fundamental relation)とするLie代数とは,𝐴正規閉包 ncl (𝐴) で割った商Lie代数 FreeLieAlg (𝑋) ncl (𝐴) のこと.

未整理

不変形式

を与える.

𝔤 上の対称双線型形式 (,) : 𝔤Π𝔤 𝕂 不変形式(invariant form)であるとは,以下を満たすことを言う: 𝑥,𝑦,𝑧 𝔤 , ( [ 𝑥,𝑦 ] , 𝑧 ) = ( 𝑥 , [ 𝑦,𝑧 ] )

Lie代数上の加群・表現

𝔤-加群と準同型

Lie代数上の加群・表現

を与える.

  • 𝔤上の加群(module over 𝔤),または𝔤-加群(𝔤-module)とは,以下の組のこと:
    • 𝕂-線型空間𝑉
    • 双線型写像 : 𝔤Π𝑉 𝑉 であって,以下を満たすもの: 𝑥,𝑦 𝔤 , 𝑣𝑉 , [ 𝑥,𝑦 ] 𝑣 = 𝑥 ( 𝑦𝑣 ) 𝑦 ( 𝑥𝑣 )
  • 𝔤表現(representation)とは,以下の組のこと:

これらは以下の対応によって同じ構造を持つ:

  • 𝔤-加群 𝑉 に対し, 𝔤 𝔤𝔩 (𝑉) , 𝑥 ( 𝑣 𝑥𝑣 ) は表現.
  • 表現 𝜌 に対し, 𝔤Π𝑉 𝑉 , ( 𝑥,𝑣 ) 𝜌 (𝑥) 𝑣 𝔤-加群.

証明

  • 包絡代数の普遍性より,任意の 𝔤表現 𝜌 : 𝔤 𝔤𝔩 (𝑉) に対し,一意的な単位的代数準同型 𝜌 : 𝑈 (𝔤) 𝔤𝔩 (𝔤) = end (𝔤) が存在し, 𝜌 = 𝜌 𝑖 を満たす.
  • 逆に,任意の 𝑈 (𝔤) の表現 𝜌 : 𝑈 (𝔤) end (𝔤) に対し,これはLie代数準同型でもあるので, 𝜌 𝑖 : 𝔤 𝔤𝔩 (𝑉) 𝔤表現

以上の操作は, 𝜌 𝜌 𝜌 𝑖 = 𝜌 となっているので全単射

抽象Jordan分解

を与える.

𝑥𝔤抽象Jordan分解()とは, 𝑠,𝑛 𝔤 であって, ad𝑠 , ad𝑛 end𝔤 Jordan-Chevalley分解となるものを言う.

忠実表現

単射な表現のことを忠実(faithful)と呼ぶ.

𝔤-加群・表現準同型

を与える.

  • 線型写像 𝑓 : 𝑉𝑊 𝔤-加群の準同型(homomorphism of 𝔤-module)(または表現の準同型(homomorphism of representation))であるとは,以下の同値な条件のいずれか(ゆえに全て)を満たすことを言う:
    • 𝑥𝔤 , 𝑣𝑉 , 𝑓 ( 𝑥𝑣 ) = 𝑥 𝑓 (𝑣)
    • 𝑥𝔤 , 𝑓 𝜌𝑉 (𝑥) = 𝜌𝑊 (𝑥) 𝑓
  • 全単射な準同型を同型(isomorphism)と呼ぶ.

Killing形式

を与える.

𝔤Killing形式(Killing form)とは,以下の対称な双線型形式のこと: 𝜅 : 𝔤Π𝔤 𝕂 , ( 𝑥,𝑦 ) tr ( ad (𝑥) ad (𝑦) )

部分Lie代数上の加群・商Lie代数上の加群

を与える.

  • 𝔤部分Lie代数 𝔥誘導する 𝔥-加群() とは,包含写像 𝑖 : 𝔥𝔤 に対する表現 𝜌𝑖 : 𝔥 𝔤𝔩 (𝑉) のこと.
  • 𝔤イデアル 𝔦 であって, 𝔦 ker𝜌 を満たすものによる商Lie代数 𝔤𝔦誘導する 𝔤𝔦-加群() とは,商Lie代数の普遍性により定まる表現 𝜌 : 𝔤𝔦 𝔤𝔩 (𝑉) のこと.

随伴表現の加群準同型

を与えると,以下が成り立つ:

加群の圏の極限

𝔤-加群の直和

を与える.

  • { 𝑉𝜆 } 𝜆𝛬 直和(direct sum)とは,以下のデータのこと:
    • 以下で定まる𝔤-加群
      • 直和線型空間 𝜆𝛬 𝑉𝜆
      • 𝔤-作用 : 𝔤 Π 𝜆𝛬 𝑉𝜆 𝜆𝛬 𝑉𝜆 , ( 𝑥 , ( 𝑣𝜆 ) 𝜆𝛬 ) ( 𝑥 𝑣𝜆 ) 𝜆𝛬
    • 𝔤-加群準同型 𝜄𝜆 : 𝑉𝜆 𝜆 𝛬 𝑉 𝜆 , 𝑣 ( 𝑣 𝜆 { 𝑣 𝜆 = 𝜆 0 𝜆 𝜆 ) 𝜆 𝛬
  • 𝔤-加群 𝑊 を終域とする𝔤-加群準同型の集合 { 𝑓𝜆 : 𝑉𝜆 𝑊 } 𝜆𝛬 直和(direct sum)とは,以下の𝔤-加群準同型のこと: 𝜆𝛬 𝑓𝜆 : 𝜆𝛬 𝑉𝜆 𝑊 , ( 𝑣𝜆 ) 𝜆𝛬 𝜆𝛬 𝑓𝜆 ( 𝑣𝜆 )
直和の普遍性

を与えると,以下を満たす𝔤-加群準同型 𝑓 : 𝜆𝛬 𝑉𝜆 𝑊 直和 𝜆𝛬 𝑓𝜆 に限られる: 𝜆𝛬 , 𝑓 𝜄𝜆 = 𝑓𝜆

同型定理

同型定理

部分 𝔤-加群・部分表現

を与える.

部分線型空間 𝑊𝑉部分 𝔤-加群(𝔤-submodule)(または部分表現(subrepresentation))であるとは,以下の同値な条件のいずれか(ゆえに全て)を満たすことを言う:

  • 𝔤𝑊 𝑊
  • 𝜌 (𝔤) (𝑊) 𝑊

𝔤-加群・商表現

を与える.

商線型空間 𝑉𝑊𝔤-加群()(または商表現(quotient representation))であるとは,以下の同値な定義で定まる左作用に関する𝔤-加群のこと:

  • 𝑥𝔤 , 𝑣+𝑊 𝑉𝑊 に対し, 𝑥 ( 𝑣+𝑊 ) 𝑥+𝑊
  • 𝑥𝔤 に対し,標準射影 𝑝 : 𝑉 𝑉𝑊 を合成した表現 𝑝 𝜌 (𝑥)

単純性

単純加群

を与える.

  • 𝔤-加群単純(simple)であるとは,その部分加群0 と自分自身のちょうど二つであることを言う.
  • 𝔤-加群半単純(semisimple)であるとは,単純加群の直和で表されることを言う.
既約(分解不能)表現

を与える.

  • 𝔤-加群既約(indecomposable)であるとは,非自明な部分加群直和で表されないことを言う.
  • 𝔤-加群完全可約(completely decomposable)であるとは,既約加群の直和で表されることを言う.
  • 𝔤-加群可約(decomposable)であるとは,非自明な部分表現の直和で表されることを言う.

コンパクト加群は半単純

を与える.

𝑉 の部分単純加群で生成される完備束が 𝑉 を含み,かつコンパクトなとき(?),𝑉半単純 𝔤-加群

証明

仮定より,有限集合 𝛬 上の単純𝑉部分 𝔤-加群の族 { 𝑊𝜆 } 𝜆𝛬 が存在し, 𝑉 = 𝜆𝛬 𝑊𝜆 を満たす.𝛬 の部分集合 𝛬 であって, 𝛬 に関する和が直和となるもののうち,極大なものを一つとると, 𝑉 = 𝜆 𝛬 𝛬 𝑊𝜆 + 𝜆 𝛬 𝑊𝜆 = 𝜆 𝛬 𝑊𝜆 を満たす.つまり,𝑉半単純 𝔤-加群

証明

Schurの補題より,𝑓加群同型か零.𝑉 が有限次元なので,必ず固有値 𝜆𝕂 を持つ.このとき, 𝑓 𝜆 id𝑉 : 𝑉𝑉 もまた 𝔤-加群準同型だが,固有値の定義より, det ( 𝑓 𝜆 id𝑉 ) = 0 よって, 𝑓 𝜆 id𝑉 = 0 𝑓 = 𝜆 id𝑉

代数閉体上の可換Lie代数上の有限次元単純表現

を与えると,任意の有限次元単純 𝔤-加群 𝑉 は1次元.

証明

𝔤-加群 𝑉 の対応する表現 𝜌 : 𝔤 𝔤𝔩 (𝑉) とする.𝔤可換なので, 𝑥𝔤 に対し, 𝑦𝔤 , 𝑣𝑉 , 𝜌 (𝑥) ( 𝑦𝑣 ) = 𝜌 (𝑥) 𝜌 (𝑦) 𝑣 = 𝑦 ( 𝜌 (𝑥) 𝑣 ) より, 𝜌 (𝑥) : 𝑉𝑉 𝔤-加群準同型.よって,代数閉体上のSchurの補題より,𝑓(𝑥) はスカラー倍.よって, 𝑣𝑉 に対する 𝕂𝑣 部分 𝔤-加群𝑉単純 𝔤-加群なので, 𝑣𝑉 , 𝕂𝑣 = 0,𝑉 dim𝑉 = 0,1 となる.単純 𝔤-加群は定義より非零なので, dim𝑉 = 1 となる.

三角分解を持つLie代数

可換Lie代数のウェイト加群

可換Lie代数のウェイト

を与える.

  • 𝜌ウェイト(weight) 𝜆𝔤ウェイトベクトル(weight vector)とは,𝑣𝑉0 であって, 𝑥𝔤 に対し,固有値 𝜆(𝑥)固有ベクトルとなるもののこと.つまり,以下を満たすもののこと: 𝑥𝔤 , 𝜌 (𝑥) 𝑣 = 𝜆 (𝑥) 𝑣
  • 𝜌 のウェイト 𝜆ウェイト空間(weight space)とは,ウェイトベクトルと零ベクトルの集合がなす 𝕂-線型空間のこと: 𝑉𝜆 { 𝑣𝑉 | 𝑥𝔤 , 𝜌 (𝑥) 𝑣 = 𝜆 (𝑥) 𝑣 }
  • 𝑉 がウェイト空間の直和になるとき,𝑉ウェイト加群(weight module)と呼ぶ.

可換Lie代数のウェイト空間の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

証明

  • ウェイト 𝜆 , 𝜆 𝔤 に対し,共通のウェイトベクトル 𝑣 𝑉𝜆 𝑉 𝜆 {0} をとると, 𝑥𝔤 に対し, 𝑥𝑣 = 𝜆 (𝑥) = 𝜆 (𝑥) ( 𝜆 (𝑥) 𝜆 (𝑥) ) 𝑣 = 0 となるから,𝑣0 より 𝜆=𝜆 となる.
  • 𝑊𝑉部分 𝔤-加群とする.
    • 𝑊 = 𝑊𝑉 = 𝜆 𝔤 𝑊 𝑉𝜆 より,𝑊ウェイト加群
    • 標準射影 𝑝 : 𝑉 𝑉𝑊 全射𝔤-加群準同型なので,𝑉𝑊ウェイト加群
    • 𝑉𝜆 が有限次元ならば, 𝑊𝜆 = 𝑉𝜆 𝑊 , ( 𝑉𝑊 ) 𝜆 = 𝑝 ( 𝑉𝜆 ) も有限次元.特に,全射𝔤-加群準同型から自然に定まる加群準同型 𝑝𝜆 : 𝑉𝜆 ( 𝑉𝑊 ) 𝜆 の核は 𝑊𝜆 なので, 𝑉𝜆 𝑊𝜆 ( 𝑉𝑊 ) 𝜆 となる.よって特に, dim 𝑉𝜆 = dim 𝑊𝜆 + dim ( 𝑉𝑊 ) 𝜆
    • ウェイト加群の定義より自明.
    • 𝔦 ker𝜌 より,任意のウェイト 𝜆 𝔤 = hom𝕂 ( 𝔤,𝕂 ) に対し, 𝔦 ker𝜆 となる.よって,商線型空間の普遍性より以下を満たす: 𝜆 𝔤 , ∃! 𝜆 ( 𝔤𝔦 ) , 𝑥𝔤 , 𝑣 𝑉𝜆 , 𝜌 ( 𝑥+𝔦 ) 𝑣 = 𝜌 (𝑥) 𝑣 = 𝜆 (𝑥) 𝑣 = 𝜆 ( 𝑥+𝔦 ) 𝑣

証明

いずれの場合でも,𝑓線型写像なので, 𝑥𝔤 , 𝜆 𝔤 , 𝑣 𝑉𝜆 , 𝜆 (𝑥) 𝑓 (𝑣) = 𝑓 ( 𝑥𝑣 ) が成り立つ.𝑓加群 𝔤-準同型ならば, 𝑓 ( 𝑥𝑣 ) = 𝑥 𝑓 (𝑣) が言え,逆に, 𝑥 𝑓 (𝑣) = 𝜆 (𝑥) 𝑓 (𝑣) が成り立つならば,𝑓加群 𝔤-準同型

可換Lie代数上の有限次元ウェイト加群

を与えると,以下は同値:

  • 𝜌ウェイト加群
  • 𝑥𝑋 に対し,𝑥𝑉 への作用 𝜌(𝑥) は対角化可能で,その固有値は全て 𝕂 に含まれる.

証明

  • 𝜌ウェイト加群のとき,𝜌(𝑥) が対角化可能なのは明らか.
  • 逆に,𝜌(𝑥) が対角化可能なとき,𝜌ウェイト加群であることを dim𝔤 の帰納法で示す.
    • dim𝔤 = 1 のときは明らか.
    • 一般の dim𝔤 に対し,𝑥𝑋 を固定すると,仮定より, 𝑉 = 𝑐𝕂 𝑉𝑐 ( { 𝑉𝑐 𝑣𝑉 | 𝑥𝑣 = 𝑐𝑣 } ) を満たす. 𝔤 𝑦 𝑋𝑥 ( 𝕂𝑦 ) とすると, 𝑐𝕂 , 𝑣 𝑉𝑐 , 𝑦 𝔤 , 𝑥 𝑦𝑣 = 𝑦 𝑥𝑣 = 𝑐 𝑦𝑣 なので,各 𝑉𝑐部分 𝔤-加群である. dim 𝔤 = dim𝔤 1 なので,帰納法の仮定よりウェイト空間分解を持つ: 𝑉𝑐 = 𝜇 𝔤 𝑉 𝑐,𝜇 ( 𝑉 𝑐,𝜇 { 𝑣𝑉 | 𝑥𝑣 = 𝑐𝑣 } ) よって, 𝜆 𝔤 𝜆 (𝑥) = 𝑐 , 𝜆| 𝔤 = 𝜇 を線型に拡張したものとして定義すると, 𝑉𝜆 𝑉 𝑐,𝜇 によって 𝑉ウェイト空間分解される.

ウェイト加群・トーラスとルート

ウェイト

を与える.

ウェイト空間の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

ウェイト加群の指標

を与える.

𝑉指標(character)とは,以下の 0 値の形式的冪級数のこと: ch𝑉 𝜆 𝔤0 ( dim 𝑉𝜆 ) 𝑒𝜆

ルート

を与える.

  • 𝔤0 に関する随伴表現 adウェイトのことをルート(root)と呼ぶ.
  • 𝔤0 に関する随伴表現 adウェイト空間のことをルート空間(root space)と呼ぶ.
  • 𝔤0 に関する随伴表現 ad により,𝔤 がルート空間の直和になるとき,これを(𝔤0 に関する) 𝔤ルート空間分解(root space decomposition)と呼ぶ: 𝔤 = 𝛼 𝔤0 𝔤𝜆

ルート空間分解を持つLie代数の表現

を与え,𝔤𝔤0 に関するルート空間分解を持つとすると,以下が成り立つ:

    • 𝔤0 𝔤 𝜆=0
    • 特に,以下は同値:
  • 任意の 𝔤イデアル に対し,商Lie代数 𝔤𝔦 𝔤0 ( 𝔤0 𝔦 ) に関するルート空間分解を持つ: 𝔤𝔦 = 𝜆 ( 𝔤0 ( 𝔤0 𝔦 ) ) ( 𝔤𝔦 ) 𝜆
  • に対し,以下が成り立つ: 𝔤𝛼 𝑉𝜆 𝑉 𝜆+𝛼
  • 任意のルート 𝛼,𝛽 𝔤0 とそれぞれのルート空間 𝔤𝛼 , 𝔤𝛽 に対し,以下が成り立つ: 𝔤𝛼 𝔤𝛽 𝔤 𝛼+𝛽

証明

𝔰𝔩(2,𝕂) の有限次元表現

部分Lie代数2 次元の特殊線型Lie代数 𝔰𝔩(2,𝕂) となった場合に備えて(?),その表現を考える.基本的には性質の良い有限次元表現を考える.

𝔰𝔩(2,𝕂) の標準基底

  • 𝕂
  • 𝕂 上の 2 次元特殊線型Lie代数 𝔰𝔩(2,𝕂)
  • 𝔰𝔩(2,𝕂)標準基底 { + 𝑒 0,1 = ( 0 1 0 0 ) , 𝑒 1,0 = ( 0 0 1 0 ) , 0 = ( 1 0 0 1 ) }

を与えると,以下が成り立つ: [ , + ] = 2 + , [ , ] = 2 , [ + , ] =

2次元特殊線型Lie代数の有限次元単純加群

  • 𝕂
  • 𝕂 上の 2 次元特殊線型Lie代数 𝔰𝔩(2,𝕂)
  • 𝔰𝔩(2,𝕂)標準基底 { + 𝑒 0,1 = ( 0 1 0 0 ) , 𝑒 1,0 = ( 0 0 1 0 ) , 0 = ( 1 0 0 1 ) }
  • 𝕂 上の2変数多項式環 𝕂 [ 𝑥,𝑦 ]

を与えると,以下が成り立つ:

  • 線型写像 𝜌 : 𝔰𝔩 ( 2,𝕂 ) 𝔤𝔩 ( 𝕂 [ 𝑥,𝑦 ] ) 𝜌 () 𝑥 𝑥 + 𝑦 𝑦 , 𝜌 ( + ) 𝑦 𝑥 , 𝜌 ( ) 𝑥 𝑦 を線型に拡張したものとして定義すると,𝜌Lie代数準同型.つまり,𝔰𝔩(2,𝕂)表現
  • 𝑛 次斉次多項式空間を 𝑉 (𝑛) span𝕂 { 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 | 𝑖 𝑛+1 } とする.
  • 線型写像 𝑓 : 𝔰𝔩 ( 2,𝕂 ) 𝑉 (2) 𝑥2 , 2𝑥𝑦 , + 𝑦2 線型に拡張したものとして定義したものは,随伴表現から 𝑉 (2) への加群準同型.特に, char𝕂 2 のとき,加群同型

証明

  • [ 𝜌 () , 𝜌 ( ± ) ] = 𝑦 𝑥 + 𝑦 𝑥 = ± 2 𝜌 ( ± ) = 𝜌 ( [ , ± ] ) [ 𝜌 ( + ) , 𝜌 ( ) ] = 𝑦 𝑦 𝑥 𝑥 = 𝜌 () = 𝜌 ( [ + , ] )
    • 𝑖 𝑛+1 に対し, ( 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 ) = ( 𝑛 2𝑖 ) 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 + ( 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 ) = { 𝑖 𝑥 𝑖1 𝑦 𝑛𝑖+1 𝑖0 0 𝑖=0 ( 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 ) = { ( 𝑛𝑖 ) 𝑥 𝑖+1 𝑦 𝑛𝑖1 𝑖𝑛 0 𝑖=𝑛 となるから, 𝑉 (𝑛) 部分 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群
    • 𝑉 (𝑛) の非零な 部分 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群 𝑊 の非零なベクトル 𝑣𝑊0 を取り,これを 𝑉 (𝑛) の基底で展開する: 𝑣 = 𝑖 𝑛+1 𝑐𝑖 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 𝑣0 より, 𝑚 𝑛+1 𝑐𝑚 0 となるものの最大値に取れ, + 𝑚 𝑣 = 𝑐𝑚 𝑚! 𝑦𝑛 より, 𝑦𝑛 𝑊 となる.よって, span𝕂 { 𝑖 𝑦𝑛 | 𝑖 } = span𝕂 { 𝑥𝑖 𝑦 𝑛𝑖 | 𝑖 𝑛+1 } = 𝑉 (𝑛) 𝑊 が必要.よって, 𝑊 = 𝑉 (𝑛)
    • 𝑊 を有限次元 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群とし,対応する表現𝜌 とする.また,𝕂 の代数閉包を 𝕂 とすると, 𝔰𝔩 ( 2,𝕂 ) , 𝑊 より自然な 𝕂 上のLie代数 𝔰𝔩 ( 2 , 𝕂 ) , 𝑊 が誘導され,自然なLie代数準同型 𝜌 : 𝔰𝔩 ( 2 , 𝕂 ) 𝑊 が誘導される.つまり, 𝑊 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群となる. 𝕂 は代数閉体なので, 𝑐 𝕂 に対し,固有値 𝑐固有ベクトル 𝑤𝑊𝑊 が存在する.
  • { 𝜌 () 𝑓 ( ± ) = ± 2 𝑓 ( ± ) 𝜌 () 𝑓 () = 0 より,ウェイトを保っているので,𝔰𝔩(2,𝕂)-加群準同型 char𝕂 2 のとき,明らかに全単射なので,𝔰𝔩(2,𝕂)-加群同型

標数 0 の体上の 𝔰𝔩(2,𝕂) の有限次元加群は半単純

  • 標数 0 𝕂
  • 𝕂 上の 2 次元特殊線型Lie代数 𝔰𝔩(2,𝕂)
  • 𝔰𝔩(2,𝕂)標準基底 { + 𝑒 0,1 = ( 0 1 0 0 ) , 𝑒 1,0 = ( 0 0 1 0 ) , 0 = ( 1 0 0 1 ) }

を与える.

証明

有限次元 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群 𝑉 を与える.𝑉 は有限次元なので,極大部分 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群の有限鎖 0 = 𝑉0 𝑉1 𝑉𝑟 = 𝑉 が取れる. 𝑖𝑟 に対し, 𝑉 半単純 𝔰𝔩(2,𝕂)-加群となることを数学的帰納法で示す.

まず, 𝑉0 = 0 は(0個の単純加群の直和なので)半単純

次に, 𝑖 𝑟1 に対し, 𝑉𝑖 半単純加群となるとき, 𝑣 𝑉 𝑖+1 𝑉𝑖 をとり, 𝑊 = 𝑈 ( 𝔰𝔩 ( 2,𝕂 ) ) 𝑣 とすると,𝑊は単純. 𝑉𝑖 𝑊 𝑊部分加群なので, 𝑉𝑖 𝑊 = 𝑊,0 だが, 𝑣 𝑉𝑖 より, 𝑉𝑖 𝑊 = 0 となる.よって, 𝑉𝑖 𝑉𝑖 𝑊 𝑉 𝑖+1 だが, 𝑉𝑖 𝑉 𝑖+1 の極大部分加群だったから, 𝑉 𝑖+1 = 𝑉𝑖 𝑊 となる. 𝑉𝑖 は帰納法の仮定より半単純加群なので, 𝑉 𝑖+1 も半単純.

三角分解を持つLie代数とVerma加群

三角分解

を与える.

  • 𝔤三角分解(triangular decomposition)とは,以下のデータからなる: これらは以下を満たす:
    • 𝔤0 𝔤トーラス.つまり,有限次元可換部分Lie代数
    • 𝔤 = 𝔤 𝔤0 𝔤+
    • [ 𝔤0 , 𝔤+ ] 𝔤+
    • 𝔤+ は, 𝔤0 に関する𝛼0ルート空間分解を持ち,そのルートを集めたものは 𝑗𝐽 𝛼𝑗 に含まれる.
    • 𝜎 ( 𝔤+ ) = 𝔤 , 𝜎| 𝔥 = id𝔥 , 𝜎2 = id𝔤
  • 𝛬 𝑗𝐽 𝛼𝑗 ルート格子(root lattice)と呼ぶ.
  • 𝛬+ 𝑗𝐽 𝛼𝑗 の元を正ルート(positive root)と呼ぶ.
  • 𝛬+ の元を負ルート(negative root)と呼ぶ.
三角分解の基本性質
  • 𝕂
  • 𝕂上のLie代数 𝔤
  • 𝔤三角分解 ( ( 𝔤 , 𝔤0 , 𝔤+ ) , { 𝛼𝑗 } 𝑗𝐽 , 𝜎 )

を与えると,以下を満たす:

  • [ 𝔤0 , 𝔤 ] 𝔤
  • 𝔤 は, 𝔤0 に関する 𝛼0ルート空間分解を持つ.
  • 任意のルート 𝛼 𝛬+ に対し, 𝔤 𝛼 = 𝜎 𝔤+𝛼

最高ウェイト加群

を与える.

𝑉最高ウェイト(highest weight) 𝜆 𝔤0 最高ウェイト加群(highest weight module)であるとは,最高ウェイトベクトル(highest weight vector)と呼ばれるウェイト 𝜆ウェイト空間の元 𝑣 𝑉𝜆 0 が存在し,以下を満たすことを言う:

  • 𝑉 = 𝑈 (𝔤) 𝑣
  • 𝔤+ 𝑣 = 0

Verma加群

を与える.

最高ウェイト 𝜆 𝔤0 Verma加群(Verma module)とは,以下のデータのこと: 𝑀 (𝜆)

Verma加群の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

証明

標準形式とWeyl群

三角分解を持つLie代数には,もはや 𝔤+𝔤可換なものすら含まれる.もう少し非自明で扱いやすいLie代数を考える.

標準形式

を与える.

  • 標準形式(standard form)とは,𝐸 上の双線型形式 (,) : 𝐸Π𝐸 𝕂 であって,以下を満たすものを言う:
  • 𝛼𝛥 が,
    • ( 𝛼,𝛼 ) > 0 を満たすものを,実ルート(real root)と呼ぶ.
    • ( 𝛼,𝛼 ) 0 を満たすものを,虚ルート(imaginary root)と呼ぶ.
    • 実ルート 𝛼𝛥 に対し, 𝛼 2 ( 𝛼,𝛼 ) 𝛼 𝛼余ルート(coroot)と呼ぶ.
    • 実ルートの集合を 𝛥re と表す.
    • 虚ルートの集合を 𝛥im と表す.

Weyl群

を与える.

𝔤Weyl群(Weyl group) 𝑊 とは,以下のように,写像の合成を積として生成される 𝔤0 上の線型写像からなる群のこと: 𝑊 { 𝜎𝛼 : 𝜆 𝜆 ( 𝜆 , 𝛼 ) 𝛼 = 𝜆 2 ( 𝜆,𝛼 ) ( 𝛼,𝛼 ) 𝛼 } 𝛼 𝛥re

Weyl群の性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝜎𝑊 に対し, 𝜎2 = id 𝔤0
  • 𝑊
  • (,)𝑊 不変.

証明

  • 𝜆 𝔤0 に対し, 𝜎𝛼2 (𝜆) = 𝜆 2 ( 𝜆,𝛼 ) ( 𝛼,𝛼 ) 𝛼 + 2 ( 𝜆,𝛼 ) ( 𝛼,𝛼 ) ( 𝛼,𝛼 ) ( 𝛼,𝛼 ) 𝛼 = 𝜆
  • 明らか.
  • 𝜆 , 𝜆 𝔤0 𝛼 𝛥re に対し, ( 𝜎𝛼 (𝜆) , 𝜎𝛼 ( 𝜆 ) ) = ( 𝜆 , 𝜆 ) + 2 2 ( 𝜆,𝛼 ) ( 𝜆 , 𝛼 ) ( 𝜆,𝛼 ) ( 𝜆 , 𝛼 ) ( 𝜆,𝛼 ) ( 𝛼 , 𝜆 ) ( 𝛼,𝛼 ) 2 = ( 𝜆 , 𝜆 )

標準不変形式

を与える.

  • 𝔤標準不変形式(standard invariant form)とは,𝔤 上の(対称)双線型形式 𝜅 : 𝔤Π𝔤 𝕂 であって,以下を満たすものを言う:
    • 𝜅𝔤 上の不変形式
    • 𝜅 は非退化.つまり,以下を満たす: 𝜆 𝔤0 , ∃! 𝑡𝜆 𝔤0 , 𝜅 ( 𝑡𝜆 , ) = 𝜆 ()
  • 𝜅 の誘導する(線型)同型とは, 𝔤0 𝔤0 , 𝜆 𝑡𝜆 のこと.
標準不変形式の性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝛼,𝛽 𝔤0 𝑥 𝔤𝛼 , 𝑦 𝔤𝛽 , 𝔤0 に対し,以下を満たす: 𝜅 ( [ 𝑥,𝑦 ] , ) = 𝛿 𝛼+𝛽 𝛼 () 𝜅 ( 𝑥,𝑦 )
  • 𝛼 𝔤0 に対し,以下を満たす: [ 𝔤𝛼 , 𝔤 𝛼 ] 𝕂 𝑡𝛼

証明

  • 𝜅不変形式なので, 𝜅 ( [ 𝑥,𝑦 ] , ) = 𝜅 ( 𝑥 , [ 𝑦, ] ) = 𝛽 () 𝜅 ( 𝑥,𝑦 ) Lie括弧の反交換律より, 𝜅 ( [ 𝑥,𝑦 ] , ) = 𝛼 () 𝜅 ( 𝑥,𝑦 ) も成り立つ. 𝜆 𝔤0 に対し, ker𝜆 = 0 𝜆=0 より, 𝛼 𝛽 のとき, 𝜅 ( [ 𝑥,𝑦 ] , ) = 0 となる.
  • ゆえに, 𝑥 𝔤𝛼 , 𝑦 𝔤 𝛼 に対し, 𝜅 ( [ 𝑥,𝑦 ] , ) = 𝛼 () 𝜅 ( 𝑥,𝑦 ) = 𝜅 ( 𝑡𝛼 , ) 𝜅 ( 𝑥,𝑦 ) となる.𝜅 の双線型性と 𝔤0 上の非退化性より, [ 𝑥,𝑦 ] = 𝜅 ( 𝑥,𝑦 ) 𝑡𝛼

可積分表現

可積分表現

  • 𝕂
  • 𝕂上のLie代数 𝔤
  • 𝔤三角分解 ( 𝔤 , 𝔤0 , 𝔤+ , { 𝛼𝑗 } 𝑗𝐽 , 𝛬 , 𝜎 )

を与える.

𝔤-加群 𝑉可積分(interable)とは, 𝑗𝐽 + 𝔤 𝛼𝑗 {0} に対し, 𝜎 ( + ) , [ + , ] とする.(零になり得ない? これ) これより定まる部分Lie代数 𝔞 𝕂 𝕂 𝕂 + 𝑣𝑉 に対して, 𝑈 (𝛼) 𝑣 が有限次元となることを言う.

可積分表現の基本性質

を与える.

証明

  • 𝑉部分線型空間 𝑊 𝑘 𝑉 𝜆 + 𝑘 𝛼𝑗 とすると,これは部分 𝔞-加群となる.ここで,部分 𝔞-加群の昇鎖 { 𝑊𝑖 } 𝑊0 = 0 とし,また, 𝑤𝑖 𝑊 𝑊𝑖 を一つ取ったものに対する 𝑊𝑖 𝑊 𝑖+1 + 𝑈 (𝔞) 𝑤𝑖 と定義する.各 𝑊𝑖 可積分 𝔞-加群なので,単純加群.特に, dim ( 𝑊𝑖 ) 𝜀 = 1 となる.ゆえに昇鎖は 0 = 𝑊0 𝑊1 𝑊 dim 𝑉0 + dim 𝑉1 = 𝑊 なる有限鎖となるから,𝑊 は有限次元.
  • { ± , } 𝔰𝔩 ( 2,𝕂 ) の標準基底の交換関係を満たすから, 𝜆 () は整数.

BGG𝒪

BGG圏

を与える.

BGG(Bernstein-Gel’fand-Gel’fand)圏(BGG category) 𝒪 とは,対象𝔤-加群 であって,以下の全てを満たすものの集まりとする,𝔤-加群の圏の充満部分圏のこと:

  • 𝑈(𝔤)に関して有限生成
  • 𝔥 に関するウェイト加群
  • 局所的に 𝔤+ の作用に関して有限: 𝑣𝑉 に対し,𝑉部分線型空間 𝑈 ( 𝔤+ ) 𝑣 は有限次元.
BGG圏の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • 全てのウェイト空間は有限次元.
  • 有限集合 𝛬 𝔥 に対し,ウェイト空間の次元が 0 でないウェイトの集合は, 𝜆 𝛬 ( 𝜆 𝛬+ ) に含まれる.
  • 𝒪 はNoether圏
  • 𝒪 は部分加群,商加群,直和を取る操作に対して閉じる.
  • 𝒪 はAbel圏
  • 𝑈(𝔤)中心 𝑍 ( 𝑈 (𝔤) ) の作用に対して(局所的に?)有限: 𝑣𝑀 に対し, 𝑍 ( 𝑈 (𝔤) ) 𝑣 は有限次元.
  • 𝑈 ( 𝔤 ) -加群として有限生成.

Kac-Moody代数

生成系と基本関係式を使った定義されるため,抽象的に感じるかもしれないが,有限次元半単純Lie代数の一般化になっている.

Cartan行列とKac-Moddy代数の定義

Cartan行列

𝑛 を与える.

𝑛 次のCartan行列(Cartan matrix)とは,整数成分の 𝑛 次正方行列 𝐴 = ( 𝑎 𝑖,𝑗 ) 𝑖,𝑗 𝑛 であって,以下を満たすものを言う:

  • 𝑖𝑛 , 𝑎 𝑖,𝑖 = 2
  • 𝑖𝑗 𝑛 , 𝑎 𝑖,𝑗 0
  • 𝑖,𝑗 𝑛 , 𝑎 𝑖,𝑗 = 0 𝑎 𝑗,𝑖 = 0

基本ルート系

を与える.

  • 𝐴Cartan行列とする基本ルート系(fundamental root system) 𝛷とは,以下のデータからなる: これらは以下を満たす: ( 𝛼𝑗 ( 𝑖 ) ) 𝑖,𝑗 𝑛 = 𝐴
  • 基本ルート系が既約(irreducible)であるとは,以下を満たすことを言う:
    • Cartan行列 𝐴 がCartan行列の直和で表されない
    • dim 𝔤0 = 2𝑛 rank (𝐴)
基本ルート系の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • dim 𝔤0 2𝑛 rank (𝐴)
  • dim 𝔤0 = 2𝑛 rank (𝐴) を満たす基本ルート系は同型を除いて一意的に存在する.
  • 𝔤0 2𝑛 rank (𝐴) 次元部分線型空間 𝔤0 であって, ( 𝔤0 , { 𝑖 } 𝑖𝑛 , { 𝛼𝑖 | 𝔤0 } 𝑖𝑛 ) 基本ルート系となるものが存在する.

証明

𝔥 span𝕂 { 𝑖 } 𝑖𝑛 とする.

  • span𝕂 { 𝛼𝑖 | 𝔥 } 𝑖𝑛 の次元は rank (𝐴) なので, { 𝛼𝑖 } 𝑖𝑛 線型独立となるには, dim 𝔤0 dim𝔥 + ( 𝑛 rank (𝐴) ) = 2𝑛 rank (𝐴) が必要.
  • 存在については明らか. ( 𝔤0 , { 𝑖 } 𝑖𝑛 , { 𝛼𝑖 } 𝑖𝑛 ) 基本ルート系であるとする.直和分解 𝔤0 = 𝔥+𝑈 を一つ固定する. { 𝛼𝑖 | 𝑈 } 𝑖𝑛 , { 𝛼𝑖 | 𝑈 } 𝑖𝑛 は線型独立なので,直積 𝜙 𝛼1 | 𝑈 Π Π 𝛼𝑛 | 𝑈 : 𝑈 𝕂𝑛 , 𝜙 𝛼1 | 𝑈 Π Π 𝛼𝑛 | 𝑈 : 𝑈 𝕂𝑛 単射 𝜙 (𝑈) = 𝜙 (𝑈) なので(?) ( 𝜙 ) 1 𝜙 : 𝑈𝑈 が定義され,これは線型同型.よって,線型同型 𝑓 id𝔥 ( ( 𝜙 ) 1 𝜙 ) : 𝔤0 𝔤0 に対して, 𝑖𝑛 , 𝛼𝑖 𝑓 = 𝛼𝑖 を満たす.
  • 自明

Chevalley関係式

を与える.

線型空間 𝔤0 span𝕂 { 𝑖+ } 𝑖𝑛 span𝕂 { 𝑖 } 𝑖𝑛 で生成される自由Lie代数に対し,Chevalley関係式(Chevalley relation)とは,以下のデータのこと:

  • , 𝔤0 , [ , ] = 0
  • 𝔤0 , 𝑖𝑛 , [ , 𝑖+ ] = 𝛼𝑖 () 𝑖+
  • 𝔤0 , 𝑖𝑛 , [ , 𝑖 ] = 𝛼𝑖 () 𝑖
  • 𝑖,𝑗 𝑛 , [ 𝑖+ , 𝑗 ] = 𝛿 𝑖,𝑗 𝑖
Chevalley関係式の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝔤 上の自己同型 𝜃 : 𝔤 𝔤 が,以下をLie代数的に拡張したものとして定義される:
    • 𝔤 0 , 𝜃 () =
    • 𝑖𝑛 , 𝜃 ( 𝑖+ ) = 𝑖
    • 𝑖𝑛 , 𝜃 ( 𝑖 ) = 𝑖+
    特に, 𝜃 2 = id 𝔤
  • 𝔤 ± をそれぞれ { 𝑖± } 𝑖𝑛 で生成される 𝔤部分Lie代数とすると,以下が成り立つ:
  • 𝔤 ルート空間分解を持つ.特に, 𝑄+ 𝑖𝑛 0 𝛼𝑖 とすると,
    • ルートの集合は 𝑄+ ( 𝑄+ )
    • 𝔤 𝛼=0 = 𝔤 0
    • 𝛼 ( ± 𝑄+ ) 0 , 𝔤 ±𝛼 = 𝑝𝑟 𝛼 𝑖𝑝 = 𝛼 𝕂 ( 𝑗 𝑟1 ad 𝑖𝑗 ± ) ( 𝑖𝑟 ± )
    • 𝔤 ± = 𝛼 𝑄+ 0 𝔤 ±𝛼
    • 𝜆 𝔤 0 + , 𝜃 ( 𝔤 𝜆 ) = 𝔤 𝜆

証明

  • まず,自己準同型であることを示すが,Chevalley関係式が成り立つことを示せばよい:
    • , 𝔤0 , 𝜃 ( [ , ] ) = [ , ] = 0 = 𝜃 (0)
    • 𝔤0 , 𝑖𝑛 , 𝜃 ( [ , 𝑖+ ] ) = [ , 𝑖 ] = 𝛼𝑖 () 𝑖 = 𝜃 ( 𝛼𝑖 () 𝑖+ )
    • 𝔤0 , 𝑖𝑛 , 𝜃 ( [ , 𝑖 ] ) = [ , 𝑖+ ] = 𝛼𝑖 () 𝑖+ = 𝜃 ( 𝛼𝑖 () 𝑖+ )
    • 𝑖,𝑗 𝑛 , 𝜃 ( [ 𝑖+ , 𝑖 ] ) = [ 𝑖+ , 𝑖- ] = 𝛿 𝑖,𝑗 𝑖 = 𝜃 ( 𝛿 𝑖,𝑗 𝑖 )
    以上より,Lie代数自己準同型.明らかに 𝜃 2 = id 𝔤 なので, 𝜃 全単射.つまりLie代数自己同型
  • 割と長い
  • atode

Chevalley関係式によるLie代数のイデアル 𝔯

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝔤イデアルであって, 𝔯 𝔤 0 = {0} を満たすもののうち,最大のもの 𝔯 が存在する.
  • 𝔯± 𝔯 𝔤 ± とすると,
    • 𝔯 = 𝔯+ 𝔯
    • 𝔯± は共に 𝔤 イデアル
    • 𝜃 (𝔯) = 𝔯
    • 𝜃 ( 𝔯± ) = 𝔯

証明

  • 𝔤 𝔤 = 𝔤 𝔤 0 𝔤 + を持つ.𝔯𝔤イデアル 𝔦 であって 𝔦 𝔤 0 = {0} を満たすもの全ての和とすると,これも 𝔤イデアルであり,かつ 𝔦𝔯 を満たす.
  • 非自明なのは, 𝔯± が共に 𝔤 イデアルとなることくらいだろう. 𝔤 ルート空間分解 𝔤 𝜆 𝔤 0 𝔤 𝜆 とすると, 𝔯 = 𝛼 𝑄+ 0 ( 𝔯 𝔤 𝛼 ) を満たす.まず, [ 𝔤 𝔤 0 , 𝔯 ] 𝔯 𝔤 = 𝔯 となるから,あとは [ 𝔤 + , 𝔯 ] 𝔯 を示せばよい.それには, 𝑖𝑛 , 𝛼 𝑄+ , [ 𝑖+ , 𝔯 𝔤 𝛼 ] 𝔯 を示せばよい. [ 𝑖+ , 𝔯 𝔤 𝛼 ] 𝔯 𝔤 𝛼 + 𝛼𝑖 だが, 𝑄+ = 𝑖𝑛 0 𝛼𝑖 でありルートの集合は 𝑄+ ( 𝑄+ ) であったから, 𝔤 𝛼 + 𝛼𝑖 {0} 𝔤 = 𝔤 .つまり, [ 𝑖+ , 𝔯 𝔤 𝛼 ] 𝔯 𝔤 = 𝔯 なので, 𝔯 𝔤イデアル 𝜃 自己同型なので, 𝔯+ = 𝜃 ( 𝔯 ) 𝔤 イデアル

Serre関係式

を与える.

線型空間 𝔤0 span𝕂 { 𝑖+ } 𝑖𝑛 span𝕂 { 𝑖 } 𝑖𝑛 で生成される自由Lie代数における,Serre関係式(Serre relation)とは,以下の集合のこと: { ad ( 𝑖+ ) 1 𝑎 𝑖,𝑗 ( 𝑗+ ) | 𝑖𝑗 𝑛 } { ad ( 𝑖 ) 1 𝑎 𝑖,𝑗 ( 𝑗 ) | 𝑖𝑗 𝑛 }

Kac-Moody代数

を与える.

Kac-Moody代数(Kac-Moody algbra)とは,以下の(一般に等しいとは限らない)2種類のLie代数のことを指す:

単にKac-Moody代数と呼んだときは,いずれを考えた場合でも問題ない.

Kac-Moody代数の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝔤 上の自己同型 𝜃 : 𝔤𝔤 が,以下をLie代数的に拡張したものとして定義される:
    • 𝔤0 , 𝜃 () =
    • 𝑖𝑛 , 𝜃 ( 𝑖+ ) = 𝑖
    • 𝑖𝑛 , 𝜃 ( 𝑖 ) = 𝑖+
    特に, 𝜃 2 = id𝔤
  • 𝔤ルート空間分解を持つ.そのルートの集合を 𝛥 とし, 𝑄+ 𝑖𝑛 0 𝛼𝑖 に対して 𝛥± 𝛥 ( ± 𝑄± ) とすると,
    • 𝛥 𝑄+ {0} ( 𝑄+ ) .つまり, 𝛥 = 𝛥+ 𝛥
    • 𝔤 𝛼=0 = 𝔤0
    • 𝛼 𝛥0 , 𝔤 ±𝛼 = 𝑝𝑟 𝛼 𝑖𝑝 = 𝛼 𝕂 ( 𝑗 𝑟1 ad 𝑖𝑗 ± ) ( 𝑖𝑟 ± )
    • 𝔤± = 𝛼 𝑄+ 0 𝔤 ±𝛼
    • 𝜆 𝔤0 , 𝜃 ( 𝔤𝜆 ) = 𝔤 𝜆
  • 𝔤± 生成される 𝔤部分Lie代数𝔞 とすると, 𝔞 = 𝔤 𝑖𝑛 𝕂 𝑖 𝔤+ = [ 𝔤,𝔤 ] = [ 𝔞,𝔞 ]
  • 𝑖𝑛 , dim 𝕂 𝑖± = 1

可積分表現

標準形式

対称化可能Cartan行列

を与える.

  • Cartan行列 𝐴対称化可能(symmetrizable)であるとは,以下の同値な条件のいずれか(ゆえに全て)を満たすことを言う:
    • 𝑛 次の正有理数成分の対角行列 𝐷 が存在し,𝐷𝐴 は対称行列.
    • 𝐸 上の標準形式 (,) : 𝐸Π𝐸 𝕂 が存在し, 𝑖𝑛 , ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) >0 を満たす.
    • 𝐸 上の標準形式 (,) : 𝐸Π𝐸 𝕂 が存在し, 𝑖𝑛 , ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 0 を満たす.
    • 𝔤標準不変形式 𝜅:𝔤Π𝔤𝕂 が存在する.
  • 特に,𝐷𝐴
    • 正定値のとき,有限型(finite type)と呼ぶ.
    • 半正定値のとき,アフィン型(affine type)と呼ぶ.
    • 不定値かつ主小行列が有限型またはアフィン型のとき,双曲型(hyperbolic type)と呼ぶ.

条件の同値性の証明

𝔥 𝑖𝑛 𝕂 𝑖 とおき,まずは正有理数に関する仮定を外した条件の同値性を証明する:

  • 𝐷𝐴 が対称行列になるとき,標準不変形式 𝜅 : 𝔤Π𝔤 𝕂 を具体的に定める.まず, 𝜅 ( 𝑖 , ) = 𝐷𝑖 𝛼𝑖 () とし,これを線型に拡張して, 𝔥 Π 𝔤0 上の双線型写像とする.これは 𝔥Π𝔥 上対称なので, 𝔥 Π 𝔤0 + 𝔤0 Π 𝔥 上の双線型写像に拡張できる.ここで, { 𝛼𝑖 } 𝑖𝑛 は線型独立なので, 𝔤0 Π 𝔤0 上の非退化対称双線型写像であって, 𝜅 ( 𝑖 , ) = 𝐷𝑖 𝛼𝑖 () を満たすものが存在するので,適当に一つとる.

    次に, 𝑖,𝑗 𝑛 , 𝜅 ( 𝑖+ , 𝑖 ) = 𝐷𝑖 𝛿 𝑖,𝑗 , 𝜅 ( 𝑖+ , 𝑖+ ) = 𝜅 ( 𝑖 , 𝑖 ) = 0 を満たし,かつ 𝔤 上の不変形式となるものが一意的に存在する.ゆえに,𝜅標準不変形式となる.

  • 標準不変形式は自然に 𝐸 上の標準形式を誘導する.
  • 標準形式の定義より, 𝑖,𝑗 𝑛 に対し, 𝑎 𝑖,𝑗 = 𝛼𝑗 ( 𝑖 ) = 2 ( 𝛼𝑗 , 𝛼𝑖 ) ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) より, ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 2 𝑎 𝑖,𝑗 = ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑗 ) = ( 𝛼𝑗 , 𝛼𝑗 ) 2 𝑎 𝑗,𝑖 となる.つまり,0 値の対角行列 𝐷 ( 𝛿 𝑖,𝑗 ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 2 ) 𝑖,𝑗 𝑛 が存在し,𝐷𝐴 は対称行列となる.

Cartan行列-値なので,対称化する行列 𝐷 は,>0-値に取れる.このとき標準形式は, ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑗 ) = 𝐷𝑖 𝑎 𝑖,𝑗 = 𝐷𝑗 𝑎 𝑗,𝑖 と定義していたから, ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) >0 となる.

Kac-Moody代数の実ルート・虚ルート

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝛼,𝛽 𝛥 , ( 𝛼,𝛽 )
  • 𝛼𝛥 に対し,以下は同値:
    • 𝛼実ルート
    • 𝑤𝑊 , 𝑖𝑛 に対し, 𝛼 = 𝑤 ( 𝛼𝑖 )
    同様に,以下は同値:
    • 𝛼虚ルート
    • 𝛼 𝑊 ( { 𝛼𝑖 } 𝑖𝑛 )

証明

  • いろいろな定義より明らか.
  • 標準形式𝑊 不変なので 𝛼 = 𝑤 ( 𝛼𝑖 ) ( 𝛼,𝛼 ) = ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 𝛼 𝛥re となる.逆に, 𝛼 𝑊 ( { 𝛼𝑖 } 𝑖𝑛 ) のとき,

対称化可能Cartan行列,ひいてはその上のKac-Moody代数の分類は,有限型,アフィン型,双曲型の場合で終わっている.その出発点となる有限型の場合について,有限次元Lie代数のテクニックを用いるので,次章は有限次元Lie代数を扱う.

対称化可能Cartan行列上のKac-Moody代数の分類

有限次元Lie代数

Adoの定理

有限次元表現

証明

dim𝑉 に関する数学的帰納法により示す.dim𝑉 のときは自明.

次に, dim𝑉 > 0 とする.仮定より,ウェイト 𝜆𝔤ウェイトベクトルが存在する: 𝑣1 𝑉 {0} , 𝑥𝔤 , 𝑥 𝑣1 = 𝜆 (𝑥) 𝑣1 つまり, 𝑉1 𝕂 𝑣1 𝑉 の部分加群となる.仮定より,その商加群 𝑊 𝑉 𝑉1 も仮定よりウェイトベクトルを持つ.また同型定理より,𝑊商加群ウェイトベクトルを持つ. dim ( 𝑉 𝑉1 ) = dim𝑉 1 < dim𝑉 より,帰納法の仮定から,𝔥 で安定化される 𝑊 の旗 {0} = 𝑊0 𝑊1 𝑊 dim𝑉 1 = 𝑉 𝑉1 が存在する.標準射影 𝑝 : 𝑉 𝑉 𝑉1 により定まる 𝑉部分線型空間の増大列 {0} 𝑝 1 ( 𝑊1 ) 𝑝 1 ( 𝑊 dim𝑉 1 ) = 𝑉 𝑉 の旗となる.さらに, 𝑗 dim𝑉 1 に対し,商加群の普遍性より 𝑝 ( 𝑥 ( 𝑝 1 ( 𝑊𝑗 ) ) ) = 𝑥 ( 𝑝 ( 𝑝 1 ( 𝑊𝑗 ) ) ) = 𝑥 ( 𝑊𝑗 ) 𝑊𝑗 となるから,𝔤 で安定化される

Engelの定理

証明

dim𝔤 に関する数学的帰納法により2つの主張を同時に示す. dim𝔤 = 0 のときは, 𝔤 = {0} より,いずれの主張も自明.

次に, dim𝔤 > 0 とする.

証明

dim𝑉 に関する数学的帰納法により示す.dim𝑉 のときは自明.

次に, dim𝑉 > 0 とする.このときウェイト 0𝔤 のウェイトベクトルが存在する 𝑣1 𝔤 {0} , 𝔤 𝑣1 = {0} ここで, 𝑉1 𝕂 𝑣1 , 𝑊 𝑉 𝑉1 とする.各 𝑥 𝔤 𝔤𝔩 (𝑉) に対し,商線型空間の普遍性が誘導する自然な線型変換 𝑥 𝔤𝔩 ( 𝑉 𝑉1 ) 冪零部分Lie代数 𝔤 𝔤𝔩 ( 𝑉 𝑉1 ) に対し, dim ( 𝑉 𝑉1 ) = dim𝑉 1 < dim𝑉 なので,帰納法の仮定から,𝔤 で安定化される 𝑊 の旗 {0} = 𝑊0 𝑊1 𝑊 dim𝑉 1 = 𝑉 𝑉1 が存在する.これより定まる𝑉部分線型空間の増大列 {0} 𝑝 1 ( 𝑊1 ) 𝑝 1 ( 𝑊 dim𝑉 1 ) = 𝑉 𝑉 の旗となる.さらに, 𝑗 dim𝑉 1 に対し, 𝑝 ( 𝑥 ( 𝑝 1 ( 𝑊𝑗 ) ) ) = 𝑥 ( 𝑝 ( 𝑝 1 ( 𝑊𝑗 ) ) ) = 𝑥 ( 𝑊𝑗 ) 𝑊𝑗 より,𝔤 で安定化される

冪零Lie代数のイデアルと中心の共通部分

を与えると,以下は同値:

  • 𝔦 {0}
  • 𝔦 𝑍 (𝔤) {0}

証明

𝔦 𝑍 (𝔤) {0} のとき, 𝔦 {0} となるのは自明.逆を示す.

𝔦 {0} のとき,イデアルの定義より, ad (𝔤) (𝔦) = [ 𝔤,𝔦 ] 𝔦 を満たす.よって, ad (𝔤) | 𝔦 (𝔦) 𝔤𝔩 (𝔦) 部分Lie代数と見做せる.𝔤冪零Lie代数だったから, 𝑥𝔤 に対し, ad (𝑥) | 𝔦 冪零変換となる.よって,𝔤 のウェイト 0𝔤 のウェイトベクトルが存在し, 𝑥 𝔦 {0} , ad (𝔤) | 𝔦 (𝑥) = [ 𝔤,𝑥 ] = 0 となる.つまり, 𝑥 𝔦 𝑍 (𝔤)

Engelの定理

を与えると,以下は同値:

証明

冪零Lie代数の定義より,𝔤冪零Lie代数ならば, 𝑥𝔤 に対し, ad𝑥 𝔤𝔩𝔤 冪零変換となることは自明.逆をdim𝔤に関する数学的帰納法により示す. dim𝔤 = 0 のときは自明.

次に, dim𝔤 > 1 とする.このとき 𝔤 の中心 𝑍(𝔤) は非零.よって, dim ( 𝔤 𝑍 (𝔤) ) < dim𝔤 であり,かつ 𝑥 + 𝑍 (𝔤) 𝔤 𝑍 (𝔤) に対し, ad ( 𝑥 + 𝑍 (𝔤) ) 冪零変換となるから,帰納法の仮定より, 𝔤 𝑍 (𝔤) 冪零Lie代数である.一般に,このとき 𝔤 自身も冪零Lie代数となる

Lieの定理

可解線型Lie代数のウェイトベクトルの存在

を与える.𝕂の標数について,

  • char𝕂 = 0
  • dim𝑉 < char𝕂

のいずれかを満たすとき,ウェイト 𝜆 𝔤 ウェイトベクトル 𝑣𝑉0 を持つ.

証明

dim𝔤 に関する数学的帰納法により示す. dim𝔤 = 0 のときは, 𝔤 = {0} より自明.

次に, dim𝔤 > 0 とする.可解性の定義より,導来Lie代数 [ 𝔤,𝔤 ] の商Lie代数 𝔤 [ 𝔤,𝔤 ] は非零.さらに,その商Lie代数𝔤[𝔤,𝔤]は可換.よって,極大イデアル 𝔦 [ 𝔤,𝔤 ] を取ると, 𝑧 𝔤𝔦 に対し, 𝔤 = 𝔦 + 𝕂𝑧 となる.

帰納法の仮定より,ウェイト 𝜆 𝔦 ウェイトベクトル 𝑣𝑉 が存在する.そのウェイト空間𝑊𝑉 とすると, 𝑥𝔦 , 𝑧𝔤 , 𝑤𝑊 𝑥 ( 𝑧𝑛 (𝑤) ) = 𝑧 ( 𝑥 ( 𝑧 𝑛1 (𝑤) ) ) [ 𝑧,𝑥 ] ( 𝑧 𝑛1 (𝑤) ) = 𝑗=0 𝑛 ( 𝑛 𝑗 ) 𝜆 ( ( ad𝑧 ) 𝑗 (𝑥) ) 𝑧 𝑛𝑗 (𝑤) tr ( 𝑥| 𝑈 ) = ( dim𝑈 ) 𝜆 (𝑥)

𝑊は有限次元なので,ウェイト 0𝔤=(𝔥+𝕂𝑧)ウェイトベクトル 𝑣 𝑉 {0} が存在する.

包絡代数の中心

PBW定理 における写像 𝐼PBW : 𝑆 (𝔤) 𝑈 (𝔤) は,線型同型だが,𝔤可換でない限り(結合)代数同型ではない.

ここで,𝔤内部微分𝔤 上の作用なので,微分となるように 𝑆 (𝔤) および 𝑈 (𝔤) に自然に拡張される.この作用に関して 0 となる部分線型空間をそれぞれ 𝑆 (𝔤) 𝔤 , 𝑈 (𝔤) 𝔤 とすると,定義より自明に 𝑈 (𝔤) 𝔤 = 𝑍 ( 𝑈 (𝔤) ) である.また, 𝐼 PBW が誘導する写像 𝑆 (𝔤) 𝔤 𝑈 (𝔤) 𝔤 線型同型となる.

𝕂 が標数0 で,𝔤 が有限次元の場合,うまい 𝐽 : 𝑆 (𝔤) 𝔤 𝑆 (𝔤) 𝔤 を取ってくると, 𝐼PBW 𝐽 12 : 𝑆 (𝔤) 𝔤 𝑈 (𝔤) 𝔤 が可換代数同型を与えることが知られている(Duflo同型).

Jordan-Chevalley分解

Jordan-Chevalley分解の保存

を与えると,𝑥Jordan-Chevalley分解 𝑥 = 𝑥s + 𝑥n を持つとき, ad𝑥 end ( 𝔤𝔩 (𝑉) ) Jordan-Chevalley分解 ad (𝑥) = ad (𝑥) s + ad (𝑥) n を持ち, ad (𝑥) s = ad ( 𝑥s ) , ad (𝑥) n = ad ( 𝑥n ) を満たす.

無中心半単純Lie代数

有限次元無中心単純Lie代数の分類

標数0の代数閉体 𝕂 を与えると,𝕂上の有限次元無中心単純Lie代数は以下のいずれかに同型

有限型Kac-Moody代数

𝑋𝑙 型Cartan行列

  • 𝑙 に対する 𝐴𝑙 型Cartan行列(type 𝐴𝑙)とは,以下で定義されるCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 1 1 1 2 ) = ( 𝑎 𝑖,𝑗 { 2 𝑖=𝑗 1 𝑖 = 𝑗±1 0 ) 𝑖,𝑗 𝑙
  • 𝑙 に対する 𝐶𝑙 型Cartan行列(type 𝐶𝑙)とは,以下で定義されるCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 1 1 2 1 2 ) = ( 𝑎 𝑖,𝑗 { 2 𝑖=𝑗 1 𝑖 𝑙2 , 𝑗 = 𝑖+1 𝑗 𝑙1 , 𝑖 = 𝑗+1 2 𝑖 = 𝑙2 , 𝑗 = 𝑙1 0 ) 𝑖,𝑗 𝑛
  • 𝑙 に対する 𝐵𝑙 型Cartan行列(type 𝐵𝑙)とは,以下で定義されるCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 1 1 1 2 2 ) = ( 𝑎 𝑖,𝑗 { 2 𝑖=𝑗 1 𝑖 𝑙1 , 𝑗 = 𝑖+1 𝑗 𝑙2 , 𝑖 = 𝑗+1 2 𝑖 = 𝑙1 , 𝑗 = 𝑙2 0 ) 𝑖,𝑗 𝑛
  • 𝑙 に対する 𝐷𝑙 型Cartan行列(type 𝐷𝑙)とは,以下で定義されるCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 1 1 1 1 0 1 0 2 ) = ( 𝑎 𝑖,𝑗 { 2 𝑖=𝑗 1 𝑖 𝑙2 , 𝑗 = 𝑖+1 𝑗 𝑙2 , 𝑖 = 𝑗+1 𝑖+2 = 𝑗 = 𝑙1 𝑖 = 𝑗+2 = 𝑙1 2 𝑖 = 𝑛1 , 𝑗=𝑛 0 ) 𝑖,𝑗 𝑛
  • 𝑙 に対する 𝐸𝑙 型Cartan行列(type 𝐸𝑙)とは,以下で定義されるCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 1 2 1 1 2 1 1 1 1 1 2 0 1 0 2 ) = ( 𝑎 𝑖,𝑗 { 2 𝑖=𝑗 1 𝑖 𝑙2 , 𝑗 = 𝑖+1 𝑗 𝑙2 , 𝑖 = 𝑗+1 𝑖=2 , 𝑗 = 𝑙1 𝑗=2 , 𝑖 = 𝑙1 0 ) 𝑖,𝑗 𝑛
  • 𝐹4 型Cartan行列(type 𝐹4)とは,以下で定義される 4 次のCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 1 2 2 1 2 1 1 2 )
  • 𝐺2 型Cartan行列(type 𝐺2)とは,以下で定義されるCartan行列のこと: 𝐴 ( 2 1 3 1 )
𝑋𝑙 型Cartan行列の同型

𝑋𝑙 型Cartan行列に対し,以下が成り立つ:

  • 𝐴1 = 𝐶1 = 𝐵1 = 𝐷1 = 𝐸1
  • 𝐵2 = 𝐶2
  • 𝐷2 = 𝐴1 𝐴1
  • 𝐷3 = 𝐴3
  • 𝐸3 = 𝐴2 𝐴1
  • 𝐸4 = 𝐴4
  • 𝐸5 = 𝐷5

逆に,これら以外の 𝑋𝑙 型Cartan行列は互いに相異なる.

有限型Cartan行列の分類

既約な有限型Cartan行列は以下の 𝑋𝑙 型Cartan行列の内,いずれかに等しい:

  • 𝑙 に対する 𝐴𝑙
  • 𝑙 2 に対する 𝐶𝑙
  • 𝑙 3 に対する 𝐵𝑙
  • 𝑙 4 に対する 𝐷𝑙
  • 𝐸6 , 𝐸7 , 𝐸8 , 𝐹4 , 𝐺2
名前 次元 正ルート数 Weyl群 中心の生成系の次数 Cartan行列式
𝔰𝔩 ( 𝑛+1 , 𝕂 ) 𝑛 ( 𝑛+2 ) 𝑛 ( 𝑛+1 ) 2 𝔖 𝑛+1 2,,𝑛+1 𝑛+1
𝔰𝔭 ( 2𝑛 , 𝕂 ) 𝑛 ( 2𝑛 + 1 ) 𝑛2 2 𝑛 𝔖𝑛 2 , 4 , , 2𝑛 2
𝔰𝔬 ( 2𝑛 + 1 , 𝕂 )
𝔰𝔬 ( 2𝑛 , 𝕂 ) 𝑛 ( 2𝑛 1 ) 𝑛 ( 𝑛1 ) 2 𝑛1 𝔖𝑛 2 , 4 , 2𝑛 2 , 𝑛 4
𝐸6 78 36 2,5,6,8,9,12 3
𝐸7 133 63 2,6,8,10,12,14,18 2
𝐸8 248 120 2,8,12,14,18,20,24,30 1
𝐹4 52 24 ( 2 3 𝔖4 ) 𝔖3 2,6,8,12 1
𝐺2 14 6 𝐷6 2,6 1
(標数 0 の体上の)既約有限型Kac-Moody代数の一覧

アフィンLie代数

拡大Dynkin図形

アフィンLie代数

双曲型Kac-Moody代数

双曲型Kac-Moody代数についてわかっていること[要出典]のメモ:

  • 階数 2 の場合は,有限型でもアフィン型でもないもの全てが双曲型
  • 階数 3 以上 10 以下のものが 238
  • 階数は 11 以上のものは存在しない.

量子化包絡代数

端的には,Kac-Moody代数包絡代数𝑞 類似のこと.

定義

整基本ルートデータ

を与える.

整基本ルートデータ(integral fundamental root data)とは,以下のデータのこと:

これらは以下を満たす:

  • 𝑖𝑛 , ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 2
  • 𝑖𝑛 , 𝛼𝑖 ( 𝔥 )
  • 𝑖𝑛 , 𝑡𝑖 ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 2 𝑖 𝔥

量子化包絡代数

  • 標数 0 𝕂
  • 𝕂 上の有理函数体 𝕂(𝑞)
  • 𝑛 次の対称化可能Cartan行列 𝐴
  • 𝐴Cartan行列とする整基本ルートデータ 𝛷 = ( 𝔤0 , { 𝑖 } 𝑖𝑛 , { 𝛼𝑖 } 𝑖𝑛 , (,) , 𝔥 )
  • 集合 { 𝐾 } 𝔥 { 𝐻 𝑖,+ , 𝐻 𝑖, } 𝑖𝑛
  • 𝑚𝑞 類似 [𝑚] 𝑞 𝑞𝑚 𝑞 𝑚 𝑞 𝑞 1
  • 𝑚0 の階乗の 𝑞 類似 [𝑚] 𝑞 ! 𝑖=1 𝑚 [𝑖] 𝑞
  • 𝑚𝑛0 に対する二項係数の 𝑞 類似 [ 𝑚 𝑛 ] 𝑞 [𝑚] 𝑞 ! [𝑛] 𝑞 ! [𝑚𝑛] 𝑞 !
  • 𝐾𝑖 𝐾 𝑡𝑖 , 𝑞𝑖 𝑞 ( 𝛼𝑖 , 𝛼𝑖 ) 2

を与える.

𝛷 に付随する量子化包絡代数(quantized enveloping algebra)(または量子群(quantum group) 𝑈𝑞 (𝔤) とは, { 𝐾 } 𝔥 { 𝐻𝑖+ , 𝐻𝑖 } 𝑖𝑛 を生成系とし,以下を基本関係式とする 𝕂 (𝑞) 上の単位的結合代数のこと:

  • Chevalley関係式𝑞 類似
    • , 𝔥 , 𝐾 𝐾 = 𝐾 +
    • 𝐾0 = 1
    • 𝔥 , 𝑖𝑛 , 𝐾 𝐻 𝑖,+ 𝐾 = 𝑞 𝛼𝑖 () 𝐻 𝑖,+
    • 𝔥 , 𝑖𝑛 , 𝐾 𝐻 𝑖, 𝐾 = 𝑞 𝛼𝑖 () 𝐻 𝑖,
    • 𝑖,𝑗 𝑛 , 𝐻 𝑖,+ 𝐻 𝑗, 𝐻 𝑗, 𝐻 𝑖,+ = 𝛿 𝑖,𝑗 𝐾𝑖 𝐾 𝑖 1 𝑞𝑖 𝑞 𝑖 1
  • Serre関係式𝑞 類似
    • 𝑖𝑗 𝑛 , 𝑝 2 𝑎 𝑖,𝑗 ( 1 ) 𝑝 [ 1 𝑎 𝑖,𝑗 𝑝 ] 𝑞𝑖 𝐻 𝑖,+ 1 𝑎 𝑖,𝑗 𝑝 𝐻 𝑗,+ 𝐻 𝑖,+ 𝑝 = 0
    • 𝑖𝑗 𝑛 , 𝑝 2 𝑎 𝑖,𝑗 ( 1 ) 𝑝 [ 1 𝑎 𝑖,𝑗 𝑝 ] 𝑞𝑖 𝐻 𝑖, 1 𝑎 𝑖,𝑗 𝑝 𝐻 𝑗, 𝐻 𝑖, 𝑝 = 0
量子化包絡代数の基本性質

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝑈𝑞 ( 𝔤 ) 𝕂 (𝑞) 𝑈𝑞 ( 𝔤0 ) 𝕂 (𝑞) 𝑈𝑞 ( 𝔤+ ) 線型同型
  • { 𝐾 | 𝔥 } 𝑈𝑞 ( 𝔤0 ) 基底
  • 𝑈𝑞 ( 𝔤± ) は, { 𝐻 𝑖,± } 𝑖𝑛 生成系とし,Serre関係式の 𝑞 類似(のそれぞれ上・下)基本関係式とするLie代数同型
  • 𝛾 𝑖𝑛 0 𝛼𝑖 に対し,単項式 𝐸 𝑖1 𝐸 𝑖𝑟 であって, 𝑗=1 𝑟 𝛼 𝑖𝑗 = 𝛾 を満たすもので張られる 𝑈𝑞 ( 𝔤± ) 部分線型空間 𝑈𝑞 ( 𝔤± ) ±𝛾 とすると, dim 𝕂 (𝑞) 𝑈𝑞 ( 𝔤± ) ±𝛾 = dim𝕂 𝑈 ( 𝔤± ) ±𝛾

量子化包絡代数は準三角Hopf代数

を与え,

  • 余双線型写像 𝛥 : 𝑈𝑞 (𝔤) 𝑈𝑞 (𝔤) 𝑈𝑞 (𝔤) { 𝔥 , 𝛥 ( 𝐾 ) 𝐾 𝐾 𝑖𝑛 , 𝛥 ( 𝐻 𝑖,+ ) 𝐻 𝑖,+ 𝐾 𝑖 1 + 1 𝐻 𝑖,+ 𝑖𝑛 , 𝛥 ( 𝐻 𝑖, ) 𝐻 𝑖, 1 + 𝐾𝑖 𝐻 𝑖, を単位的結合代数的に拡張したものとして定義したもの
  • 線型写像 𝜀 : 𝑈𝑞 (𝔤) 𝕂 (𝑞) { 𝔥 , 𝜀 ( 𝐾 ) 1 𝑖𝑛 , 𝜀 ( 𝐻 𝑖,± ) 0 を単位的結合代数的に拡張したものとして定義したもの
  • 線型写像 𝑆 : 𝑈𝑞 (𝔤) 𝑈𝑞 (𝔤) { 𝔥 , 𝑆 ( 𝐾 ) 𝑆 𝑖𝑛 , 𝑆 ( 𝐻 𝑖,+ ) 𝐻 𝑖,+ 𝐾𝑖 𝑖𝑛 , 𝑆 ( 𝐻 𝑖, ) 𝐾 𝑖 1 𝐻 𝑖, を反変単位的結合代数的に拡張したものとして定義したもの
  • うまい 𝑅 𝑈𝑞 (𝔤) 𝑈𝑞 (𝔤)

と定義すると, ( 𝑈𝑞 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 , 𝑆 , 𝑅 ) 準三角Hopf代数

当然 𝐾1,𝑞0で,包絡代数が準三角Hopf代数となることに対応する.

証明

  • 𝛥,𝜀 単位的代数準同型になることは,定義より明らか.よって, ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 ) 双単位的双結合双代数
  • まず. 𝔥 に対し, ( id𝑆 ) 𝛥 ( 𝐾 ) = 𝐾 𝐾 ( 𝑆id ) 𝛥 ( 𝐾 ) = 𝐾 𝐾 となるから, 𝑚 ( id𝑆 ) 𝛥 ( 𝐾 ) = 𝑚 ( 𝑆id ) 𝛥 ( 𝐾 ) = 1 = 𝜂 (1) = 𝜂𝜀 ( 𝐾 ) となる.また, 𝑖𝑛 に対し, ( id𝑆 ) 𝛥 ( 𝐻 𝑖,+ ) = 𝐻 𝑖,+ 𝐾𝑖 1 𝐻 𝑖,+ 𝐾𝑖 ( 𝑆id ) 𝛥 ( 𝐻 𝑖,+ ) = 1 𝐻 𝑖,+ 𝐻 𝑖,+ 𝐾𝑖 𝐾 𝑖 1 ( id𝑆 ) 𝛥 ( 𝐻 𝑖, ) = 𝐻 𝑖, 1 𝐾𝑖 𝐾 𝑖 1 𝐻 𝑖, ( 𝑆id ) 𝛥 ( 𝐻 𝑖, ) = 𝐾 𝑖 1 𝐻 𝑖, 𝐾 𝑖 1 𝐻 𝑖, 1 となるから, 𝑚 ( id𝑆 ) 𝛥 ( 𝐻 𝑖,± ) = 𝑚 ( 𝑆id ) 𝛥 ( 𝐻 𝑖,± ) = 0 = 𝜂 (0) = 𝜂𝜀 ( 𝐻 𝑖,± ) となる.つまり ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 ) Hopf代数
  • 𝜎𝛥 (𝑥) = 𝑅 𝛥 (𝑥) 𝑅 1 ( 𝛥 id𝐴 ) (𝑅) = 𝑅 1,3 𝑅 2,3 ( id𝐴 𝛥 ) (𝑅) = 𝑅 1,3 𝑅 1,2 を示せば, ( 𝑈 (𝔤) , 𝑚 , 𝜂 , 𝛥 , 𝜀 , 𝑅 ) 三角Hopf代数

有限型量子化包絡代数

を与える.

𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂)) の表現

𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂)) の基本性質

  • 標数 0 𝕂
  • 𝕂 上の有理函数体 𝕂(𝑞)

を与えると, { 𝐾 , 𝐾 1 , 𝐻± } で生成され,以下の関係式を満たす 𝕂(𝑞) 上の結合代数は,𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂)) と結合代数同型:

  • 𝐾 𝐾 1 = 𝐾 1 𝐾 = 1
  • 𝐾 𝐻± 𝐾 1 = 𝑞 ±2 𝐻±
  • 𝐻+ 𝐻 𝐻 𝐻+ = 𝐾 𝐾 1 𝑞 𝑞 1

𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂)) の有限次元単純加群

  • 標数 0 𝕂
  • 𝕂 上の有理函数体 𝕂(𝑞)
  • 𝑚𝑞 類似 [𝑚] 𝑞 𝑞𝑚 𝑞 𝑚 𝑞 𝑞 1

を与えると,以下が成り立つ:

  • 𝑛 0 に対し, 𝑉 (𝑛) 𝑚=0 𝑛 𝕂 (𝑞) 𝑣𝑚 への作用を, 𝐾 𝑣𝑚 = 𝑞 𝑛 2𝑚 𝑣𝑚 𝐾 1 𝑣𝑚 = 𝑞 ( 𝑛 2𝑚 ) 𝑣𝑚 𝐻+ 𝑣𝑚 = [ 𝑛𝑚+1 ] 𝑞 𝑣 𝑚1 𝐻 𝑣𝑚 = [ 𝑚+1 ] 𝑞 𝑣 𝑚+1 を結合代数的に拡張したものと定義すると,𝑉(𝑛)単純 𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂))-加群
  • 𝑉 (𝑛) 𝜔
  • 任意の有限次元単純 𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂))-加群は,ある 𝑛 0 に対する 𝑉 (𝑛) または 𝑉 (𝑛) 𝜔 𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂))-加群同型
  • 任意の有限次元 𝑈𝑞(𝔰𝔩(2,𝕂))-加群半単純

量子化包絡代数の可積分最高ウェイト加群

参考文献